先パイッ!「ビーエル」って何ですかっ?

AnnA

文字の大きさ
60 / 190

第60話 引き金?②

しおりを挟む
「え?ああ、全然 何もしてないんで~、そんなん してもらわなくて大丈夫です~!見てたでしょ?俺が 何もしてないの。全員無事に帰れたら、それでいいですから~、じゃあ、気をつけて~。俺も帰るし~」

「えっ…でも…!」と 女子達は まだ諦められず、明らかにアイツに話しかけたそうだったが

アイツは返事をして すぐにクルッと身内の方を向き、女子達に背を向けた形となったから、女子達の表情は見えてない。

「な~、さっきの俺が乗りたかった電車は 次どこで降りたらいいん~?」

「え?あ~、え~と、さっきの…あの絡んできた人達と同じ所が一番早かったけど…え~と次は…」

「えっ?そうなん?じゃ~ 一緒に降りれば よかった~」

車両内全員が「えええ⁈」と思った。

その発言…じゃあ、君は本当に あの治安悪い系が怖くない…というか…

喧嘩になっても 勝てるんだね⁈と全員…身内含めての共通認識だ。

「えっ!いや、一緒に降りたら危なくない…⁈」

「え?なんで?」

「何でって!あんだけ怒鳴ったりとか?その…逆恨み…でもないけど…」

「怒鳴る?ああ、あの程度は 何とも思わんけど?酔っとったしな~ けど、逆恨みって…?」

「え…あ…それはさ…ホラ…」と言いながら、皆がチラッとアイツの後ろに居る女子達を見つつ、そんな事になったら…申し訳なく思うだろうしな… 

「ほら、女の子が逃げた~…とか言ってたじゃん…?」

「ああ…あれ?もしかして、俺の勘違い…?彼女やったんかな⁈そういや人数ピッタリ5人ずつ…」

「えっ⁈違います!!!彼女じゃないです!!!ナンパされてたんです!!!」と5人の女子達が一斉に言った。

アイツは女子達の方をチラッと見て、ニコッと微笑み

「あ~ それなら良かった~!ははっ勘違いで彼氏達を別の駅で降ろしてしまったかと思った~!」と

いつもの様に無邪気に屈託なく笑い、またクルッと身内の方を向き

「聞いた~?彼女じゃないなら、俺 何も悪く無いわ~」

「あ、うん…そうなんだけど…てゆうか、何で この電車に居るの?ナオくん居て本当に良かったけどさ」

「あー…何つうかさ…声かけられて…対応に困ったけん、こっちに飛び乗った…」

「え?どうゆう事??」

アイツは難しい顔をしながら、言葉を選びつつ説明し

ホームで バイバイと言ってすぐに 女子達に声をかけられ…逆ナンというヤツだけど…

「クロエ(黒江先輩)兄弟のSNS見ました~!!」

「チャーリー達のユアルート(Your Route)も見ました~!!」

と言われた為、無視したり 対応が悪いと黒江先パイ達にクレーム?とか…?

と思って…断るには…と困っていると、横目に うちの大学の柔道部達が電車に乗り込もうとしていたのが見えたから

これだ!と思い「お疲れ様で~す!」と、あたかも仲良い先輩に会ったから?の体で

その逆ナン女子達を「じゃ!」と振り切って、別の電車(これ)に飛び乗ったのだった。

そして、電車に乗って 柔道部達に理由を話し

次はどこの駅で乗り換えられるかを聞こうと、同じ電車内に居るはずの身内を探しに行こうと言ったら

柔道部達も一緒について来た…武道系の部活のアイドルだから…

すると、絡まれている女子達を見つけ…
柔道部達は練習試合の帰りで、学校名の入ったジャージ姿だったので

俺が行きますわ~ という流れだったらしい。が…

助けられた女子達と同じレベルに…柔道部達が

「あの足払い…!!♡♡」

「あの腕の動き…!!♡♡」

「あの早業!!♡♡」

「あのテク…!!♡♡」

等々…目が♡になって、熱い視線をアイツに向けるし…で

アイツは色々難しい顔をしている訳だった。

顔には「早く家に帰りたい!!!」と切実に書いてる。

「あー…なるほどね~?分かった~、えと、降りる駅だよね~?」

「うん!もう、声かけられるの無理~…!!知らん人と 一緒にどっか行かんし~!!」

アイツが そう言ったので…別に他意は無かった…と思うけど…

同じ車両内の人々は「あっ…」と思って女子達を見て…別に…君達に対してでは無い…とは思うよ…?

