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レオナルド
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「パーティーから追放されちゃったんだよ」
ははは、とレオナルドは頬をカリカリ掻きながら笑っている。
「えぇー!? レオナルド様がクビ? 信じられません。だってレオナルド様は薬学の力で回復アイテム作り放題。火の女神の加護はとても貴重ですし、勇者様との相性もバツグンなはずです!2人でいれば何にも怖くない」
あまりの衝撃に前世の知識でオタク特有の早口でしゃべってしまった。はっと我に返りレオナルド様を見あげてみるとニッコリと笑っている。
「2人、じゃなかったんだよね、パーティー」
そう言われてハッと思い出す。出陣式では勇者ディオの他にいたのはレオナルドとディオの幼なじみのエルナ。
出陣式では私の作った唐揚げ弁当をディオにあげていたっけ。ゲームの中ではもう少し思慮深く思いやりがあった子だったはずだけれど。
話をまとめるとこういうことらしい。
そもそもレオナルドが旅立つことになったのは毎日エルナが店に通い詰めて来たことがきっかけだった。
最初は軽くあしらっていたものの、なぜかレオナルド様の秘密を知っており、半ば脅される形で同行することになったそうだ。
エルナはどこに何があるのか、これから何が起きるのかよく知っていた。そして旅先で次々と強い男性メンバーを仲間にしては骨抜きにしていた。
最初のうちはレオナルドにも猫なで声ですり寄って来たものの、全く相手にしなかったため、次第に諦めていったそうだ。
エルナは行く先々でやりたい放題だった。
そんなある日、戦闘でディオとレオナルドが女神の加護の力を使い敵を一掃した。味方には全く被害は出ず、一瞬で戦闘は終わった。
本来ならば喜ばしいはずなのに、エルナだけは違っていた。
「私が拐われる前に倒しちゃったらダメじゃない!ここでフラグ立てないとドミール様が仲間にならない!レオナルド、あんたのせいよ!あんた全然私の言う事聞かないじゃない。こんな事ならあんたはクビよ!出ていって」
こうして僕はクビになったんだ。クビにしてくれてラッキーだったよ、とレオナルドは笑う。
「でも、どうしてミハルは僕に火の女神の加護がついていることを知っていたのかな?」
笑った表情のまま、レオナルドは続ける。
「もしかして、ミハルも知っているの? この世界がみん救だって」
なぜレオナルドから「みん救」の単語が出てくるの? エルナが話した? 私はエルナみたいに自分の思い通りにしようだなんて思っていない。けれども、もし私もエルナと同じだと思われたら……どうしよう、なんて答えればいいんだろう。
混乱してアワアワしているとレオナルドが私の両肩に手を乗せ今にも泣きそうな顔をしていた。
「お願い、答えて。もし知っていたら伝えたいことがあるんだ。美晴」
久しぶりに呼ばれた前世の名。
「なぜ……その名前を」
「知っているよ。ずっと前から。君に会いたくて毎日唐揚げ弁当を買いに行ってたんだ。覚えているかな。変なオヤジに絡まれたところを助けた日のことを。まさか君が亡くなってしまうとは夢にも思わなかったよ」
目線は、ここではないどこか遠くの世界をみているようだった。その時のことを思い出しているのだろうか。その顔は悲しみで溢れている。
「……!!まさか、唐揚げ王子……? でも、それならなぜあなたも転生を? 亡くなったのは私だけのはずよ」
そう言うと唐揚げ王子、もといレオナルドはそっと両手で私の手を握り、まっすぐ私の目を見つめた。
「僕はね、美晴とずっと一緒にいられるように神様にお願いしたんだ。悔しいけれど前世では守りきれなかった。けれども、運よく美晴の大好きなこの世界で美晴の一番のお気に入りに転生できた。このチャンス逃したくない。どうか美晴をこの先もずっと近くで守らせてほしい。愛しているから」
「前世も今世もずっと守られてばっかりね。でも、本当に嬉しかったの。私も、大好き。あなたのために毎日唐揚げ弁当を作るわ」
二人は前世の分の思いも込めるように、強く抱きしめ合った。
それからしばらくして、レオナルドはお家騒動が落ち着き、晴れて第二王子として正式に城に住むことになった。
畏れ多くも私も一緒に住まないかと誘われ、最初は断っていた。しかし、心労から食欲がなくなってしまった第一王子にレオナルドが唐揚げ弁当を持っていったところ、初めて食べる味に感動し食欲が回復。健康体に戻ったことで正妃様に感謝された。そんなこともあり、なんと王城内に専用の設備が用意され、弁当屋2号店をオープンさせることになったのだ。
今では王城で第二王子の婚約者として暮らしつつ、弁当屋オーナーとして国民の食事を支えている。
「神様、ミハルと巡り合わせてくれてありがとうございます。絶対に大切にします」
