クラスごと異世界転移して好きな女の子と一緒に別行動していたら魔王に遭遇したんですけど...

がいとう

文字の大きさ
45 / 81
第2章 やっぱり俺の仲間が優秀なんですけど…

8話 晩酌

しおりを挟む
 

 メイドさんの案内してくれた部屋はとても豪華な部屋だった。
 リビングに風呂、果てはワインセラーまであるし、ベッドルームが3つもあってそのどれもがキングサイズなので5人以上は楽に泊まれそうな部屋である。
 これを一人で所有してるってどういう事だよ。
 ベッド3つもあっても使わんだろ。

 俺がそんな事を考えながらリビングで紅茶を飲んでいると隣に座っていたシルビアさんが寝てしまっている事に気がついた。

「寝ちゃったか。」

 部屋についてから腰が抜けていたシルビアさんをソファーに座らせて2人で紅茶を飲みながら話していたのだが、座って5分ほどで寝てしまった。
 まだダンジョンを睡眠時間を削ってまで探索していた疲れもあるのだろうし、寝落ちしてしまうのも当たり前な気もする。

 そもそも既に夜も大分ふけているし、別の街に来たからかなんとなく眠れない俺に気を使って付き合ってくれていたのかもしれない。
 もしそうなら悪いことをしたかもな、なんて事を考えながら俺はシルビアさんを部屋にある馬鹿でかいベッドルームの一室へと運んだ。

「お休み。」

 俺はシルビアさんをベッドに寝かせてから布団をかけてやってベッドルームを後にした。



 _______________________________________________




「お疲れ様フウマはん。」

 俺がシルビアさんを部屋に寝かせてリビングに戻る途中、ソファーに座ってお酒を飲みながらワインセラーを眺めていたボタンさんに声をかけられた。

「別に大した事ないですよ。」
「フウマはんは謙虚やねぇ。ちょっとこっちに来て少し呑まへん?美味しいお酒があるんよ。」
「いいですけど。俺はそんなに飲めませんよ?大して酒を飲んだことないですし。」
「そういえばそうみたいやね。それじゃあ、アイテムボックスからうちの荷物を出してくれへん?」
「荷物ですか?分かりました。」

 俺はアイテムボックスからボタンさんの荷物を取り出してボタンさんの横に置いた後、ワインセラーのそばのソファーに座った。
 俺と向かいに座っているボタンさんの間には膝丈くらいのテーブルがある。

「うーん。…これなんてどうやろか?果物のお酒で甘いし飲みやすいと思うんよ。」

 ボタンさんがそう言って鞄から取り出したお酒をグラスに注いで、魔法で氷を出してそれを入れてから俺の前に置いてくれた。
 確かに果物の甘い香りがする。
 それにしても何本酒を持って来てるんだ?
 パッと見ただけでも5本以上鞄に入ってるみたいなんだが。

「お、確かに甘くて美味い。」
「そうやろ?うちもこれ好きなんよ。」

 そう言ってボタンさんも同じお酒を注いで飲み始めた。
 この人がこうしてると色っぽくて、結構ドキドキするな。
 ボタンさんがグラスを回しながら俺に語りかける。

「あのなぁフウマはん。うちフウマはんと知り会えてほんまに良かったと思ってるんよ。」
「何ですか急に。」
「うちの記憶を読む能力を知っても態度を変えない人は結構珍しいんよ。顔には出さなくても大抵二回目に読んだ時にはよく思ってない人が多くてなぁ。」
「へー。そんなもんですか。まぁ、俺もボタンさんのこと女狐みたいだって思ってるんですけどね。」
「フウマはんは意地悪やなぁ。うちがこうしてフウマはんを褒めのてるのにそうやってはぐらかすんやもん。」

 ボタンさんがころころと笑いながら俺の方を楽しげに見る。
 俺は何だか気まずくなってグラスに口をつけた。

「俺は記憶を読むとか言われてもよくわかんないだけですよ。確かに見られたら恥ずかしい記憶もありますけど、16歳でも既に恥ずかしい事なんていくつもありますからね。諦めもつきます。」

 ボタンさんの能力は記憶を読む事らしいが、口ぶり的におそらくその時々の考えている事も判るのだろう。
 そう考えると他人の記憶や感情を能力を使う度に受け止めているボタンさんが純粋に凄いと思う。
 俺に同じ能力があったとしても使える自信ないな。
 他人が自分の事どう思ってるのかなんて怖くて知りたくないし。

