9 / 11
9、姉妹
しおりを挟む
凜と雪菜は、身も心もボロボロになって、疲れ果てて帰宅した。幸いなことに母は出かけているらしく不在だった。
退魔師は日ごろから霊気の一部を体内で凍結させ、いざというときの予備電源のようにして持っている。通常、この予備電源を使うことはないのだが、今回ばかりは文字通り全てを出し切らなければ、敗北していただろう。凍結してある霊気を解凍・解放する際は、妖魔に悟られないよう、少しずつ少しずつ解凍を進めなければならなかった。そのため、自分も雪菜も、屈辱的な時間に耐えなければならなかったというわけだ。
シャワーを浴びて不浄の身を洗い流すと、生き返った心地がした。
「お姉ちゃん、まだ体が戻らないなんて、やっぱりおかしくない?」
パジャマで、自分の男のモノを隠しながら、雪菜が不安げに尋ねた。
凜の体も同じだった。つまり、生えてしまったものが、小さくなったり取れたりする気配がない。蔵で見つけた古書には、呪いを編んだ妖魔を殺すことで、呪いは解けると書かれていたはずだが……。
「あいつを倒したことは間違いない。雪菜も見ていたし、確かにあいつをぶった切った感触があった」凜は手に残る両断の感触を思い出した。「術者が死んでから、呪いが解け始めるまで、時間差があるとか?」
「それならいいんだけど。なんとなく、妖魔を倒したら、妖魔が消えるみたいに、さーっと消えてくれるかと思ってたよ」
「あたしもそう思ってた」
だが実際には、生えたままだし、性欲も泉のように湧き上がってくる。恐らく雪菜も口には出さないが、性欲と戦っているに違いない。
「とにかく、体を休めたほうがいいな。まだ昼間だけど、少し寝よう。起きたら、夢みたいになくなってるかも」
「そうだね」
二人はそれぞれの部屋で眠ることにした。凜はベッドに重たい体を横たえ、目を閉じた。静かに時間が流れていく。時折寝返りを打つと、あれが怒張して、下半身が熱を持っていることが感じられた。全身にじんわりとした疲労感があるのに、どうしても眠れない。あれを触りたいという気持ちが、一瞬、頭をよぎった。これは本心ではなく、妖魔の媚薬の効果がまだ残っているせいだと決めつけた。時間ばかりが過ぎても、あれは消えていくどころか、むしろ白熱して、意識の外に追いやることも難しくなってきた。
凜は仕方なくベッドの上で身を起こして、パジャマの布越しにあれを撫でた。だがそれではもどかしく、ズボンとパンツを脱ぎ捨てた。手が勝手に動いて、止められない。
「お姉ちゃん……」
驚いて声のほうを見ると、ドアを開けて、雪菜が入ってきた。頬を紅潮させて、虚ろな目をしている。
「雪菜?」
「あそこが、うずいて、我慢できないの」雪菜は下半身に何も履いていなかった。雪菜のオトコは、すでに限界に近いくらいに大きく腫れ上がっていた。「わたし、お姉ちゃんとしたい。お姉ちゃんに、触ってもらいたいの。お願い……」
「雪菜……」凜の胸は締め付けられるように痛んだ。可哀そうな雪菜が、可哀そうなほど、なぜか愛おしくて、痛い。「ここに来て」
凜は雪菜のそれを、そっと手のひらで包み込んだ。雪菜がうっとりとした声で、あえぐ。
「お姉ちゃんのは、わたしがするから」
雪菜はそう言って、凜のを手でしごき始めた。ぎこちない手つきで、一生懸命に。もどかしくて、心地よくて、凜は何も考えられなくなる。
二人はほとんど同時に達した。だがそれで終わるはずもなく、太い二本の柱は健在だった。休む間も惜しむように、次の絶頂に向けて運動を繰り返す。互いにどちらからともなく、相手の上着を脱がせ、ブラジャーを外した。雪菜が乳首を転がすたびに、下腹部がきゅんきゅんした。
雪菜の胸はまだまだ発達途上で、サイズは物足りなかったが、色と形は素晴らしかった。白く抜けるような肌は生クリームのようで、ちょこんとミニイチゴが乗せられている。指でちょっと乱暴に弾くと、身をよじるのが可愛らしくて、凜は何度も何度も弾いた。二度目の絶頂も一緒だった。
