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80.興奮冷めやらず
その後、別室で父や母と眠る三つ子を確認し、湯浴みをした後、ヴェルシスと客間で寛いだ。
初めて泊まる皇宮の客間は、思いの外インテリアはシンプルで、私は私室のように寛げた。
そして、先に湯浴みを済ませてた私は、母のノクリアやシェリーヌを巻き込んでの応援団を結成しようかと思案していた。
「リルア、待たせたな。ほら、冷たい水だ。」
「ありがとう!丁度喉が渇いていたの。」
ソファでのんびりしていた私は、ヴェルシスからグラスを受け取り、喉を潤すと、早速リシャールについて話すことにした。
「ねぇ、ヴェルシス、殿下って、お花やアクセサリーとか、女性の好みとかも疎そうよね?」
「たぶんな…寧ろフェリスに会うまでは、女嫌いだったし。」
「えっ!?」
「まあ、皇族っていろいろあるんだよ。毒を盛られて殺されそうになったり、媚薬を使われたり。
父上からも、最側近ですら信じるなと教えられていたからな。」
今でこそ、平穏な日々が過ごせているが、混沌とした時期はヴェルシスもリシャールも気の抜けない日々だったのだろう。
「だから、俺も兄上も尻尾を振って近付いて来る女が苦手なんだ。」
苦々しい表情で語るヴェルシスは、少し遠くを見ている。
「私のように社交に積極的でもなく、パーティに行けば壁の花だったら、珍しいと目を引くかもね。」
「最初は、きっとそうだったかもしれないが、二度目からは目が離せなかったし、実際何度リルアを見つめていたか、覚えていない。
ただ、兄上の言う国ごと護りたい存在ではあった。
リルアが笑って暮らせる世の中にしたいと。
それがいつからか、リルアの隣に自分が居たいと思うようになって。
リルアが婚約破棄となってからは、早かっただろう?」
思い出し笑いをするヴェルシスは、耳まで赤かった。
「ヴェルシスは行動が早くて、殿下はお口の方が早かったのね。ふふっ!
もうね、さっきは笑いを堪えるのが大変だったの。
もしヴェルシスが先に子が作りたいって言ったら、全力で拒否したかも!」
「俺はそんな阿呆ではない。全く…我が兄ながら情ない…でも、完璧な筈の兄上が、あんなふうになるのもいいかなとも思う。人間らしくてな。」
恋焦がれる気持ちは突然やって来て、いつもと違う自分に戸惑うこともある。
自分の立場と想いを天秤に掛けざるを得なかったリシャールに、今度こそ幸せをと願うヴェルシスの優しさに応えたい。
「下調べはお任せください。でも、最後は殿下の頑張りに尽きるわ。」
「まあ、大丈夫だろう、俺の兄上だ。父上や母上も、ネレイド侯爵家ならば反対しないだろう。」
「例え、両陛下が反対なされても、ヴェルシスが捩じ伏せるでしょう?」
「まあな、アルカロイドまでの輸送ルートを餌に説き伏せることも出来るしな。」
ヴェルシスの頭の中には、既に幾つかの方策が浮かんでいるようだ。
ならば私は、リシャールの想いをカレナに分かってもらえるよう手を尽くすだけだ。
「さあ、そろそろ寝ようか。と言っても、素直に寝るだけじゃないけどな?」
「っ!?」
「おいで、リルア。ダンスの後から興奮が収まらないんだ。」
「きゃっ!!」
ヴェルシスは私を膝の上に乗せ、バッキバキに膨らんだイチモツを握らせる。
「ちょっと!殿下の話を聞いていた時も!?」
「ああ、俺はいつだってリルアには興奮しているぞ?だから、癒してくれ。」
私は呆れながらも、この真っ直ぐに愛を伝えるヴェルシスが大好きだ。
想いを口にしてから一度もブレないヴェルシスを心から愛している。
「じゃあ、ご褒美ね。」
ヴェルシスの夜着を寛げ、鎖骨に胸に腹に唇を這わせる。
「いいね、積極的なリルアは。でも、相変わらず一度目は早いんだ…」
照れたヴェルシスが愛おしくて、私は肉棒を口に含む。
「あっ、それはマズいって!いくら早いからって、あっ、リルア!!」
じゅぼっ、じゅぼっ、じゅるっ
大きめな水音を意識しながら咥えると、ヴェルシスはすぐに限界を迎えそうだ。
「ああっ、リルア、ほんとに、ヤバいって!」
手も口も更に激しくすると、呆気なくヴェルシスは達した。
「くっ……はっ!………で、出るっ!!」
びゅくびゅくと波打つ肉棒を吸い上げ、私は達成感に満足した。
「如何でしたか?ご褒美は。」
「いつの間に、そんなに腕を上げた?いや、口か…!?
この後は覚悟出来てるんだろうな?クククッ!」
「えっ…?」
その夜、妙に興奮状態のヴェルシスは、私が気絶しても収まらなかったようだ。
三つ子が昼食に誘いに来るまで、私はヴェルシスの胸の中でぐっすり眠っていた。
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