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EP1_6章
6章_15 新たな旅へ
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やがて朝日が顔を出し、
横に流れるメリス川が朝日の輝きでいっぱいになる。
ブラナスを出た時は陰でしか見えなかった山脈も、
今はもう目の前に迫っている。
陽射しを背に受けて、
身体が温まるのを感じていたカムランは、
前方の山の麓で、
金属が反射するような光があることに気付く。
メリッサも気が付いたらしく、
揃って後ろ手に武器を取る。
誰かと麓で落ち合う話など無かったため、
前方の光の正体は皆目見当もつかなかった。
メリッサが手に取った武器は今までのそれとは明らかに違い、
杖の端には刃がついており、
もはや短めの槍といえるようなものだった。
「これは、レフコーシャの刀匠に作ってもらった私の武器。
これからは私も、戦います。」
ゲントが急いでいた理由がわかったと同時に、
メリッサの決意にカムランは改めて感心した。
「メリッサ様、その心意気は買いました。
でも今は私の後ろに下がって欲しい。
矢が来るかもしれない。」
横に並ぶメリッサを手で制し、
麓の光に向かって矢を構える。
光が射程に入ろうとしたその時、
光を跳ね返している物の正体が、
見覚えのある大盾であることに気付いた。
盾の持ち主はどうやら、盾をこちらに向けて合図しているようだった。
「どうしたの?」
そっと弓を降ろしたカムランに、
メリッサが問いかける。
一体何をやっているんだとでも言いそうな表情だ。
横に流れるメリス川が朝日の輝きでいっぱいになる。
ブラナスを出た時は陰でしか見えなかった山脈も、
今はもう目の前に迫っている。
陽射しを背に受けて、
身体が温まるのを感じていたカムランは、
前方の山の麓で、
金属が反射するような光があることに気付く。
メリッサも気が付いたらしく、
揃って後ろ手に武器を取る。
誰かと麓で落ち合う話など無かったため、
前方の光の正体は皆目見当もつかなかった。
メリッサが手に取った武器は今までのそれとは明らかに違い、
杖の端には刃がついており、
もはや短めの槍といえるようなものだった。
「これは、レフコーシャの刀匠に作ってもらった私の武器。
これからは私も、戦います。」
ゲントが急いでいた理由がわかったと同時に、
メリッサの決意にカムランは改めて感心した。
「メリッサ様、その心意気は買いました。
でも今は私の後ろに下がって欲しい。
矢が来るかもしれない。」
横に並ぶメリッサを手で制し、
麓の光に向かって矢を構える。
光が射程に入ろうとしたその時、
光を跳ね返している物の正体が、
見覚えのある大盾であることに気付いた。
盾の持ち主はどうやら、盾をこちらに向けて合図しているようだった。
「どうしたの?」
そっと弓を降ろしたカムランに、
メリッサが問いかける。
一体何をやっているんだとでも言いそうな表情だ。
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