こんな世界、魔法があれば…

オレンジ

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出会い

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 カズは目をつぶり、眠りにつこうとすると、どこからか足音が聞こえてくる。その音はどんどんこちらに向かってきていた。カズはお構いなしにと寝ようとした。だが、やがて足音は自分の前で止まった。
「あんたここで何やってんだ?」
 その声にカズが目を開けると、目の前には馬にまたがった 、2m近い大きい男がそこにいた。
「何っていわれても…、別に…」
「俺はダンって名前だ。行く所がないならうちへ来るか?」
 そう大男が言うと後ろに乗れとジェスチャーをしてきた。カズは頷き後ろにまたがった。大男は、手綱を引き猛スピードで街の方へと向かっていった。
 街に着くとそこはゲームのような世界だった。武器屋などが並び、カズは視界に広がる街並を目に唖然とした。
 人並みを抜けていった先にバーのような建物にたどり着いた。どうやら大男はそこの店主らしい。
「んじゃ、改めて自己紹介だ。俺の名前はダンだ。お前は?」
「俺はカズ…。今ちょっと色々訳が分からなくて…。」
そう小声で答えると
「ん?どした?話なら聞くぞ?」
ダンはこう言うと、カズはこれまでの事を話した。
「ってお前もかよっ!?」
いきなり大声になるダンに驚くカズ。
「俺もなんだよっ!俺も気づいたらこの世界にいてよ…、でも良かったぜー!俺と同じようなヤツがいてよー!」
ダンはカズの手を取り、喜びをあらわにした。
「カズ。とりあえず今日は泊まっていけ。二階の部屋空いてるからそこを使っていいぞ。また明日詳しく話す。もう遅いから今日は寝ろよ。」
「ありがとう。ダン。」
 カズはダンとの会話の後、二階に上がっていった。
 こうして、つまらない毎日が一変。カズの濃い1日が終わった…


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