【完結】 元婚約者の浮気相手の元婚約者が溺愛してくるってどういうことですか!?

紬あおい

文字の大きさ
23 / 26

23.神のご加護

しおりを挟む

しばらくイザークと座ったまま抱き合っていたが、疲れるかなと思い、私はイザークごと後ろに倒れてみた。
イザークは、少し驚いたが、私の胸に顔を埋めて、すりすりしている。

「イザーク、赤ちゃんみたい。ふふ。」

「メイの腕の中、落ち着く。」

私は、イザークの福々しい耳朶を指で摘んで遊ぶ。
ぷくっとしていて、耳朶まで可愛らしい。

「メイ…凄く良かった…ありがとう…」

「私も。イザークが解しててくれていたから、あまり痛くなかったですよ?」

「あ…でも、少しは痛かったんだな。気遣えなくて、すまない。俺、夢中で…」

「大丈夫です。気持ち良かったです。」

「そうか、良かった…」

不意に胸に温かいものが流れる。

(イザークが泣いてる…?)

「メイ…俺はさ、家柄とか家族とか、人より恵まれた環境に育ってきたと思ってる。だから、呪いとか運命とか、あまり考えないように、他人とは上辺だけでも上手くやろうと思ってきた。でもさ、メイを見つけた瞬間、俺の全てが変わった。メイの前ではいい男でいたい、笑わせたい、幸せにしたい、感じさせたい。恥ずかしいところも全部メイに見せたい。メイに何かあったら、怒りさえも抑えられない。これが執着や束縛でも…もうメイから離れられない。」

イザークの涙が私の胸に直に染み込んでいきそうだ。
それは、とても温かく優しく流れる。

「イザークの気持ち、嬉しいです。私は見ての通り、人より秀でたものは特にありません。何故イザークの運命の人なのか、未だに分かりません。でも、一つ分かるのは、呪いじゃなくて、神のご加護としか思えなくて…だって、普通に考えたら、イザークに相手にされる訳ないもの。ふふ。」

「そんなことない!メイは俺と出会わなかったら、まだまだたくさんの男と出会っただろう。その方が幸せになれるかもしれないし、可能性を奪ったのではないかと思ったりもする。だけど、それでも、もう俺はメイを愛してしまったから、絶対に離さない…」

「離さないで。例え、イザークの運命の人が私以外にも居たとしても、私も、もうあなたを離さないからね?」

泣き止んだイザークが嬉しそうに微笑むと、ちんこも反応する。

「下の子も納得して、喜んでますね。ふふ。何か全部愛おしいです。」

「じゃあ、こいつをもっと喜ばせないとな。」

今の会話のどこにスイッチがあったのかは分からないけど、イザークは私の乳首を吸い出した。

「えっ!?また?何回もするものなの?」

「何度でも!!」

回数までは考えていなかったが、イザークが満足するまで付き合おう。
こんな完璧な人に執着や束縛されるなら、いくらでも従おう。
きっとイザークは、神様が私にくれた贈り物だ。




◇ ◇ ◇ ◇ ◇



次はカルロス視点のお話となります😊
お嬢様をディスる年下騎士の心のうちを一話にまとめました🙌

その後、二話で完結となります
(全二十六話)
最後までお付き合い、よろしくお願い申し上げます🥺💗
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

何もしない公爵夫人ですが、なぜか屋敷がうまく回っています

鷹 綾
恋愛
辺境公爵カーネル・クリスの妻となったフィレ・バーナード。 けれど彼女は、屋敷を仕切ることも、改革を行うことも、声高に意見を述べることもしなかった。 指示を出さない。 判断を奪わない。 必要以上に関わらない。 「何もしない夫人」として、ただ静かにそこにいるだけ。 それなのに―― いつの間にか屋敷は落ち着き、 使用人たちは迷わなくなり、 人は出入りし、戻り、また進んでいくようになる。 誰かに依存しない。 誰かを支配しない。 それでも確かに“安心できる場所”は、彼女の周りに残っていた。 必要とされなくてもいい。 役に立たなくてもいい。 それでも、ここにいていい。 これは、 「何もしない」ことで壊れなかった関係と、 「奪わない」ことで続いていった日常を描く、 静かでやさしい結婚生活の物語。

遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。

沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。 すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。 だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。 イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。 変わり果てた現実を前に、 夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。 深い後悔と悲しみに苛まれながら、 失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。 しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。 贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。 そして、母の心を知っていく子供たち。 イネスが求める愛とは、 そして、幸せとは――。

私に用はないのでしょう?