凜は雪菜の唇を奪いたくてたまらなくなり、雪菜を押し倒した。雪菜は驚いたようだったが、抵抗はせず、凜の唇を黙って受け入れた。唇と唇が触れ合った瞬間、春風のように優しい電流が走った気がした。「雪菜……、雪菜……」「お姉ちゃん……」この世界に雪菜の唇ほど無垢で優しいものがあるだろうか、と思った。凜が雪菜の唇を堪能していると、あろうことか舌が入ってきた。遠慮がちだが、容赦なく、舌は凜を求めた。凜はそれに応え、舌を激しく絡め合った。顔の角度を変えると、より深く雪菜を味わえることに気づいた。キスをしながらも、互いの手は、胸や、男のモノを求めて体の上を這いまわった。すでにあふれそうになっている蜜壺にも、自然と指が吸い込まれていった。
凜は不意に絡み合っていた体を離した。
「雪菜、あたし、雪菜の中に出したいんだ」
「お姉ちゃんなら、いいよ」
凜は雪菜の太ももに触れ、その根元へと指を這わせ、蜜の在り処を見つけた。果たしてこんなに狭いところに、入るのだろうか。疑問を抱きつつも、凜はモノを押し当てて、雪菜が苦しまないように先っぽだけ入れて、ゆっくりと腰を動かした。
「痛くない?」
「大丈夫。もっと入れていいよ」
少し奥まで入れると、雪菜が痛がった。「いいよ、来て。奥まで」
凜は小さくストロークしながら、少しずつ奥を目指した。進むたび、雪菜の中がモノに粘着して、ぎゅっとくわえ込んでくる。早く激しく動きたい。雪菜の中で思い切り精を吐き出したなら、どんなに心地いいかと想像すると、遠慮などしていられなかった。
凜は根元まで、それを押し込んだ。ふわりと体が浮き上がったかと錯覚するほどの快楽。一方雪菜は、破瓜の痛みで、涙を浮かべていた。その痛みを、凜はまだ知らない。痛がる雪菜に申し訳ないと思ったが、もう自分の意志では、腰を動かすことをやめられなかった。
「すごっ……、んはぁっ……。雪菜の中、ぬめぬめして、これじゃ、すぐに……」
「お姉ちゃん、もっと。もっと奥までっ……」
「はぁ……はぁ……。雪菜、あたし、もう出そうだ……っ!」
「ちょうだい。お姉ちゃんの、ちょうだい」
「出すぞっ、雪菜」
凜は雪菜の中で果てた。雪菜もビクビクと小さく、繰り返し痙攣した。我に返った凜は、シーツにできた紅い染みを見て、たまらなく申し訳なくった。
「ごめん、雪菜。痛かっただろ?」
「ううん、大丈夫だったよ。痛いより気持ちいいがいっぱいだった。初めてが、お姉ちゃんで、幸せだよ」
凜は雪菜に口付けをして、抱擁した。
「わたし、本当はすごく、えっちな子なのかもしれない」雪菜が呟いた。「わたしも、お姉ちゃんの中に、出したい。出してもいい……?」
「もちろんだ。初めての、交換だな」
次は凜が下になって、雪菜がそれを凜の中へ押し込んでいく。
太くて硬くて熱くて、こんなものが自分の中に入るなんて、信じられない。
雪菜が入っていくべきところを探すのにてこずっている間、凜は雪菜の体をまじまじと眺めることができた。やはり胸は小ぶりだが、きめ細かい肌はほくろの一つもなく綺麗で、それがすらりと天井へと立ち上がっていく姿は、美術品のようで、妙に壮観でもあった。
ようやく雪菜が凜の濡れた園を探り当てた。凜は息を止めて雪菜を待ったが、なかなか入ってこない。と思えば不意にグイと押し込んできて、凜は息が止まりかけた。
「ご、ごめんなさい」
「いいよ、もっと来て大丈夫だ」
雪菜が遠慮がちに細い腰を動かし始めた。先のほうしか入っていないが、雪菜はずいぶん感じているらしく、熱のこもった息遣いで、ゆっくりゆっくりと動く。
「お姉ちゃんのなか、ぬるぬるして、気持ちよすぎだよっ……!」