「フウマはんみたいにうちとこうして接してくれはるのはアカリ以来なんよ。だからフウマはんとは仲良うしたいなぁと思ってるんよ。」
「俺もボタンさんとは仲良くやっていきたいと思ってますよ。ローズの真実を知っている数少ない人ですし、こうして美味しいお酒も教えてくれましたしね。」
「フウマはんは女性の扱いが上手やねぇ。」
「そりゃどうも。」

 なんだかボタンさんとこうしてたわいもない話をしているのが凄い楽しい。
 これが大人のお酒の楽しみ方なんだろうか。
 なんかいいな、こういうの。
 俺がそんな事を思っているとボタンさんがふと思い出したように俺に話しかけた。

「そうや。うちにも他のみんなと同じように話してくれへん?うちだけ他人行儀な感じで寂しいんよ。」

 ボタンさんがそう言って上目遣いで俺をまじまじと見つめてくる。
 今までは大人の女性と接する感じでなんとなく敬語を使っていたけど、こんな可愛い一面もあるならタメ口でも良いかもしれない。
 ボタンさんもこう言ってる訳だしな。

「わかった。これからもよろしくな、ボタンさん。」
「あらあらあら。ありがとうなぁ。ささっ、まだまだ美味しいお酒は沢山あるんよ。これも呑んでみいひん?」
「もちろんいただこう!」
「さすがフウマはんやね。」

 こうして俺は美味しいお酒をボタンさんに教えてもらいながら色んな話をした。
 結構楽しい夜だった気がする。


 _______________________________________________




 翌朝、俺はドアをノックする音で目を覚ました。
 頭がガンガンと痛んで何だか体がだるい。
 俺は痛む頭を抑えつつ体を起こした。

「マジかいな。」
「あらあらフウマはん。お早うさん。」

 体を起こして目を擦ってから周りを見回してみると、俺の横で裸のボタンさんが寝ていた。
 あれ?どういう状況だこれ。
 ここはシルビアさんを寝かせた部屋とは違う部屋だよな。
 昨夜は確かボタンさんと酒を飲んでて、タメ口で話すよう言われて、
 あれ?その後どうなったんだ?

「フーマ様。朝ご飯はどうなさいますか?従業員の方が朝ご飯を用意するか尋ねに来てるんですけど。」

 部屋の外からシルビアさんの声が聞こえてくる。
 とりあえず部屋に入って来られる前に返事をしなくては。

「ああ!用意して貰ってくれ。今着替えてそっちに行く!」
「分かりました。そう伝えておきますね。」

 ふぅ。とりあえず何とかなったか。
 それよりも今はボタンさんだ。

「おい、これはどういう状況だ。」
「あらあら。フウマはんはその話し方を続けてくれるんやね。」
「ああ。なんかこっちの方がしっくりくるからな。ってそうじゃなくて、これは事後なのか?」
「昨夜のフウマはんはカッコ良かったんよ。」

 ボタンさんがシーツで口元を隠しながらそう言った。

「ジーザス。」

 俺はあまりの現実に直面して目の前が暗くなるのを感じた。

「はぁ。とりあえず顔洗ってこよ。」

 俺は肩を落としながらボタンさんを残して部屋を後にした。
 あー、事後なら責任を取らない訳にはいかないよな。
 ここは魔物のいる危険な異世界な訳だしその辺りは厳しそうな気がする。
 あと、ボタンさんのご両親にも挨拶に行かないとか。
 そんな事を考えながら俺が洗面所に向かうとシルビアさんが鏡の前で身だしなみを整えていた。

「あ、フーマ様。顔を洗いに来たんですか?」
「ああ。」
「どうしたんですか?何か問題でもありましたか?」

 シルビアさんが俺の顔を見てそう声をかけてくれた。
 どうやら俺はかなり酷い顔をしているらしい。

「そうだな。責任を取らなくてはいけなくなったんだ。」
「責任ですか?よくわからないのですが、困っている事があるなら力になりますよ?」
「いや、いいんだ。これは男の問題だ。」
「はぁ、そうですか。そういえば、ボタンさんを見ていませんか?今朝フーマ様を起こしに行くと言ったきり姿を見てないんです。匂いが残っていないのでフーマ様の部屋に入ってから出て来てないと思うんですけど。」
「え?ボタンさんは俺を起こしに来たのか?」
「はい。私の後に起きて来てからフーマ様のベッドルームに向かいましたけど、それがどうかしましたか?」

