チートな男の幽霊退治

シリウス

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テケテケの怪

助っ人降臨?

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是宇須と浩太は三〇分ほどで山道についた。
「ここだな。」
「何か出そうな雰囲気だな。」
浩太の言う通り、確かにそこは光の入りも悪く車の通りも少なかった。
「ま、もう出てるけどなッ!」
そう言って是宇須は後ろまで迫ってきていた化け物を蹴りで粉砕した。
「あれがテケテケか?」
「違うな、あんなものじゃ無い。て言うかここには化け物が多すぎる。少し助っ人を呼ぶか。おい、浩太。周りに人はいないよな?」
是宇須に言われて浩太は周りを見渡す。
「誰もいないみたいだけど助っ人って?」
「まぁ、見てろって。」
そう言って是宇須が力を込めると2つの魔法陣が発生した。そしてそこからはたまた異常なものが出てきた。
「片方は分からんがこっちは・・・キマイラ?」
「おう、キマイラとガブリエルだ。」
「偉いものを召喚しやがったな。」
「これはこれは是宇須様。我々に一体何のご用で?」
「この辺の化け物を一緒に片付けてもらいたいんだ。ガブリエルはこいつの護衛をしてくれ。俺達が化け物殺すから。」
「了解いたしました。しかし、この男は邪魔になるのでは?」
「大丈夫だよ。餌みたいなものだし、タワーディフェンスみたいで楽しいでしょ?」
(テメェ・・・後で覚えとけよ・・)
「じゃあ、殲滅開始!」
そう言って是宇須とキマイラは草むらへ飛び込んだ。
そして間もなくして各地で断末魔の声が上がった。
「想像したく無いな・・・。」
「まぁ、そんなことを言わずに浩太さん。あ、来ましたよ。エイッ。」
ガブリエルが杖を振ると化け物数体が一瞬で消えた。
「あ、一体残っちゃいました。どうです?浩太さん。倒してみませんか?」
「いやいや、無理でしょ。」
「大丈夫ですよ。ほらこの棒で。」
そう言ってガブリエルは浩太に棒を渡した。鉄パイプによく似た形状であった。
「じゃあ、ヤケクソでやってみるか!ウォリャー!」
バンッ!!
軽い爆発音とともに化け物の体が四散した。
「お~、ナイスバッティング!ん?ゴーストライダーの大群が来ましたね。数は100位ですか。じゃあ私が前衛やるんで残り頼みましたよ。」
「えっ?ちょっと・・・」
「オリャ~!!」
ガブリエルが思い切り持っていた杖を振り回した。
大量のゴーストライダーがやられるがそれでも残りは突っ込んできた。
「ウワァ~!!!」
浩太もガブリエルの真似をして棒を振り回す。この棒、勝手に伸びてくれる為振り回してるだけで勝てるのだ。だが、それでも怖いものは怖い。
ヤケクソで振り回しているうちにゴーストライダーの群れは途絶えた。
「ナイス!浩太さん!13コンボ!」
「ゲームじゃ無いんだから・・」
そうは言いながらも心の中では、
(ヤベェ、ハマった。)
彼もまた変人である。
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