【完結】 大切な人と愛する人 〜結婚十年にして初めての恋を知る〜

紬あおい

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46.二つの心が一つになって *

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ヴェリティはデイドレスを脱ぎ捨て、シュミーズとドロワーズだけになって、エミリオンに馬乗りになり、指先で胸板をなぞる。

「ヴェ、ヴェリティ!?」

ヴェリティの指先が頂をくるりと嬲ると、エミリオンは目を閉じて甘く呻く。

「ぁああ、ヴェリティ、刺激が強過ぎる…」

その唇を塞ぎ、指先はエミリオンの髪を撫で、耳朶に触れる。
ゆっくりとした動作をエミリオンは一つ一つ感じながら、快感と焦ったさに溺れていく。

ヴェリティはエミリオンを横向きにし、背中に吸い痕を付けながら、胸を弄り頂を摘むと、耐え切れなくなったエミリオンは、くるりと身を交わし、シーツにヴェリティを縫い付けた。

「すまない、もう我慢の限界だ!」

乞うような瞳で見下ろすエミリオンの腕をすっと擦り抜け、ヴェリティはまたエミリオンの熱い塊に舌を這わせる。

「んはっ、ヴェリティ、またっ!ああ、そんなにっ、だめだよっ!!」

じゅぶじゅぶと陰茎をしゃぶり、やわやわと陰嚢を揉むと、エミリオンは体を捻り、横に逃げた。

「エミリオン様?」

「すまない、凄く善いんだけど…」

「けど…?」

「めちゃくちゃに、ヴェリティを襲ってしまいたくなる…」

不快ではないんだと悟ったヴェリティは、全てを脱ぎ、エミリオンの上に跨り、自分のなかにエミリオンの陰茎を沈めた。

「ああっ、ヴェリティ!」

「繋がりましたね、深く…」

見下ろすヴェリティの妖艶でいやらしい顔に、今度こそエミリオンの理性は焼き切れた。

「あっ、あっ、ヴェリティ、深い、奥が吸い付いてくる!ヴェリティ、善いよ、素敵だ!」

エミリオンの手はヴェリティの豊かな乳房を揉みしだき、手のひらで頂を転がす。

「うぅん、エミリオンさまぁ!」

ヴェリティの声も甘く、腰は緩やかにくねる。
その全てが愛おしくて、エミリオンはヴェリティに溺れた。

「ああっ、ヴェリティ、好きだ!もう、君なしでは生きていけない!!」

エミリオンは上半身を起こし、座位でヴェリティに口付ける。
ヴェリティも、エミリオンの熱い想いと、与えられる快感に必死に応える。

「私もです。もう、エミリオン様の居ない人生なんて、考えられない…」

「ヴェリティ、大好きだ、もっと感じて、溶け合ってしまいたい…」

ヴェリティの腰を掴み、獣のように突き上げるエミリオンに、ヴェリティも背中に腕を回し、身を任せる。

「あぁん、エミリオンさまっ、奥が善いの!」

水音が響く部屋で、二人は一つになり溶け合った。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇



夕陽が射し込む部屋で目覚めたヴェリティとエミリオンは、気恥ずかしさと満ち足りた気分を感じていた。

「ヴェリティがだんだん大胆になってきて、俺、嬉しい。」

はにかむエミリオンに、ヴェリティも微笑む。

「隠し事一つなく、全てを見せても受け止めてもらえるから。はしたない私を見せても、エミリオン様なら大丈夫かなって思えるの。」

「寧ろ、嬉しい限りだ。こんなヴェリティは、俺しか知らないんだろう?」

「はい。」

頬を染めるヴェリティが愛おしくて堪らないエミリオンは、やっと二人の気持ちが一つになったのだと感無量だった。

「ねぇ、ヴェリティ、俺ね、今本当に嬉しいし、幸せなんだ。」

「エミリオン様は、どうしてこんなに私を想ってくださるの?」

「初恋だからってだけじゃなく、ヴェリティの笑顔や優しさに心を掴まれちゃったからかな。
いつ見掛けても、ヴェリティは人に優しくて。
それは身分も関係なく、誰にでも同じように優しくて。
公爵家の人間に近寄って来る奴らは、大抵損得勘定で生きているだろう?
ヴェリティみたいな人は珍しいんだ。」

ヴェリティは、不思議そうにエミリオンの話を聞いていた。

「特別誰かに優しくした覚えはないのですが…」

「うん、分かってる。でも、そういうところなんだよ、ヴェリティの魅力は。」

きょとんとしているヴェリティが、エミリオンは可愛くて仕方ない。

「ヴェリティは、今のままでいい。ずっとこのまま、俺の傍に居てくれたらいい。」

「そうしたら、ずっと私を愛してくれる?」

「もちろんだ。嫌いになる要素が一つもない。」

「浮気もしない?ある日突然、愛人を連れて来たりしない?」

「そんなことは絶対しない。それに、万が一そんなことしたら…」

「したら…?」

「エヴァンス公爵家の皆に殺される!」

ヴェリティの目を真っ直ぐに見て話すエミリオンは、かなり本気だ。

「そうですね、先ずグレイシア様に刺されそう!」

「グレイシアだけじゃないぞ?エヴァンス公爵家の真のボスは、まだ猫を被っているからな。ククっ!」

エミリオンは笑うが、ヴェリティはまだその存在に気付いていない。

「えっ!?どなたのことですの?」

「それは、まだ秘密だ。」

「隠し事…?」 

「いや、それは自分の目で見た方がいいということだ。俺にやましいことがあっての隠し事ではないから安心して?」

「…はい…」

「しょぼんとしないで?我が家のボスがその姿をヴェリティに見せるとしたら、結構厄介な事態に陥るってことだから。
猫を被っているということは、平和だということなんだし、ヴェリティや双子達にも、その姿は見せなくていいということさ。」

「そうなのですね。なら、知らない方がいいのかもしれません。ふふふ。」

「俺も、冷酷に切れ散らかしたボスの姿は見たくないからな。平和が一番さ。」

含みを持たせたエミリオンの言い方ではあるが、ヴェリティは疑ったり探ったりしないことにした。
何かあれば、エミリオンは、必ずヴェリティにも話してくれるという信頼感が芽生えたからだ。

「エミリオン様、それ以外の秘密はなしでお願いしますね?」

「ああ、大丈夫だ。ヴェリティの信頼を裏切るようなことは決してしない。」

エミリオンは、ヴェリティにちゅっと口付けて抱き締め、頬擦りした。
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