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55.私が私でいい理由 *
しおりを挟む「だから…私…?」
ヴェリティは、グラナード公爵の話す意図が掴めずに驚いた。
「そうだ、ヴェリティはリオラやリディアに上や下を付けたことがないだろう?
どちらが長女で、どちらが二女か、と。」
「あ……でも、双子ですし、歳も、もちろん同じですし…」
「それに女だからとも言わない。リオラが剣術に励もうと、リディアが外国語を学ぼうと、何も制約を付けない。」
「はい…私自身が学びが足りずに苦労しましたので、あの子達が望むなら、可能性を伸ばしてあげたいと。」
「双子達だけではないだろう?コリンヌやジオルグもだ。
ヴェリティ、我が家に必要なのは、性別や身分に関係なく、個人の才能を引き出そうとする視点を持つ者だ。
正直、エミリオンの初恋の女性というだけならば、この結婚は有り得なかった。
しかし、人柄や行動を公爵家の影に調査させたり、実際に話してみて、ヴェリティという一人の人間を知り、我が家に迎えたいと思ったのだ。」
エミリオンは、ヴェリティの手を握り、優しい語り掛ける。
「ヴェリティは、ヴェリティのままでいいと、いつも話しているだろう?
それは、今父上が話したヴェリティの誰にでも同じように接する姿勢なんだ。
迷子の俺に、優しくしてくれたし。
ブランフォード侯爵家の騎士のジェレミーは、ヴェリティに拾ってもらったからと、あの日離れから連れ出す時、見て見ぬ振りをしてくれたんだ。
人は、尊重してくれた相手には尽くすものだ。
ヴェリティは、自然とそれが出来る人間なんだよ。」
「ねぇ、ヴェリティ。私達がヴェリティに求めているのは、私のように社交界で幅を効かせる者でもなく、グレイシアみたいな家を護ろうという責任感でもないの。
ヴェリティの周りに自然と集まる者を、その者が求める方向に導く存在なの。」
「私に、そのようなことが出来るでしょうか…」
「意識しなくていいわ。ヴェリティのままでいいの。」
ヴェリティの涙は止まらず、エミリオンはヴェリティを抱き寄せた。
「私が私でいい理由…今までは考えたこともありませんでしたが、私に出来ることをさせていただきます。エミリオン様と共に。」
「そうこなくちゃね!俺はヴェリティの夫だ。妻にだけ何かさせようとは思わない。一緒にやればいいさ。」
「エミリオン様…」
見つめ合うヴェリティとエミリオンに、グラナード公爵とファビオラ夫人は微笑み、席を立った。
「エミリオン、この温室を案内しておあげなさい。ヴェリティは初めてでしょうから。」
「はい、母上。」
「あまり、おイタはしないように。」
ファビオラ夫人は意味深な微笑みで、グラナード公爵と去って行った。
「おイタ…?」
エミリオンは、ファビオラ夫人達の姿が見えなくなったことを確認して、ヴェリティに口付けた。
「ーーっ!?」
「こういうこと!」
真っ赤になるヴェリティの顔を覗き込むエミリオンは、またいたずらっ子の顔をした。
「だ、だめです!」
「何故?ここにはヴェリティと俺しか居ないよ。使用人達は入って来れないし。この温室は、一度閉まると、外からは鍵がないと入れないけど、中からは開くんだ。」
「だからって!」
エミリオンは指先でヴェリティの顎を掬い、再び口付ける。
「ぁん…」
ヴェリティの口から漏れる甘い声に、エミリオンは体が熱くなり、ドレスの胸元を寛げる。
そこには、既に赤く尖った頂があり、エミリオンは嬉しくなる。
「ヴェリティも興奮しているんだね。赤く尖って、俺を待ち侘びているみたいだ。」
「っ!?ちがっ、うぅんっ!」
否定する間もなく、エミリオンはヴェリティの胸の頂に吸い付き、優しく舌で転がす。
「あぁんっ、だめ、ここでなんて…」
「久しぶりに二人きりなんだから。ねぇヴェリティ、お願いだ。俺、結構我慢強いって思わないか?」
上目遣いで乞うエミリオンに、ヴェリティはだんだん抗えなくなる。
そして、唾液を絡ませて頂を嬲るエミリオンの頭を掴み、ヴェリティは堪らず腰が揺れる。
そんなヴェリティの反応が嬉しくて、エミリオンはヴェリティのドロワーズを抜き取り、膝の上に乗せる。
強い力で抱き締められ、胸の頂や膣を弄られ、ヴェリティはどんどん快感の波に飲まれていく。
「ヴェリティ、挿れるね?」
エミリオンはふわりとヴェリティを片手で持ち上げ、熱い塊を取り出し、突き立てる。
「だめっ、ここでは!エミリオンさまっ!!」
ヴェリティの言葉はエミリオンの唇に塞がれ、深く繋がり、激しく突かれる。
「あぁ、深いです、エミリオン様…ぅん、はぁん…あぁ、そんなにしたら、私…」
「ヴェリティ、乱れていい。君の膣が俺を離さないじゃないか。ああ、凄く善い、熱くてとろとろだ。ヴェリティの善いところ、いっぱい擦ってあげる。ほら、締め付けがキツくなった。」
恥じらうヴェリティが、想像以上に濡れていたことに気を良くしたエミリオンは、そのまま自身の昂りをヴェリティに打つける。
「あっ、エミリオンさまっ、変になっちゃう!ああ、そんなにしたら、だめっ!!」
「ヴェリティ、愛してる、たくさん締め付けて、全部受け止めて!ああ、凄い、ヴェリティ、最高だっ!」
エミリオンはヴェリティの膣に長く吐精し、ヴェリティもきゅうきゅうと締め付けながら果てた。
「ヴェリティ、大丈夫?」
腕の中でぐったりするヴェリティを気遣い、エミリオンはそっと頬を撫でる。
「エミリオン様ったら…もう!これは、とんでもないおイタですよ?」
ちょっと怒ってみせたヴェリティに、エミリオンは頬擦りする。
「だって、ヴェリティが大好きだから、あんなに求められたら止まらない、」
「私も愛しています。エミリオン様が、私は私でいいと仰ってくださるから、私は素直になれるのですね…」
エミリオンの頬に手を添え、ヴェリティが口付ける。
「明日から仕事を始めよう。だから…」
「だから!?」
まだ繋がったままのエミリオンのものが再び大きくなり、ヴェリティは一瞬身を引こうと体を捩るが、エミリオンに腰を掴まれた。
「逃げないで?まだまだ収まらないんだ。」
「えっ!?また?あまりにも破廉恥が過ぎますわ!」
「うん、また!というか、まだまだ!!」
「ちょっ、エミリオンさまっ、待って!」
「待てない!!」
そのままヴェリティは、座ったり立ったり、エミリオンに好き放題され、騎士でもないエミリオンの体力に驚愕し、啼き続けたのであった。
ーーーーーーー
本日7時 スピンオフ
『嫌われ悪女は俺の最愛』 更新します
お時間ございましたら、グレイシアのお話もよろしくお願い申し上げます
╰(*´︶`*)╯♡
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