レオナルドはニッコリと笑いながら今日も唐揚げ弁当を頬張っている。
ははは、とレオナルドは頬をカリカリ掻きながら笑っている。
「えぇー!? レオナルド様がクビ? 信じられません。だってレオナルド様は薬学の力で回復アイテム作り放題。火の女神の加護はとても貴重ですし、勇者様との相性もバツグンなはずです!2人でいれば何にも怖くない」
あまりの衝撃に前世の知識でオタク特有の早口でしゃべってしまった。はっと我に返りレオナルド様を見あげてみるとニッコリと笑っている。
「2人、じゃなかったんだよね、パーティー」
そう言われてハッと思い出す。出陣式では勇者ディオの他にいたのはレオナルドとディオの幼なじみのエルナ。
出陣式では私の作った唐揚げ弁当をディオにあげていたっけ。ゲームの中ではもう少し思慮深く思いやりがあった子だったはずだけれど。
話をまとめるとこういうことらしい。
そもそもレオナルドが旅立つことになったのは毎日エルナが店に通い詰めて来たことがきっかけだった。
最初は軽くあしらっていたものの、なぜかレオナルド様の秘密を知っており、半ば脅される形で同行することになったそうだ。
エルナはどこに何があるのか、これから何が起きるのかよく知っていた。そして旅先で次々と強い男性メンバーを仲間にしては骨抜きにしていた。
最初のうちはレオナルドにも猫なで声ですり寄って来たものの、全く相手にしなかったため、次第に諦めていったそうだ。
エルナは行く先々でやりたい放題だった。
そんなある日、戦闘でディオとレオナルドが女神の加護の力を使い敵を一掃した。味方には全く被害は出ず、一瞬で戦闘は終わった。
本来ならば喜ばしいはずなのに、エルナだけは違っていた。
「私が拐われる前に倒しちゃったらダメじゃない!ここでフラグ立てないとドミール様が仲間にならない!レオナルド、あんたのせいよ!あんた全然私の言う事聞かないじゃない。こんな事ならあんたはクビよ!出ていって」
こうして僕はクビになったんだ。クビにしてくれてラッキーだったよ、とレオナルドは笑う。
「でも、どうしてミハルは僕に火の女神の加護がついていることを知っていたのかな?」
笑った表情のまま、レオナルドは続ける。
「もしかして、ミハルも知っているの? この世界がみん救だって」
なぜレオナルドから「みん救」の単語が出てくるの? エルナが話した? 私はエルナみたいに自分の思い通りにしようだなんて思っていない。けれども、もし私もエルナと同じだと思われたら……どうしよう、なんて答えればいいんだろう。
混乱してアワアワしているとレオナルドが私の両肩に手を乗せ今にも泣きそうな顔をしていた。
「お願い、答えて。もし知っていたら伝えたいことがあるんだ。美晴」
久しぶりに呼ばれた前世の名。
「なぜ……その名前を」
「知っているよ。ずっと前から。君に会いたくて毎日唐揚げ弁当を買いに行ってたんだ。覚えているかな。変なオヤジに絡まれたところを助けた日のことを。まさか君が亡くなってしまうとは夢にも思わなかったよ」
目線は、ここではないどこか遠くの世界をみているようだった。その時のことを思い出しているのだろうか。その顔は悲しみで溢れている。
「……!!まさか、唐揚げ王子……? でも、それならなぜあなたも転生を? 亡くなったのは私だけのはずよ」
そう言うと唐揚げ王子、もといレオナルドはそっと両手で私の手を握り、まっすぐ私の目を見つめた。
「僕はね、美晴とずっと一緒にいられるように神様にお願いしたんだ。悔しいけれど前世では守りきれなかった。けれども、運よく美晴の大好きなこの世界で美晴の一番のお気に入りに転生できた。このチャンス逃したくない。どうか美晴をこの先もずっと近くで守らせてほしい。愛しているから」
「前世も今世もずっと守られてばっかりね。でも、本当に嬉しかったの。私も、大好き。あなたのために毎日唐揚げ弁当を作るわ」
二人は前世の分の思いも込めるように、強く抱きしめ合った。
それからしばらくして、レオナルドはお家騒動が落ち着き、晴れて第二王子として正式に城に住むことになった。
畏れ多くも私も一緒に住まないかと誘われ、最初は断っていた。しかし、心労から食欲がなくなってしまった第一王子にレオナルドが唐揚げ弁当を持っていったところ、初めて食べる味に感動し食欲が回復。健康体に戻ったことで正妃様に感謝された。そんなこともあり、なんと王城内に専用の設備が用意され、弁当屋2号店をオープンさせることになったのだ。
今では王城で第二王子の婚約者として暮らしつつ、弁当屋オーナーとして国民の食事を支えている。
「神様、ミハルと巡り合わせてくれてありがとうございます。絶対に大切にします」
レオナルドはニッコリと笑いながら今日も唐揚げ弁当を頬張っている。
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