でも…無理そうだね…?と思った。

身内は、あ~…その言い方…分かるけど…後ろの女子達には…。

ま、しょうがないか…逆ナンとか、不要な好意は…ね?困るし…クロエ先輩達にも何か悪影響あったら…大変だしね?と思い…

後ろの ショックを受けてる女子達には…ドンマイです!悪気無いんだけどねっ?と思い…

だったのが、昨日の出来事の一部始終であり、既に学内のほぼ全員が知っていて

最後こそ 女子達には気の毒だったが…それを除けば(除いていいのか?)完璧な立ち居振る舞い(かな?)の

スマートな正義のヒーローかっ?王子様かっ⁈と学内は 朝から大盛り上がりな訳だった。

連れ2人も…なんだかんだで、目が♡になってるし…。

アイツは もぉ…漫画とか創作系の王道…様式美と言ってもいい…イベント「助けた女子に惚れられる」を 素でこなしていってるな。

スゲー奴。やっぱ引きが強いな?
よくもまぁ、そんな次々に絡まれてる女子達に遭遇するもんだな…??

俺が インドア過ぎるだけで…日本て そんな治安悪かった…

あ…これか…?アイツ「東京 治安悪い」って言ってたの…

これか~?あ、納得だ。

そんでもって、その治安悪い系から、俺みたいなタイプは カツアゲとかされるって思ってたのか?

確かに、俺みたいなタイプ…地味で顔隠してて モサいモブ男はイジメとかの格好の餌食だからな?

あ~ なるほどな~!そっか、納得!
スッキリした~!その認識か~、なるほど なるほど。

ガタイいいから 絡まれる事 無いし夜遊びもしないし、外に出る時は

バイト、大学、図書館、スーパーくらいで 絡まれるわけが無いのに。

でも、アイツは 俺の行動範囲知らないからな。

あ~ スッキリ!超納得!お前の認識は普通だよ。そういう考えだったのか。

「嵯峨…お前、ナオくんの活躍が嬉しいの…?」

「へ?いや?」

「いや、だってお前 今 微笑(わら)ってるぞ?顔…」

「えっ…⁈…いや、違う。謎が解けて納得と言うか、スッキリして…!」

「どうゆう事??」

嘘だろ?俺…何 笑ってんだよ…⁈
も~…!アイツ!!ホント恐いわ…!!



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる

cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。 「付き合おうって言ったのは凪だよね」 あの流れで本気だとは思わないだろおおお。 凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?

【完結】君とカラフル〜推しとクラスメイトになったと思ったらスキンシップ過多でドキドキします〜

星寝むぎ
BL
お気に入りやハートなど、本当にありがとうございます! ひとつひとつが心から嬉しいです( ; ; ) ✩友人たちからドライと言われる攻め(でも受けにはべったり) × 顔がコンプレックスで前髪で隠す受け✩ スカウトをきっかけに、KEYという芸名でモデルをしている高校生の望月希色。華やかな仕事だが実は顔がコンプレックス。学校では前髪で顔を隠し、仕事のこともバレることなく過ごしている。 そんな希色の癒しはコーヒーショップに行くこと。そこで働く男性店員に憧れを抱き、密かに推している。 高二になった春。新しい教室に行くと、隣の席になんと推し店員がやってきた。客だとは明かせないまま彼と友達になり――

