アビリティがヤバい詐欺師がマジでヤバい!?

しんしょう

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転生生活初のクエスト

転生者のスキル

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 少しこれまでの経緯を整理しよう。
 会社で寝てたら突然死んで、神様?に異世界に転生させられ、そこで冒険者になって気付いたら女の子に・・・

「ん~、この1番小さいのなら大丈夫かな?」

 受付のおねえさんが、自分に合う装備を探してくれている。取っ替え引っ替え持ってきては、鏡越しに装備をあてがう。もうなすがままだ。

「うん!これならいい感じねっ!武器はまた後で選びましょうか?色々あるから、時間がかかるだろうし」

 自分のあずかり知らぬところで、トントン拍子に進んでいく。性別、容姿を受け入れる時間はないらしい。

 それにしても、急におねえさんと距離が近くなった気がする。最初の頃はもう少し、お堅い印象があったのに。まぁ悪くない。

 そんなこんなで写真を撮って、元の受付まで戻ってきた。

「では、あと少しですね。この紙を小さく折って、ギュッと両手で持って下さい。」

 言われた通りにしていく。紙はサラサラとした触りごこちで、何も書かれていない、真っ白なものだった。

「はい、もう大丈夫ですよ。見せて頂けますか?」

 ・・・これだけで?と思いつつも、スッと差し出された手に、半信半疑なまま紙を渡す。

「それでは拝見しますね・・・」

 さすがは異世界、魔法の紙でその人の能力を測るんだなぁ、などと思っていると、

「では、結果をお伝えしますね…冒険者としてですが、B判定なのでかなりいいですよ!」


・・・・・・


 2人の間に、なんとも言えない時間が生まれる。

  えーと、他にはないんですか?こう、魔法の力が強いとか、アビリティが高いとか・・・

「いえ、特にはないですね。そもそも、名前しか情報がないのに、色々細かくは分からないですよー。今のは、選んだ職業が向いてるかを判定するだけです。有料のものなら、もう少し詳しいですが、スキルの有無と、魔法が使えるかぐらいしか分からないですよー」

  えっ、いやいや、スキルとか重要ですよねっ?!

 と思って話を聞くと、どうやらスキルや魔法が使えるかは、生涯変わらないので、幼い頃にそれらを知るのが常識らしい。
 なので、持っているスキル等を考慮して選ぶのが一般的らしく、何も知らずに冒険者を選んだ自分は、相当なレアケースだそうだ。

「えーとですね、この後お渡しする1,000エルクから、先に100エルクを使う形で受けられますが、どうしますか?」

 それはもちろん、イエスしかない。

「それではこちらに手をかざして、ご自身の名前を呟いて下さい」

 自分の前に、羊皮に何かが書かれたものが差し出される。言われるがままに手を置き、『サンクス』と小さく呟く。

 すると、フアァーっと、手の周りが金色に光り出した。

「それでは確認しますねー、えぇと、魔法は使えないっと、あとスキルは【詐欺師】ですね。」

 ここに来て2度目の衝撃。自分が女の子だと知った時よりも、大きな衝撃だった。

「あらら、かなりショックみたいですね。でも、魔法が使えるか、それとスキルを持っているかは半分半分の確率なんです。なので、特別悪いなんて事はないですよ~」

 このっ、恨むぞ神様めっ!
 もう少し要望を聞き届けてくれてもよかったのに・・・

「スキル的には商売人が向いてますが、あんまり気にされなくて大丈夫ですよ。他の人より強い個性や性格が現れているだけなので。ちなみに私は持ってないですよー」

 そう言われると、こちらは何も言えない。まぁ詐欺師なんて聞くと、悪いスキルな気がするが、あってないようなものだろう。

「では、最後に、判定料を引いた900エルクと、ここから一つ手に取って下さい」

 お金と一緒に、片手では支えられないぐらいの、穴の空いた四角い箱が差し出される。
 特に考えず、言われたまま中に手を入れる。何やら小さな丸いものが、所狭しと入っているようだ。これかな? と手についたものを箱から出した。

「あらっ、これはすごいですね~、数万に一度の確率ですよ」

 数万は言い過ぎでしょ? と言いつつも、ここで転生者としての力が出たか?と、少し浮かれてしまう。が、

「ま、これはただのおまじないですけどね~」

 がっくりとうなだれ、はぁ~っと、ため息が出る。もう何度目だろう? こんなに叩き落とされる気分を味わうのは。

 これは、おねえさんが個人的に行っている占いらしい。出た色でその職業がその人に合うかどうかを見るそうだ。

「でも、この色はすごい珍しいですよ。おねえさんの太鼓判です。自信を持って!」

 どうやらおねえさんなりの応援みたいだ。まぁ、悪い気はしないし、ちょっと気分も晴れた。

「では、今日はここで休んで、明日、武器選びと依頼を受けてもらいましょうか。冒険者として明日からは忙しくなりますよー!」

 何はともあれ、冒険者としてのこれからに胸弾ませずにはいられなかった。
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