【完結】 言葉足らずな求婚 〜運命は勝手に回っていく、いや操られていく!?〜

紬あおい

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2.頼まれ事

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今日は、ネーデルラント公爵邸に私一人でお邪魔している。
システイン様のお母様のソフィア公爵夫人と個人的なお茶会の為だ。
ソフィア様は刺繍がお得意なので、作品を見せていただく為に、ちょくちょく伺っている。

「ソフィア様、ご機嫌麗しゅう存じます。」

「リシェルちゃん、いらっしゃい!楽しみにしていたわ。」

ソフィア様は公爵夫人というお立場にも関わらず、気さくに接してくださる。
何故か私を気に入ってくださり、刺繍の話だけでなく、いろんなことを教えてくださる素敵な方だ。

今日見せていただいた刺繍も、芸術品として売りに出せそうな位に素晴らしく、そこに花束が置いてあるかのような仕上がりだった。

それからは、結婚したらどう在るべきか?など公爵夫人から見た女性の生き方のお話をしてくださった。
私自身、弟のロドリフォが居るので、侯爵家の長女という立場は微妙だ。
公爵様がお留守の時に全権を担うソフィア様の夫人としてのお話は大変興味深く、参考になる。

結婚絡みの話が出たせいか、ソフィア様が思い出したように話し出す。

「あっ!そうそう、リシェルちゃんにお願いがあるのよ…」

いつもの女子会的なノリではなく、真面目なお話があるようだ。
私に出来るようなことなんだろうかと、少し不安になる。

「何でしょうか?」

「システインのことなんだけどね、あの子は仕事ばかりしているでしょう?そろそろ結婚も視野に入れていいと思うのだけど、リシェルちゃんからも話してくれないかしら?」

確かに、いつもみんなのまとめ役だったり、仕事一辺倒だったり、浮ついた話を聞いたことが無いシステイン様。
私なんかが口を出していいかは分からないけど、ソフィア様の頼みであれば断る話でもない。

「私からシステイン様に話してみますね。お忙しいから、なかなか出会いがないかもしれませんし。素敵な方なので、その気になれば、あっという間にご結婚なさるかもしれませんね。」

「リシェルちゃん、システインには時間を作るように言っておくわ。後で連絡させるからよろしくね!」

ソフィア様は、にんまりと微笑んで邸内にお戻りになった。
早速システイン様に話に行ったのかもしれない。

私は私で、システイン様が結婚か…今までみたいには気軽に話せなくなるかな…と複雑な気持ちで侯爵邸に戻った。
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