【完結】働くご主人様と、働かないメイドたちの、ささやかな日常

吉田定理

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09. 俺と、婚約者③(終)

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 部屋で待っていると、控えめなノックの音が響いた。リサだな、と思ってドアを開けると、案の定、金髪ツインテの小柄なメイドが立っていた。
 頬を赤らめて、ムスッとした表情。
「来たわよ」
「待ってたぞ」
 リサの後ろには、他のメイドたちも全員そろっていた。こういう、全員で一つの部屋に集まるっていうのは、考えてみればかなり久しぶりだ。
「みんな、入ってくれ」
 メイドたちは口々に「失礼します」と言って俺の部屋に入ってくる。総勢十二名のメイドハーレムだ。
「よし、じゃあ、まずは記念に――」
「取り押さえて」
「ラジャ!」
 メイドたちが一斉に跳びかかってきた。一人一人の力は大したことないのだが、多勢に無勢。俺は両手両足を押さえつけられ、あっという間に組み伏されてしまった。
 俺、ご主人様なのに、なんでこうなってる?
「あー、これ、どういう状況だ? 離してくれないか?」
「ダメ」とエマが俺を見下ろして首を振った。
「拷問部隊、前へ」
「拷問!?」
 数人のメイドが俺をくすぐり始めた。当然ながら逃げられない。
「おい何すんだやめっ……やめろおおおおおお!!」
「ストップ」
 エマがそう言うと、くすぐりが止んだ。
 俺はゼイゼイと荒い息を吐く。
「ご主人様は、あの女と結婚するの?」
 エマが問う。他のメイドたちもやたらと真剣な目で俺を見下ろしていた。
 ああ、なるほど。そういうことか……。
 メイドたちの言動がおかしかったのも、やたらと冷たかったのも、無視されたのも、全部そういうことだったのか。
 まあ、いつかこいつらに言わなきゃとは思っていたが、俺が思っていたよりも、その時が早く来てしまったようだ。
「答えて」
「あの女ってのは、マリアベルのことだな?」
 こくりと頷くメイドたち。
「たぶん結婚する。たぶんだ」
「拷問部隊」
「おいっ!? なんでっ!? 脇はやめッ! あひいいあ゛あ゛あ゛っ♡!!」
「ストップ」
 エマの指示でくすぐりが止まる。
「おい、何すんだ!? 現時点では『たぶん』とか言えねえんだから仕方ないだろ!?」
「どういう意味ですか?」
 他のメイドが、俺を急かす。
 話すしかないらしい。
「婚約はした。だが結婚するのは三年後だ」
「三年!?」
「なんですか、それ!?」
「そんなのおかしいです、騙されてます!」
「第一、あの女、会ったばかりなのに」
 メイドたちの語気に力がこもる。
「俺とあいつは過去に――もう10年も前だが、一回だけ会ってる。どうもそこで結婚の約束をしちまったらしい」
 ざわつくメイドたち。そりゃそうだよな。俺だって自分でまだ信じられないんだから。
「一度会っただけの人と婚約するなんて、ありえません。結婚詐欺か何かです」
「いや、まあ、そう思うのも無理ないんだが、どうも真面目な話らしくてな。約束したからには、俺は結婚するつもりでいる」
「館は? この館はどうなるんです?」
「そうです、売っちゃうんですか?」
「売っちゃダメ!」
 切実な顔で訴えかけてくるものだから、俺は胸が痛んだ。だけど、もう決めてしまったんだ。
「この館は売る。マリアベルが買ってくれる」
「契約書は!?」
「サインは!?」
「したんですか!?」
 身を乗り出し、のしかかるように問い詰めてくるメイドたち。
 いずれこうなることは、分かっていた。
「契約は済んでいる。この館は確実に売却される」
「そんな……」
「嘘って言って……」
「どうしよう……」
 絶望するメイドたち。
「よく聞いてくれ。売却するが、それも三年後だ」
 メイドたちは複雑な表情で、俺をにらんでいる。理解が追い付かなくて、悲しむべきか喜ぶべきか分からない様子だ。
「いいか? この館はもうかなり古い。いずれ建て替えか引っ越しが必要になる。だが、申し訳ないが、我が家はあまり裕福ではない。貴族の端くれだが、贅沢すればすぐに破滅する程度の財産しかない。だから館を買い取ってもらえるのは、俺としてはありがたいんだ」
「転生者からガラクタ買ってる場合じゃないじゃん……」
「でも、私たちどうなるの……」
「全員クビ?」
「シャノン様だけあの金持ち女のところへ行くつもりですよね!?」
 ああ、こいつらは勘違いをしている。
「いや、この館にいるメイドは、三年後、俺とマリアベルが正式に結婚するとき、新居に全員連れていく。それが唯一、俺が提示した結婚の条件だ」