たくわん
恋愛
サクッと読める短編集

婚約破棄された令嬢は、誰にも選ばれずに選び続ける

ふわふわ
恋愛
名門伯爵家の令嬢ヴァレリア・ノルディスは、 婚約者エドガー・バルディンから一方的に婚約を破棄される。 理由は曖昧。 責任は語られず、決断も示されないまま―― 彼女は「不要な存在」として切り捨てられた。 だが、ヴァレリアは嘆かない。 復讐もしない。 弁解すら、しなかった。 彼女が選んだのは、沈黙と距離。 そして、自分で決める場所だった。 辺境公爵クラウス・アイゼンベルクのもとで、 ヴァレリアは判断し、責任を引き受け、 一つずつ結果を積み上げていく。 噂は流れ、王都は揺さぶりをかけ、 かつて彼女を切り捨てた元婚約者は転落していく―― だが、それらはすべて副次的な出来事にすぎない。 これは、 誰かに選ばれる物語ではない。 誰かを見返すための物語でもない。 選び続けることで、自分の立つ場所を取り戻した令嬢の物語。 静かで、冷静で、揺るがない。 沈黙こそが最強のざまぁとなる、 大人のための婚約破棄ラブストーリー。

私が行方不明の皇女です~生死を彷徨って帰国したら信じていた初恋の従者は婚約していました~

marumi
恋愛
「あら アルヴェイン公爵がドゥーカス令嬢をエスコートされていますわ」 「ご婚約されたと噂を聞きましたが、まさか本当だとは!」 私は五年前までこの国の皇女エリシアだった。 暗殺事件に巻き込まれ、幼なじみで初恋の相手だった従者――アルヴェイン公子と共に命からがら隣国、エルダールへ亡命した。 彼の「必ず迎えに来る」その言葉を信じて、隣国の地で彼を待ち続けた……。 それなのに……。 やっとの思いで帰国した帝国の華やかなパーティー会場で、一際目立っているのは、彼と、社交界の華と言われる令嬢だった――。 ※校正にAIを使用していますが、自身で考案したオリジナル小説です。 ※イメージが伝わればと思い、表紙画像をAI生成してみました。

新婚初夜に『白い結婚にしてほしい』と言われたので論理的に詰めたら夫が泣きました

ささい
恋愛
「愛人がいるから、白い結婚にしてほしい」 政略結婚の初夜にそう告げた夫ルーファス。 妻カレンの反応は—— 「それ、契約不履行ですよね?」 「あなたの感情論、論理的に破綻してますよ?」 泣き落としは通じない。 そして初夜の翌朝、夫は泣いていた。 逃げ道は全部塞がれ、気づけば毎日論破されていた。 これは、論破され続けた夫がなぜか幸せになる話。

学園では婚約者に冷遇されていますが、有能なので全く気になりません。〜学園でお山の大将されてても、王宮では私の方が有能ですから〜

織り子
恋愛
王都カラディナにある国立魔術学園では、満十六歳の生徒たちの社交界デビューを兼ねた盛大なパーティーが開かれていた。 侯爵令嬢タレイア・オルトランは、婚約者である第二王子アスラン・オグセリアの迎えを待つも、結局ひとりで会場へ向かうことになる。 学園では身分の差がないとはいえ、アスランが公然とタレイアを侮辱し続けてきたことで、彼女は生徒たちから冷笑と蔑視の的となっていた。しかしタレイアは、王城で政務を担ってきた聡明さと矜持を失わず、毅然と振る舞う。

【完結】裏切られたあなたにもう二度と恋はしない

たろ
恋愛
優しい王子様。あなたに恋をした。 あなたに相応しくあろうと努力をした。 あなたの婚約者に選ばれてわたしは幸せでした。 なのにあなたは美しい聖女様に恋をした。 そして聖女様はわたしを嵌めた。 わたしは地下牢に入れられて殿下の命令で騎士達に犯されて死んでしまう。 大好きだったお父様にも見捨てられ、愛する殿下にも嫌われ酷い仕打ちを受けて身と心もボロボロになり死んでいった。 その時の記憶を忘れてわたしは生まれ変わった。 知らずにわたしはまた王子様に恋をする。

処理中です...