【連載版】 極秘任務で使いたいから自白剤を作ってくれと言った近衛騎士団長が自分語りをしてくる件について

紬あおい

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49.国王と王女の企み

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リースハルトとリンネがいちゃいちゃしていた頃、エルネスト帝国を追い出されたグレシャム国のベントレット国王とアンジェリーナ王女は、憤怒の形相で帰路に着いていた。

「何故、ディフェンバキア・セグイネのことが露呈したのだろうか!?今までは勘付かれることはなかったのに。徐々に体に蓄積させて、今回一気にカタを付けて解毒剤で恩を売ろうとしたのに!台無しだっ!!」

「内通者が裏切ったのでしょうか?」

「いや、あの者は裏切らないだろう。野心家だし、常に二番手意識に苛まれているからな。」

「でしたら、あのリースハルトとかいう騎士の夫人のリンネとかいう薬師の所為ですわね。あんなちんちくりんが、ディフェンバキア・セグイネを解毒出来る能力があるなんて、信じられませんわ。」

「もし、あの薬師が有能ならば我が国に欲しいな。」

アンジェリーナ王女は憎々しげに言い放つが、ベントレット国王は顎髭を撫でながら考え込んでいた。

「でも、リースハルトが手放す訳がありませんわ。どう見ても夫人にべったりでしたもの。」

「それは、そなたがリースハルトをき付けられなかった所為だろう?視界にすら入っていなかった。」

「リースハルトの趣味が悪いのよ!私の所為ではありません!!」

容姿に自信があるアンジェリーナ王女は、リンネに負けたことは認めない。

「一層の事、あんな女、殺してしまえばいいのよ。」

「密通者に新たな計画を指示しなければならないな。次の一手で帝国を滅ぼそう。そして、我が国と合併し、グレシャム帝国としよう。」

「謀反を起こすのですね?その時に薬師の一人位始末してもいいですわね。」

「本当に優秀であれば惜しい存在だが、グレシャム帝国となるならば、もう無用の者だしな。あとは、あの者が守備良くやるよう画策しなければ。」

「上手くいった際には、あの非嫡出子ひちゃくしゅつしも処分してくださるのですよね?」

秘匿された王子の存在まで帝国に知られていたベントレット国王は、忌々しげに呟く。

「ああ、ルーカスは始末する。あいつは生意気だ。何が平民も豊かな暮らしをだ。自分の母親が身分が低いからと、勘違いしておる。たまたま見目が良かったから相手にしてやっただけなのに、身籠りやがって。迷惑な話だ。」

「お父様の次の王は私ですもの。さっさと始末しましょう。謀反が上手くいったら、あの密通者を王配にしてあげてもよくってよ?」

「あの者は血筋は良いからな。でも、王配が一人という決まりはない。国を統べる者として、アンジェリーナがしっかりしていれば、何人侍らせようが私は何も言わない。」

「お任せください。でも、お父様には皇帝となり、まだまだ現役で居ていただかないと!」

「もちろんだ。アンジェリーナに安心して任せられるよう、私が皇帝となる。」

「では、次の手を早急に打たなければ、ですね。」

アンジェリーナ王女は、にやりと笑い、馬車の窓の外を見た。


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