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EP1_1章
1章_14 束の間の休息
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終始、堅苦しい口調のバランから解放されたカムランは、
足早に屋敷を後にした。
レフコーシャの街の牧歌的な雰囲気とは隔絶の感があり、
在外公館としての格は感じられたが、
先に謁見したエンタール公家の人間と、
バラン・ブラウスではそもそも馬が合わないのではないか、
と勝手に推測しながら、街に戻った。
中央通りの商店は買い物客で賑わいを見せている。
メリッサからの指令に従うため、
出発を明日に控えているカムランは、
市場見物を兼ねて道具の買い足しをすることにした。
日持ちの良いドライフルーツにいくつかの薬草を買い、
最後にこの台地の全体が描かれた地図を購入した。
カムランは早速宿に戻り、
ベッドの毛布を端に寄せて地図を広げる。
さらに、帰りがけに買った甘口ワインとアーモンドの燻製、
山羊のチーズをサイドテーブルに広げ、
久しぶりの休暇を満喫することにした。
ワイングラスを片手にベッドに寝そべり、
地図を食い入るように見つめる。
仕事の上での必要性ももちろんあるが、
好奇心の旺盛な彼にとっては、
地図というものは目の前の景色よりも遥かに広く見知らぬ世界を描き出す、
とても魅力的な品だった。
少し茶色を帯びた羊皮紙にしっかりと書き込まれたその地図は、
この星鏡台地の主な四つの都市と、
台地の中央を横断する川があることを教えてくれた。
まず、円形の台地の中心部にある、
この地方最大の街、レフコーシャ。
今居るのはこの街だ。
カムランがこの地に向かう前にいた
王都トルトゥーザはこの地図には載っていない。
王都はレフコーシャの遥か南、
星鏡台地南の山脈を超えて、
さらに何日も南東へ歩く先にあるのだ。
そして明日の目的地であるトレド地区は、
レフコーシャからは南西の方角になる。
この地区にはトレド星石鉱と、
エンタール公国第二の都市、イントレドがある。
地図の北部に目をやると、レフコーシャの北、
国境線になっている山脈の近くにブラナスという街が記されている。
初めて聞いた名前だが、
地図を見る限り公国領最北端に位置する都市のようだ。
また、行きの旅路では気が付かなかったが、
レフコーシャの南東に位置するサルヘナ湖の東畔にも街があるようだ。
その部分の字は掠れて読めなかったが、
街を示す印がしっかり残っていた。
そして、羊皮紙の上に薄く描かれた台地の中央を流れる川は、
メリス川というらしい。
道中でこの川と湖畔の街のことをマルスに聞いてみようと考えているうちに、
いつの間にか眠りに落ちてしまっていた。
足早に屋敷を後にした。
レフコーシャの街の牧歌的な雰囲気とは隔絶の感があり、
在外公館としての格は感じられたが、
先に謁見したエンタール公家の人間と、
バラン・ブラウスではそもそも馬が合わないのではないか、
と勝手に推測しながら、街に戻った。
中央通りの商店は買い物客で賑わいを見せている。
メリッサからの指令に従うため、
出発を明日に控えているカムランは、
市場見物を兼ねて道具の買い足しをすることにした。
日持ちの良いドライフルーツにいくつかの薬草を買い、
最後にこの台地の全体が描かれた地図を購入した。
カムランは早速宿に戻り、
ベッドの毛布を端に寄せて地図を広げる。
さらに、帰りがけに買った甘口ワインとアーモンドの燻製、
山羊のチーズをサイドテーブルに広げ、
久しぶりの休暇を満喫することにした。
ワイングラスを片手にベッドに寝そべり、
地図を食い入るように見つめる。
仕事の上での必要性ももちろんあるが、
好奇心の旺盛な彼にとっては、
地図というものは目の前の景色よりも遥かに広く見知らぬ世界を描き出す、
とても魅力的な品だった。
少し茶色を帯びた羊皮紙にしっかりと書き込まれたその地図は、
この星鏡台地の主な四つの都市と、
台地の中央を横断する川があることを教えてくれた。
まず、円形の台地の中心部にある、
この地方最大の街、レフコーシャ。
今居るのはこの街だ。
カムランがこの地に向かう前にいた
王都トルトゥーザはこの地図には載っていない。
王都はレフコーシャの遥か南、
星鏡台地南の山脈を超えて、
さらに何日も南東へ歩く先にあるのだ。
そして明日の目的地であるトレド地区は、
レフコーシャからは南西の方角になる。
この地区にはトレド星石鉱と、
エンタール公国第二の都市、イントレドがある。
地図の北部に目をやると、レフコーシャの北、
国境線になっている山脈の近くにブラナスという街が記されている。
初めて聞いた名前だが、
地図を見る限り公国領最北端に位置する都市のようだ。
また、行きの旅路では気が付かなかったが、
レフコーシャの南東に位置するサルヘナ湖の東畔にも街があるようだ。
その部分の字は掠れて読めなかったが、
街を示す印がしっかり残っていた。
そして、羊皮紙の上に薄く描かれた台地の中央を流れる川は、
メリス川というらしい。
道中でこの川と湖畔の街のことをマルスに聞いてみようと考えているうちに、
いつの間にか眠りに落ちてしまっていた。
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