雪菜が今にも泣きそうな顔で訴えた。今、雪菜は凜の体の横に両手を突いて、前かがみになって、息がかかるほど近くから凜を見つめている。凜は、長いまつ毛に縁どられた雪菜の瞳の中の世界に、自分の顔を探した。
「雪菜、おいで」
呼びかけに応じて、雪菜の唇が近づいてきた。舌と舌が絡んで、唾液が混ざり合って、水音を立てる。歯の裏側も歯茎もなめてやる。凜は自ら腰を突き出すようにして、雪菜を受け入れようとする。雪菜が腰を引こうとしたとき、凜は両手を使って雪菜の腰を反対に引き付けた。雪菜が「んっ!」と声を発したが、口付けは終わらせない。雪菜の全部を、自分の肉で満たしたい。
根元まで受け入れるには、痛みなしでは無理だった。だが同じ痛みを同じときに味わえたと思うと、痛みはむしろ心地よくなった。雪菜はあんなに遠慮していたのに、一度根本まで入れてしまったあとは、さっきよりももっとスローな動きで、出しては一番奥まで入れ、また出しては一番奥まで入れた。その一回一回の出し入れの間の感覚の変化、快楽の変遷を味わっているみたいだった。
雪菜が凜のメロンに顔をうずめて、なめる。突起を吸って、口の中で転がし、舌で素早く連続で弾いて、甘噛みする。
「雪菜……それ、気持ちいい。もっと噛んで、こっちも」
「うん、もっと気持ちよくなって」
あくまでスローだった抽挿がだんだんと早くなる。どちらからともなく手のひらを合わせて、指を絡ませる。雪菜が最も奥に到達して、何かにぶつかるたび、快楽の波が体を突き抜けていき、息ができなくなる。息をする暇もないほど、雪菜の抽挿は加速している。
「お姉ちゃん、すごいっ……。なかっ……、熱くて、ぬるぬるがすごいよっ! 気持ち良すぎてだめだよっ」
「あたしも。気持ちいい。奥っ。当たってる。すごく。いいっ……。もっと、奥。来てっ!」
「お姉ちゃん、出そうだよ。もう少しで。出ちゃうよ」
「ちょうだい。雪菜のっ。ぜんぶっ。ほしいっ……!」
「一緒にイッて。お姉ちゃんも、一緒にイッて!」
「一緒にイクっ! ああぁっ……、イクっ……! イクぅうぅぅぅっ!!」
二人は一つになったまま絶頂を迎えて、激しく痙攣した。雪菜がドクン、ドクンと精の激流を注ぎ込むたび、凜の体は波打って、それを迎え入れ、開いた足が空中で細かく震えている間に、次のドクンが容赦なく押し入ってきた。
頭が真っ白になって、ただ体が水中か空中かに浮かんでいて、ビクビクと意に反して動く感覚があって、充足感と開放感が毛細血管の先端まで、隅々に行きわたっているのが感じられた。
幸せな時間だった。
一つのベッドに二人で入ったのは、いつぶりだろうか。
姉妹は互いの裸体を抱き合い、額をくっつけ合って、くすぐったさと照れくささに微笑んで、心地よい体温とまどろみに包まれていた。
「雪菜」
「お姉ちゃん」
今日だけは、時が許す限り、こうしていたい――。
退魔師は日ごろから霊気の一部を体内で凍結させ、いざというときの予備電源のようにして持っている。通常、この予備電源を使うことはないのだが、今回ばかりは文字通り全てを出し切らなければ、敗北していただろう。凍結してある霊気を解凍・解放する際は、妖魔に悟られないよう、少しずつ少しずつ解凍を進めなければならなかった。そのため、自分も雪菜も、屈辱的な時間に耐えなければならなかったというわけだ。
シャワーを浴びて不浄の身を洗い流すと、生き返った心地がした。
「お姉ちゃん、まだ体が戻らないなんて、やっぱりおかしくない?」
パジャマで、自分の男のモノを隠しながら、雪菜が不安げに尋ねた。
凜の体も同じだった。つまり、生えてしまったものが、小さくなったり取れたりする気配がない。蔵で見つけた古書には、呪いを編んだ妖魔を殺すことで、呪いは解けると書かれていたはずだが……。
「あいつを倒したことは間違いない。雪菜も見ていたし、確かにあいつをぶった切った感触があった」凜は手に残る両断の感触を思い出した。「術者が死んでから、呪いが解け始めるまで、時間差があるとか?」
