先パイッ!「ビーエル」って何ですかっ?

AnnA

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第61話 無自覚①

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「ほら、アイツが「東京 治安悪い」とか言ってたり、俺を「守る」とか言ってて、何で そんな思考になったのか 全然分からなかったけど、今の話し聞いて 納得したから」

「あ~、ナオくん何回も「治安悪い」って言ってたもんな~?」

「この前の 柔道部絡みのだけじゃ無くて、何回か 昨日みたいなのに出くわしてたのかな?」

「そうなんじゃね?アイツ言わないけど。それに、そんな 治安悪い系の格好の餌食は 俺みたいなタイプだからな。カツアゲとか、裏でボコられたりとか。だから、治安悪いのを 何度も見てるから、アイツは正義感出して「俺が守る」って言ってたのかって分かって、スゲェすっきりしたし、納得したから」

「あ~ そっか~、そうかも!確かにな~?あんなんに 絡まれるって言ったら、女子か…男なら、俺らみたいな タイプだもんな!マジで!!」

「そうそう!常に陽キャと治安悪い系に目を付けらんねぇ様に 生きて来たからな…分かるわ…!でも…ナオくん、嵯峨だけじゃ無くて、俺らも 守って欲しい…!!」

「分かる!嵯峨のついでで良いから…!!」

「いや、夏休みの海の帰りに まさに お前らを守ろうとしたんじゃね?」

「…あ…、そう…かも…だな!」

「あん時は…俺らがビビって、ナオくん止めたと言うか…ナオくんが 超強いとか知らなかったから…出来る限り 丸く収めたくて…な?」

「そうそう!…あー…ナオくんにしてみたら…せっかく 俺らのために怒って、守ろうとしたのに…不本意というか 納得いかない感じで、俺らがストップさせちゃって…悪かったよな?」

「う~ん~…だよな?」

「でも、全員 アイツの実力とか知らなかったんだし、お前らは 正しいと思うけど」

「嵯峨…!」

「一応、先輩だし、それに友達だし 最小限の被害で丸く収める方法を考えて 選択して、メンバー全員 無傷で家に帰す方を選ぶのが正しいだろ。昨日の、その女子達には力無いし、誰かに助けてもらう事しか出来なかったから、アイツが助けたのは 正解だと思う。じゃないと、その女子達も 助けに入った…お前らも 無事じゃ済まなかっただろうしな」

「嵯峨~…!そう!そうなんだよ~!ガラ悪いし、ガタイも全員 良くてさ~っ?絶対 敵わなかったもん!!」

「そうそう!情けねぇし、良心が…スゲェ罪悪感あったけど~!なかなか 行動出来なくて~!ナオくん来てくれて良かったぁ~~!!マジ王子だわ!!!」

「あれは惚れる!俺でも惚れる!!乗客全員「ほ~~っ♡♡♡」ってなってたし~!!老若男女問わず!!」

「な~っ⁈全員ファンだったよな~っ⁈柔道部も更に目が♡というか…ある意味 熱い視線を送ってたし…ナオくん降りた後に足技?とかの話とか熱く語ってて、俺らには 全く分かんなかったけど…漫研メンバーは「ネタに!」って喰いついてたけど…色々教えてもらってたわ!」

「へぇ…でも…それは…」

「ん?嵯峨?」

「おっはよ~~ッッ!!!♡♡♡♪♪♪」

そう言って、テンション高く…いや、超ハイな感じで やって来たのは 漫研メンバーであり

また…「会議」で徹夜か…?という様な様子だった。

うちの常連さん達もだけど、この連中にも アイツは渡せない。

俺より先に、秘密を解明されるのは 絶対嫌だし、秘密を解明しなくても、今までのヒントとかで

アイツを 各々の創作の主人公にされるのも腹立つ。

けど、ここに居る全員が 俺よりアイツと一緒に居る時間長いから

俺よりもアイツの事 知ってるわけだし…

もう、創作の主人公とかメインキャラの1人にする分には 十分な情報…ネタがあるだろうし…。

漫研なら 漫画描くのに、どのくらいの時間があれば描けるんだろ…

俺が…小説書くより早いか…あーー…また…!!もう、創作しないって!!!

でも…腹立つ…くそイライラするし…ダメだな…アイツが絡むと…

平常心の いつもの自分が難しい…何?この感覚…くそ…今までに無い…かも?

あのクソ女達に やられた時とは…若干 違いがあるな?

