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32.信頼 *
レリウスと私は、客間を出たところで陛下に遭遇した。
「レリウス、どうだ?上手くいきそうか?」
「どうでしょうねぇ?既成事実を作る種を蒔いてきました。責任は取れませんけど。」
「まあ、不仲より妊娠の方がマシかもな!ご苦労であった。後日、褒美を取らせる。」
「褒美は要らないんで、もうこんなことで呼ばないでください。あと、客間を一部屋貸してください。俺もリリンスも休みたいです。」
「分かってる。ゆっくりしていけ。」
レリウスと客間に行くと、豪華な夕食が準備されていた。
陛下のお心遣いだろう。
「お腹空きましたね!食べましょう。」
私は皇宮の食事に舌鼓を打つ。
レリウスは、何か言いたげだったが、一緒に食事を楽しんだ。
その後、侍女が湯浴みを勧めてくれたので、薔薇の花びらがたくさん浮かぶ豪華な湯船で一日の疲れを癒した。
「はぁー、気持ち良かった!」
「リリ、お疲れ様。」
レリウスが背中から抱き締めてくる。
いつもの優しい力加減が好きだ。
肩に掛かる腕に頬擦りする。
「リリ?大丈夫か??」
「距離感…めちゃくちゃ近かったですよ?」
レリウスがビクッとする。
「あ、あれは…計画で…本当に口付けたのではないぞ?」
私の頭の後ろで、レリウスが言い訳を始めた。
「あの女が、殿下に嫉妬させたいからと言ったから……リリ?」
泣くつもりなどなかったのに、私は気付いたら涙が出ていた。
肩が震えて、レリウスに気付かれてしまった。
「リリ…泣かないで…距離は近かったけど、何もしてない…」
分かってる。分かってるけど、涙が止まらない。
そんな自分が嫌で、レリウスを振り払ってベッドに走り、布団を被った。
(もう、やだ…仕方ないのに。レリウス様は悪くないのに。自分がやだっ!これじゃただの嫉妬や執着じゃない…)
ベッドに追いかけて来たレリウスは、一緒に布団に潜り込んだ。
背を向ける私をぎゅーっと抱いて、落ち着くまで待ってくれた。
「リリ、ごめんね。愛してる。」
ずっと囁くレリウスに申し訳なくて、布団をめくる。
「ごめんなさい…レリウス様、悪くない…」
「やっと顔を見せてくれたな。リリ、可愛い。」
また涙が溢れてきて、レリウスが唇で受け止める。
まるで、私の考えていたことが全て分かるかのように、レリウスは優しい。
「リリは意外と嫉妬深いんだな。それ、俺的に凄い嬉しかった。殿下達の前で口付けるとか、リリしか出来ないかもな。」
「言わないで…恥ずかしい…」
「リリは俺を信じてたけど、あの場は敢えて口付けたんだろ?今泣いてるのは、全て分かってるけど、距離が近くて嫌だったんだろ?」
「そう…嫌だった…レリウス様に触られたくない。私のレリウス様だもん…」
「ああ、リリ。愛してる!もっと俺に執着して?抱きたい、今すぐ!!」
レリウスは夜着を寛げ、首筋に吸い痕を付ける。
普段は目立つ所には付けないのに、独占欲丸出しの行為だ。
首に、胸に、腕に、内腿に、無数の花びらが舞い散る如く。
気が澄むと、両膝を開き、陰核を吸う。
「ぁあ…レリウスさ、ま…」
既に濡れそぼった膣を指でかき回す。
レリウスの長い指は、私の良い所を次々と刺激してくる。
「そこ…イっちゃうから、やめてぇ…ああぁぁ、イくっ!」
「イっていいよ…何度でも…」
レリウスは容赦なく攻め立て、私は繰り返される絶頂に、何も考えられなくなる。
何度目かの絶頂を迎えた時、レリウスはいきなり肉棒を奥まで突き立てた。
「だめっ!イってるから、だめぇ!!」
「イってる時のリリの中、めちゃくちゃ気持ちいいんだ…凄く締まる。あぁ、気持ちいい…そろそろ動くぞ。」
「イったばかりなのに…意地悪…」
レリウスは我慢出来ないとばかりに、激しい抽送を始める。
私の右足を肩に乗せて、深く深く繋がろうとする。
「はぁ、はぁ、リリ…愛してる!」
「はぁん、レリウス様、好き、大好き!!愛してる!!」
レリウスの肉棒がビクンと膣内で跳ね上がる。
「リリ、煽らないで…もう、保たない…イくぞっ!奥で感じろ!!」
「あぁん、熱いの来るっ!いくっ、あぁ、いくぅ!!」
レリウスは、達した後の私を抱き締めて感じている。
「あぁ、リリの中、ほんと気持ちいい。俺はリリだけだから。信じてくれて、ありがとう。愛してる。」
ふんわりあたたかくて、例えようのない匂いに包まれる。
この瞬間、レリウスから漂う匂いは、私しか知らない。
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