「そんなのは嘘です!」
「いや、嘘じゃない。マリアベルに聞いてみろ。それにあいつは俺と違ってちゃんとした金持ちの貴族だから、お前たちを養うのは大した問題じゃない」
 まあ、メイドとして、今よりはみんな真面目に働いてもらうけどな、と俺は付け加えた。
「そういうわけで、三年は猶予がある。マリアベルは、来週にでも結婚して新居に移ろうと言ったが、さすがにそれは急すぎて、俺もお前たちも気持ちの整理がつかないだろう? でも三年あれば、まあ、大丈夫だろうと思った」
「…………」
 メイドたちの沈黙。まあ、すぐには全部納得できないだろう。だが今回の契約によって、館の老朽化の問題が片付いて、その先の未来が開けた。マリアベルがいなければ、俺もこのメイドたちも、緩やかに衰退していかなければならなかっただろう。
「シャノン様は、マリアベル様のことを愛しているのですか」
 そう尋ねてきたのはフーカさん。
 俺はメイドたちに嘘は吐きたくないし、吐かないようにしてきた。だから正直な気持ちを話す。
「いや、愛していない」
「!?」
 驚くのも当然だよな。こんな結婚、普通はありえない。
「じゃあ、私たちを養うために、望まない結婚を受け入れたということですか」
「悪く言えばそうとも言えるが、それは理由の一部でしかない。俺は自分の言葉の責任を取るだけだ。10年以上前、まだ子供とはいえ、マリアベルの告白を俺は条件付きで受け入れた。その条件は満たされたまま、今に至った。だから約束を守るんだ。よく言えば逆玉だしな」
「でも愛していないんですよね?」
「今はな。だけど、マリアベルはいいヤツだ。本気で俺を愛している。それは分かる。なんせ孤児院とかスラムとか、ひどい場所からお前たちを見つけて拾ってきたのは俺だからな。誰でも拾ったわけじゃない。俺は人を選んでいる。人を見る目はあるんだ。俺はたぶん、これから、マリアベルを愛することになるよ。いや、結婚したら、必ず、何が何でも愛してやる。結婚ってそういうものじゃないか?」
「…………」
 メイドたちは何か言いたそうだったが、何も言わない。
 まあ、十二人のメイドたちととっかえひっかえイチャイチャしている俺が、結婚だの愛だのを語るのは、どうかと思うが。
 次はリサが歩み出た。
「でも、『最後に』って言ってたのは? あたしたちをクビにするからじゃないの?」
「あー、あれか。説明するから、解放してくれないか? 背中も腕も痛い」
 俺を取り押さえているメイドたちが、エマを見、エマは迷ってから首を縦に振った。
 俺はようやく自由の身になり、凝り固まった肩を回した。机の引き出しに、転生者から買ったアイテムが隠してある。
「これはインスタントカメラだ」
 手のひらサイズの箱のようなものを、メイドたちにお披露目した。
「一瞬の時間を永遠に記録する」
 転生者から買った珍品を見せても、うちのメイドたちはあまり驚かない。そういうものと言ったら、そういうものなのであり、原理とか仕組みはこの世界に住む俺たちにとってはどうでもいい。
「こいつには、回数制限がある。その制限が、残り三回。最後の三回なんだ。マリアベルと一緒に全部使っちまおうかとも思ったが、せっかくだから、お前たちみんなと使おうと思って、今日は呼んだ」
「そういうことだったの」
 メイドたちはやれやれと、ため息を吐く。
「これで全部分かっただろ? 俺がお前たちを見捨てるわけがないじゃないか」
「……分かったわ」
「ご主人様は思ったより人道的でした」
「就活しなくて済むのね?」
「あと三年でこの館ともお別れかぁ」
 口々に安堵を呟くメイドたち。分かってくれたみたいだ。可愛らしい笑顔の花が咲いた。
「じゃあ、このカメラで記念の写真を撮ろう。まずみんな服を脱ぐんだ」
 スパーン! と小気味よい音が響き渡ったのは、リサが俺の頭をハリセンで引っぱたいたからだ。
「なんでそうなんのよ!?」
「ご主人様最低!」
「マジで引くんですけど……」
「このゲス野郎の何がそんなにいいの……」
 ひどいこと言われているような気がするが、俺は聞かなかったことにして、ヒリヒリする頭をさすりながら、説明する。
「だって、若々しい肉体と美貌は今しか拝めないのであって、それを記録しないのはあまりにもったいないだろ?」
「最ッ低」
「くたばれ」
「年取ったら用無しって言いたいの?」
「変態野郎」
「館ごと滅べ」
「もう転職しますね」
「マリアベルと二人でやってろ」
 急に馬のうんこを見るような目を向けてくるメイドたち。
「おい! なんでだよ!? 全員高感度MAXのはずだろ?」