「それならいいんだけど。なんとなく、妖魔を倒したら、妖魔が消えるみたいに、さーっと消えてくれるかと思ってたよ」
「あたしもそう思ってた」
だが実際には、生えたままだし、性欲も泉のように湧き上がってくる。恐らく雪菜も口には出さないが、性欲と戦っているに違いない。
「とにかく、体を休めたほうがいいな。まだ昼間だけど、少し寝よう。起きたら、夢みたいになくなってるかも」
「そうだね」
二人はそれぞれの部屋で眠ることにした。凜はベッドに重たい体を横たえ、目を閉じた。静かに時間が流れていく。時折寝返りを打つと、あれが怒張して、下半身が熱を持っていることが感じられた。全身にじんわりとした疲労感があるのに、どうしても眠れない。あれを触りたいという気持ちが、一瞬、頭をよぎった。これは本心ではなく、妖魔の媚薬の効果がまだ残っているせいだと決めつけた。時間ばかりが過ぎても、あれは消えていくどころか、むしろ白熱して、意識の外に追いやることも難しくなってきた。
凜は仕方なくベッドの上で身を起こして、パジャマの布越しにあれを撫でた。だがそれではもどかしく、ズボンとパンツを脱ぎ捨てた。手が勝手に動いて、止められない。
「お姉ちゃん……」
驚いて声のほうを見ると、ドアを開けて、雪菜が入ってきた。頬を紅潮させて、虚ろな目をしている。
「雪菜?」
「あそこが、うずいて、我慢できないの」雪菜は下半身に何も履いていなかった。雪菜のオトコは、すでに限界に近いくらいに大きく腫れ上がっていた。「わたし、お姉ちゃんとしたい。お姉ちゃんに、触ってもらいたいの。お願い……」
「雪菜……」凜の胸は締め付けられるように痛んだ。可哀そうな雪菜が、可哀そうなほど、なぜか愛おしくて、痛い。「ここに来て」
凜は雪菜のそれを、そっと手のひらで包み込んだ。雪菜がうっとりとした声で、あえぐ。
「お姉ちゃんのは、わたしがするから」
雪菜はそう言って、凜のを手でしごき始めた。ぎこちない手つきで、一生懸命に。もどかしくて、心地よくて、凜は何も考えられなくなる。
二人はほとんど同時に達した。だがそれで終わるはずもなく、太い二本の柱は健在だった。休む間も惜しむように、次の絶頂に向けて運動を繰り返す。互いにどちらからともなく、相手の上着を脱がせ、ブラジャーを外した。雪菜が乳首を転がすたびに、下腹部がきゅんきゅんした。
雪菜の胸はまだまだ発達途上で、サイズは物足りなかったが、色と形は素晴らしかった。白く抜けるような肌は生クリームのようで、ちょこんとミニイチゴが乗せられている。指でちょっと乱暴に弾くと、身をよじるのが可愛らしくて、凜は何度も何度も弾いた。二度目の絶頂も一緒だった。
凜は雪菜の唇を奪いたくてたまらなくなり、雪菜を押し倒した。雪菜は驚いたようだったが、抵抗はせず、凜の唇を黙って受け入れた。唇と唇が触れ合った瞬間、春風のように優しい電流が走った気がした。「雪菜……、雪菜……」「お姉ちゃん……」この世界に雪菜の唇ほど無垢で優しいものがあるだろうか、と思った。凜が雪菜の唇を堪能していると、あろうことか舌が入ってきた。遠慮がちだが、容赦なく、舌は凜を求めた。凜はそれに応え、舌を激しく絡め合った。顔の角度を変えると、より深く雪菜を味わえることに気づいた。キスをしながらも、互いの手は、胸や、男のモノを求めて体の上を這いまわった。すでにあふれそうになっている蜜壺にも、自然と指が吸い込まれていった。
凜は不意に絡み合っていた体を離した。
「雪菜、あたし、雪菜の中に出したいんだ」
「お姉ちゃんなら、いいよ」
凜は雪菜の太ももに触れ、その根元へと指を這わせ、蜜の在り処を見つけた。果たしてこんなに狭いところに、入るのだろうか。疑問を抱きつつも、凜はモノを押し当てて、雪菜が苦しまないように先っぽだけ入れて、ゆっくりと腰を動かした。