俺の妹は転生者〜勇者になりたくない俺が世界最強勇者になっていた。逆ハーレム(男×男)も出来ていた〜

陽七 葵
BL
 主人公オリヴァーの妹ノエルは五歳の時に前世の記憶を思い出す。  この世界はノエルの知り得る世界ではなかったが、ピンク髪で光魔法が使えるオリヴァーのことを、きっとこの世界の『主人公』だ。『勇者』になるべきだと主張した。  そして一番の問題はノエルがBL好きだということ。ノエルはオリヴァーと幼馴染(男)の関係を恋愛関係だと勘違い。勘違いは勘違いを生みノエルの頭の中はどんどんバラの世界に……。ノエルの餌食になった幼馴染や訳あり王子達をも巻き込みながらいざ、冒険の旅へと出発!     ノエルの絵は周囲に誤解を生むし、転生者ならではの知識……はあまり活かされないが、何故かノエルの言うことは全て現実に……。  友情から始まった恋。終始BLの危機が待ち受けているオリヴァー。はたしてその貞操は守られるのか!?  オリヴァーの冒険、そして逆ハーレムの行く末はいかに……異世界転生に巻き込まれた、コメディ&BL満載成り上がりファンタジーどうぞ宜しくお願いします。 ※初めの方は冒険メインなところが多いですが、第5章辺りからBL一気にきます。最後はBLてんこ盛りです※

最弱白魔導士(♂)ですが最強魔王の奥様になりました。

はやしかわともえ
BL
のんびり書いていきます。 2023.04.03 閲覧、お気に入り、栞、ありがとうございます。m(_ _)m お待たせしています。 お待ちくださると幸いです。 2023.04.15 閲覧、栞、お気に入りありがとうございます。 m(_ _)m 更新頻度が遅く、申し訳ないです。 今月中には完結できたらと思っています。 2023.04.17 完結しました。 閲覧、栞、お気に入りありがとうございます! すずり様にてこの物語の短編を0円配信しています。よろしければご覧下さい。

【完結】抱っこからはじまる恋

  *  ゆるゆ
BL
満員電車で、立ったまま寄りかかるように寝てしまった高校生の愛希を抱っこしてくれたのは、かっこいい社会人の真紀でした。接点なんて、まるでないふたりの、抱っこからはじまる、しあわせな恋のお話です。 ふたりの動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵もあがります。 YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。 プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら! 完結しました! おまけのお話を時々更新しています。 BLoveさまのコンテストに応募しているお話を倍以上の字数増量でお送りする、アルファポリスさま限定版です! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

【完結】父を探して異世界転生したら男なのに歌姫になってしまったっぽい

御堂あゆこ
BL
超人気芸能人として活躍していた男主人公が、痴情のもつれで、女性に刺され、死んでしまう。 生前の行いから、地獄行き確定と思われたが、閻魔様の気まぐれで、異世界転生することになる。 地獄行き回避の条件は、同じ世界に転生した父親を探し出し、罪を償うことだった。 転生した主人公は、仲間の助けを得ながら、父を探して旅をし、成長していく。 ※含まれる要素 異世界転生、男主人公、ファンタジー、ブロマンス、BL的な表現、恋愛 ※小説家になろうに重複投稿しています

猫カフェの溺愛契約〜獣人の甘い約束〜

なの
BL
人見知りの悠月――ゆづきにとって、叔父が営む保護猫カフェ「ニャンコの隠れ家」だけが心の居場所だった。 そんな悠月には昔から猫の言葉がわかる――という特殊な能力があった。 しかし経営難で閉店の危機に……
愛する猫たちとの別れが迫る中、運命を変える男が現れた。 猫のような美しい瞳を持つ謎の客・玲音――れお。 
彼が差し出したのは「店を救う代わりに、お前と契約したい」という甘い誘惑。 契約のはずが、いつしか年の差を超えた溺愛に包まれて――
甘々すぎる生活に、だんだんと心が溶けていく悠月。 だけど玲音には秘密があった。
満月の夜に現れる獣の姿。猫たちだけが知る彼の正体、そして命をかけた契約の真実 「君を守るためなら、俺は何でもする」 これは愛なのか契約だけなのか……
すべてを賭けた禁断の恋の行方は? 猫たちが見守る小さなカフェで紡がれる、奇跡のハッピーエンド。

僕の恋人は、超イケメン!!

BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?

処理中です...