 ん?
 つまりボタンさんが俺が寝ていたベッドに入って来たのは今朝方の事で、夜は違うベッドルームにいたってことか?
 そう考えた俺はそのままトイレに走って自分の逸物を確認した。
 あ、多分新品だわこれ。
 身の潔白の確認を済ませた俺はボタンさんの元へ駆けつけて叫んだ。

「この女狐がぁぁぁ!!!」
「あらあらあら、フウマはん。またうちと寝たいん?朝からなんて流石やねぇ。」
「やかましいわ!朝から体をはったドッキリ仕掛けてくんな!お陰でどう責任取るか物凄い悩んだわ!」
「あらあらフウマはんは責任とってくれる漢気のある人なんやねぇ。それなら本当に襲えば良かったわぁ。」
「頼むからやめてくれ!次やったらもうボタンさんとは酒呑まないからな!」
「あらあら、それじゃあ我慢せんとなぁ。」

 ボタンさんがそう言って楽しげに笑う。
 はぁ、この人はなんでこうなんだろうか。
 昨日ボタンさんを少し見直した自分に少しガッカリした。
 俺がそうして頭を抱えているとシルビアさんが俺の声を聞きつけてやって来た。

「フーマ様?どうかなさいましたか…ってな、なんでボタンさんは裸なんですか!?」

 その後顔を真っ赤にしたシルビアさんを何とか落ち着かせて説明をした後、俺達は揃って朝食を食べた。
 疲れた心に染み渡る美味い飯だったよ。


 _______________________________________________




 朝食を食べた後、俺が一足先にリビングに戻って紅茶を飲んでいるとシルビアさんがやって来て俺に頭を下げた。

「私の事を信じて下さってありがとうございます。」
「ん?何の話だ?」
「今朝ボタンさんに治療のお礼を言った時に、フーマ様が私はもう悪魔の祝福に手を出さないだろうと保証して下さったと聞きました。」
「ああその事か。それにしてもボタンさんにお礼を言えたんだな。昨日俺がお礼を言う機会を作るって言ったのに悪かったな。」
「いえいえ、気にしないで下さい。こうしてボタンさんにはお礼を言えましたし、私はフーマ様に感謝しかありません。必ずやフーマ様のご期待に答えてみせます。」
「そんなに気張んなくても良いと思うけどな。まぁ、困った事があったら何でも相談してくれ。」
「はい。ありがとうございます。」

 シルビアさんはそう言って大人っぽい笑みを浮かべながら頷いた。
 この調子なら本当に悪魔の祝福の心配はしなくて大丈夫そうだな。
 ボタンさんにお礼も言えたらしいし、万事OKだろう。
 俺がそんな事を考えながらブンブンと振られているシルビアさんの尻尾を眺めていると、タイミングを見計らっていたのだろうボタンさんが俺達のもとへやって来た。

「あら、話はもう終わったんやね。」
「ああ。それで早速城に行くのか?」
「いや、まずはフーマはんとシルビアはんの服を買いに行くところからやね。」
「ああ、確かに城に行くなら正装じゃないとダメか。よし、それじゃあ行くか!」
「はい!」「そうやね。」

 こうして俺達は宿を出てソーディアの街へと繰り出した。
 初めて見るソーディアがどんな所なのか楽しみだ。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる

歩く魚
恋愛
 かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。  だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。  それは気にしてない。俺は深入りする気はない。  人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。  だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。  ――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。

ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。

タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。 しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。 ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。 激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~

松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。 異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。 「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。 だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。 牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。 やがて彼は知らされる。 その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。 金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、 戦闘より掃除が多い異世界ライフ。 ──これは、汚れと戦いながら世界を救う、 笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。

人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~

犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。 塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。 弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。 けれども違ったのだ。 この世の中、強い奴ほど才能がなかった。 これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。 見抜いて、育てる。 育てて、恩を売って、いい暮らしをする。 誰もが知らない才能を見抜け。 そしてこの世界を生き残れ。 なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。 更新不定期

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

処理中です...