「痛くない?」
「大丈夫。もっと入れていいよ」
少し奥まで入れると、雪菜が痛がった。「いいよ、来て。奥まで」
凜は小さくストロークしながら、少しずつ奥を目指した。進むたび、雪菜の中がモノに粘着して、ぎゅっとくわえ込んでくる。早く激しく動きたい。雪菜の中で思い切り精を吐き出したなら、どんなに心地いいかと想像すると、遠慮などしていられなかった。
凜は根元まで、それを押し込んだ。ふわりと体が浮き上がったかと錯覚するほどの快楽。一方雪菜は、破瓜の痛みで、涙を浮かべていた。その痛みを、凜はまだ知らない。痛がる雪菜に申し訳ないと思ったが、もう自分の意志では、腰を動かすことをやめられなかった。
「すごっ……、んはぁっ……。雪菜の中、ぬめぬめして、これじゃ、すぐに……」
「お姉ちゃん、もっと。もっと奥までっ……」
「はぁ……はぁ……。雪菜、あたし、もう出そうだ……っ!」
「ちょうだい。お姉ちゃんの、ちょうだい」
「出すぞっ、雪菜」
凜は雪菜の中で果てた。雪菜もビクビクと小さく、繰り返し痙攣した。我に返った凜は、シーツにできた紅い染みを見て、たまらなく申し訳なくった。
「ごめん、雪菜。痛かっただろ?」
「ううん、大丈夫だったよ。痛いより気持ちいいがいっぱいだった。初めてが、お姉ちゃんで、幸せだよ」
凜は雪菜に口付けをして、抱擁した。
「わたし、本当はすごく、えっちな子なのかもしれない」雪菜が呟いた。「わたしも、お姉ちゃんの中に、出したい。出してもいい……?」
「もちろんだ。初めての、交換だな」
次は凜が下になって、雪菜がそれを凜の中へ押し込んでいく。
太くて硬くて熱くて、こんなものが自分の中に入るなんて、信じられない。
雪菜が入っていくべきところを探すのにてこずっている間、凜は雪菜の体をまじまじと眺めることができた。やはり胸は小ぶりだが、きめ細かい肌はほくろの一つもなく綺麗で、それがすらりと天井へと立ち上がっていく姿は、美術品のようで、妙に壮観でもあった。
ようやく雪菜が凜の濡れた園を探り当てた。凜は息を止めて雪菜を待ったが、なかなか入ってこない。と思えば不意にグイと押し込んできて、凜は息が止まりかけた。
「ご、ごめんなさい」
「いいよ、もっと来て大丈夫だ」
雪菜が遠慮がちに細い腰を動かし始めた。先のほうしか入っていないが、雪菜はずいぶん感じているらしく、熱のこもった息遣いで、ゆっくりゆっくりと動く。
「お姉ちゃんのなか、ぬるぬるして、気持ちよすぎだよっ……!」
雪菜が今にも泣きそうな顔で訴えた。今、雪菜は凜の体の横に両手を突いて、前かがみになって、息がかかるほど近くから凜を見つめている。凜は、長いまつ毛に縁どられた雪菜の瞳の中の世界に、自分の顔を探した。
「雪菜、おいで」
呼びかけに応じて、雪菜の唇が近づいてきた。舌と舌が絡んで、唾液が混ざり合って、水音を立てる。歯の裏側も歯茎もなめてやる。凜は自ら腰を突き出すようにして、雪菜を受け入れようとする。雪菜が腰を引こうとしたとき、凜は両手を使って雪菜の腰を反対に引き付けた。雪菜が「んっ!」と声を発したが、口付けは終わらせない。雪菜の全部を、自分の肉で満たしたい。
根元まで受け入れるには、痛みなしでは無理だった。だが同じ痛みを同じときに味わえたと思うと、痛みはむしろ心地よくなった。雪菜はあんなに遠慮していたのに、一度根本まで入れてしまったあとは、さっきよりももっとスローな動きで、出しては一番奥まで入れ、また出しては一番奥まで入れた。その一回一回の出し入れの間の感覚の変化、快楽の変遷を味わっているみたいだった。
雪菜が凜のメロンに顔をうずめて、なめる。突起を吸って、口の中で転がし、舌で素早く連続で弾いて、甘噛みする。
「雪菜……それ、気持ちいい。もっと噛んで、こっちも」