あの時の…「地獄に送るぞ」「自滅しろ」って気持ちまでは 湧かないけど、イラつく…。凄く。

んー…そんでもって、この連中のテンション…分かってねぇな…

危ない経験とか、自分が悪意に嵌められた事ねぇから…ピンと来ないか…

助けて、感謝されて、惚れられて…一件落着 めでたしめでたし!…じゃ、あんま終われねえのが 困った所なんだよ…

人間の負の感情ってのは…正の感情もだけどな…。

正の感情も、一周 周って拗れるとスゲェ面倒臭い 負の感情になるんだから…

それも執着や怨みに近い…
恐ろしい程…強い感情を…理不尽に向けて来るんだから。

夏休みに、喫茶店でも同じような事 言った気がするけど…

アイツを関わらせるな。

まだ そこら辺の線引きとか、対応とか諸々 分かって無いんだから。

武力だけで 上手に終われる場合だけじゃ無いんだよ。

お前ら自身にも 逆恨みが来るかもしれないのに…

でも、正直 この連中は もう別に…俺は ちゃんと一度忠告したし。

一番大事なのは アイツだ。

何かに嵌められたり、暴行事件とか言われて…退学とか地元に帰るってなったら、どうしてくれるんだよ⁈

謎が解明出来ないままで…一生終わる…?

タイムリミットは 卒業までで計画立ててんのに、途中退場されたら 困るんだよ!俺は!!

こんな興味あって、ワクワクするようなゲーム…とは違うかもだけど…

こんな気持ち初めてなんだから、こんな楽しい…?とか思うの。

絶対に 誰にも邪魔させねぇ…

相手が誰であろうとも、アイツに途中退場はさせない。

卒業までに、俺が解明出来るかのゲームなんだからな。

それに…引っかかる…そんなに…絡まれてる女子に遭遇するか…?

俺が 夜に出歩く事が ほぼ無いし、居酒屋とか歓楽街とかにも行かないから?

所謂…治安悪いって 言われてる地域をつなぐような路線には乗らないからか?

…過去に色々あった分…敏感過ぎか?

自分本意な連中は…平気で嘘つくし、騙すし、被害者ぶって 掌返す…

相手が女なら…武力で 対応出来ない場合がほとんどだしな…

クソ女は殴っていい法律でもあればな…

承認欲求の為には…ヤバイ奴らは何でもするぞ…他人の人生壊してまでも…。

あー…ヤバイ…。
昔を思い出してイラつく…けど…

今回は アイツが何かに巻き込まれるかも…とか思うとイライラする。凄く。

そんでもって、この前 忠告したのに、隣で 呑気に浮かれてる お花畑な連中に…

クソほど腹立つ。

徹夜の「会議」明けで ハイになってるけど…分かってんのか?

部員が暴力沙汰とかになったら、サークルがどうなるか。

朝から…いや、昨日から徹夜で色々アイツで 妄想してるけど…

「あ、嵯峨君!ごめんね!いきなり割り込んで…何か話してなかったっ?」

「…いえ別に」

「そう?あの…実は 嵯峨君達の話が聞こえてて!それ話したくて 声かけたのに!別件で暴走しちゃって!!!」

「(聞きたく無いけど)…何ですか?」

ま、創作する人間は こんなもんだ。自分でも、白石君、神戸さん、美大メンバー、店長達で 慣れてるし。理解でき…

「あのねッ⁈さっき、ナオくんが 嵯峨君を「守る」って言う理由 話してたけどッ!!!」

「それは違うよッ⁈絶対違うッ!!!あのナオくんの反応の違い見たらッ!!!♡♡♡」

「あれはなァ~ッ!女の子達には 可哀想だったけど~ッ!!悪いけど 嵯峨君には敵わないわ~ッッ!!!♡♡♡」

「性格悪いのは 重々承知だけど~ッ!あの場に嵯峨君が居て~、女子達をスルーしてぇ~「先パイッ大丈夫~っ?俺が守る~!」って嵯峨君にぎゅー♡ってしてるナオくんと嵯峨君の妄想を昨日から1000パターンくらい「会議」してたぁ~あッ!!!♡♡♡」

「はぁあ~~ッ!堪んないッ!!♡♡♡」


…前言撤回。

腐り散らかした連中は理解出来ん!

こいつらと同じ創作仲間と思った俺が馬鹿だった!!

この連中と同じに ならない為にも、創作辞めて良かった!と 今ほど思う事は無い!

ここで 予鈴が鳴ったので解散だ。

…地獄に送るぞ、と俺が思う前に…予鈴に助けられたな お前ら…。
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