* * *


 からりと晴れた夏の日。
 五台の馬車が列をなして、森を貫く街道を走っている。
 引っ越し中のため、うち二台は荷物が満載だ。乗っているのは、美しい金髪の貴族の少女と、やや地味な格好の男。それからたくさんの若いメイドたちである。
「新しい館に着いたら、働かなきゃいけないと思う?」
「多少は働かなきゃダメじゃない? メイドなんだし」
「めんどくさいな。ご主人様が自分でやればいいのに」
「あの人はきっと特別だからね。普通の貴族は部屋の掃除も自分ではしないらしいよ」
「何様よ」
「貴族様でしょ。まあ、衣食住に困らないだけいいし」
「それにしても、暑いんだけど。いつ着くのよ」
 メイドたちは手で顔を扇ぎながら、どこかぐったりした様子でおしゃべりをしている。
 と、行く手の青い木々が開け、立派な館が見えてきた。
「わあ、これからあそこに住むの!?」
「すごっ。前の館がゴミみたい!」
「見て見て! 湖がある!」
「素敵!」
「ボートもある!」
「あたし、乗ってみたい!」
 はしゃぐメイドたち。やがて馬車が館の前で止まった。
「おーい、お前たち、まずは荷物を下ろすぞー」
 男が伸びをしながら指示したのだが、メイドたちは馬車から降りると、黄色い声をあげて一目散に湖のほうへ駆けていく。
「ちょ、おい! お前たち! ……ったく」
 馬車のところに残されたのは、男と少女の二人だけ。
「またメイドに無視されてる」
「まあな。お前も行きたければ行ってきていいぞ?」
 男がやれやれというふうに言うと、少女はニコリと微笑んで「じゃあ、遠慮なく」とメイドの後を追っていった。
 一人だけ残された男は、まぶしい太陽を手で隠し、新居を見上げた。
「さて、あいつらが遊んでる間に、荷下ろしをやっちまうか」
 そう呟き、玄関ドアのそばまでカバンを持っていく。
 男が荷物を置こうとかがんだとき、胸ポケットから一枚の写真がひらりと落ちた。
「おっと、あぶねえ」
 男は写真を拾い上げる。
 その写真には、幸せそうな十二人のメイドたちと、彼女たちに囲まれた、男自身が映っていた。


<終わり>
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