「うん、もっと気持ちよくなって」
あくまでスローだった抽挿がだんだんと早くなる。どちらからともなく手のひらを合わせて、指を絡ませる。雪菜が最も奥に到達して、何かにぶつかるたび、快楽の波が体を突き抜けていき、息ができなくなる。息をする暇もないほど、雪菜の抽挿は加速している。
「お姉ちゃん、すごいっ……。なかっ……、熱くて、ぬるぬるがすごいよっ! 気持ち良すぎてだめだよっ」
「あたしも。気持ちいい。奥っ。当たってる。すごく。いいっ……。もっと、奥。来てっ!」
「お姉ちゃん、出そうだよ。もう少しで。出ちゃうよ」
「ちょうだい。雪菜のっ。ぜんぶっ。ほしいっ……!」
「一緒にイッて。お姉ちゃんも、一緒にイッて!」
「一緒にイクっ! ああぁっ……、イクっ……! イクぅうぅぅぅっ!!」
二人は一つになったまま絶頂を迎えて、激しく痙攣した。雪菜がドクン、ドクンと精の激流を注ぎ込むたび、凜の体は波打って、それを迎え入れ、開いた足が空中で細かく震えている間に、次のドクンが容赦なく押し入ってきた。
頭が真っ白になって、ただ体が水中か空中かに浮かんでいて、ビクビクと意に反して動く感覚があって、充足感と開放感が毛細血管の先端まで、隅々に行きわたっているのが感じられた。
幸せな時間だった。
一つのベッドに二人で入ったのは、いつぶりだろうか。
姉妹は互いの裸体を抱き合い、額をくっつけ合って、くすぐったさと照れくささに微笑んで、心地よい体温とまどろみに包まれていた。
「雪菜」
「お姉ちゃん」
今日だけは、時が許す限り、こうしていたい――。
0
あなたにおすすめの小説
久しぶりに帰省したら私のことが大好きな従妹と姫はじめしちゃった件
楠富 つかさ
恋愛
久しぶりに帰省したら私のことが大好きな従妹と姫はじめしちゃうし、なんなら恋人にもなるし、果てには彼女のために職場まで変える。まぁ、愛の力って偉大だよね。
※この物語はフィクションであり実在の地名は登場しますが、人物・団体とは関係ありません。
身体だけの関係です‐原田巴について‐
みのりすい
恋愛
原田巴は高校一年生。(ボクっ子)
彼女には昔から尊敬している10歳年上の従姉がいた。
ある日巴は酒に酔ったお姉ちゃんに身体を奪われる。
その日から、仲の良かった二人の秒針は狂っていく。
毎日19時ごろ更新予定
「身体だけの関係です 三崎早月について」と同一世界観です。また、1~2話はそちらにも投稿しています。今回分けることにしましたため重複しています。ご迷惑をおかけします。
良ければそちらもお読みください。
身体だけの関係です‐三崎早月について‐
https://www.alphapolis.co.jp/novel/711270795/500699060
春に狂(くる)う
転生新語
恋愛
先輩と後輩、というだけの関係。後輩の少女の体を、私はホテルで時間を掛けて味わう。
小説家になろう、カクヨムに投稿しています。
小説家になろう→https://ncode.syosetu.com/n5251id/
カクヨム→https://kakuyomu.jp/works/16817330654752443761
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
小さくなって寝ている先輩にキスをしようとしたら、バレて逆にキスをされてしまった話
穂鈴 えい
恋愛
ある日の放課後、部室に入ったわたしは、普段しっかりとした先輩が無防備な姿で眠っているのに気がついた。ひっそりと片思いを抱いている先輩にキスがしたくて縮小薬を飲んで100分の1サイズで近づくのだが、途中で気づかれてしまったわたしは、逆に先輩に弄ばれてしまい……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる