琥珀の夜鷹_ep1. 星降りの守り人

朝河 れい

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EP1_6章

6章_16 新たな旅へ

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 「敵じゃない。あれは・・・」

最後まで言い終わらないうちに、
向こうから馬を走らせてやってきたのは、
近衛騎士マルス・トライゼンだった。


「待ちくたびれたぞ、まったく。
コーエン将軍に食い下がって、
急いでこっちまで来たというのに、
まさか俺が待ちぼうけを食らうとはな。」

カムランの顔を見るなり悪態をつくマルスの姿を見て、
真剣に武器を構えた自分が馬鹿みたいじゃないかと、
カムランは自分に呆れていた。


「ああ、マルス!すっかり良くなったみたい。
本当に良かった!」

苦い顔のカムランの隣で、
メリッサは純粋に再会を喜んでいた。


「姫様、このマルス・トライゼン、軍職を辞して参りました。
姫様の守護役として、お供させて頂きます。」

馬から降り、メリッサに膝を付き、
忠誠の意を示したマルスは、かくして旅の仲間に加わることとなった。


「ついでに聞いたぞ。お前、アンバルの人間なんだってな。」

そういえば、
マルスに対して出自を明かしたことが無かったことをカムランは思い出す。


「申し訳ない、
特に隠していたつもりじゃなかったんだ。」

カムランはそう言って、自分の徽章をマルスに手渡す。


「これが琥珀徽章か、本当に執行官なんだな。
まあいい、俺の仕事は、メリッサ様を守ること。
お前がいようがいまいが変わらない。」

マルスはそれ以上言及することなく、
いつもの調子でカムランに徽章を放り渡した。


「さあ、七ツ森へ行こうってんだろう、
コーエン将軍に無理を言って、
イントレドで多少下調べしておいた。

この峠道なら、そこまで苦労せずに超えられるはずだ。
さあ、行こう。」


緑の深い山道を前に、馬を解き放つ。

ブラナスの方へと駆けていく馬を見送ると、
マルスを先頭に三人は未開地七ツ森への第一歩を歩き出す。

一行は、公位継承の叙任を受けるべく、
長い旅路が今、始まった。
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