1 / 2
1話
しおりを挟む
「え~と。まず、お名前は?」
ボロいアパートで独り暮らしをしていたはずだったが、ある日突然、俺の家に幽霊が現れた。
「・・言えません」
なぜこんな事情聴衆みたいなことをしているのか俺さえ不思議には思っている。でもこの幽霊は何故か、怖いとか呪われるだとか、そういった感情は感じない、自分でもビックリするほど冷静でいられる。
いや、少し違う。
『やっぱり出たか』
アパートが築20年以上とわかっていた時から覚悟はしていた。
「では、死因は?」
「・・・・わかりません」
「なんか、恨み的な事は?」
「・・・な・ないと思います。」
「じゃぁ、帰れ。」
「どこに!」
忘れてた。
てか、多分だけどここの住人だろうな。
「すまん。今の無かったことにしてくれ。なら成仏しろ」
「してたらしてるよ!」
逆ギレされた。
これで恨まれたりされないよな。
この、40代後半の冴えない見た目をしジャージ姿の男性はどうやら生前の記憶がないらしい。
「ここに居させてよ~」
俺の方に浮遊しながらゆっくりとすがってきた。俺はそういった趣味は無い。そのため俺はおっさんの顔面を蹴り飛ばした。いや実態がないから正確には蹴ってはないし多分ダメージもないだろう。それに蹴ったところは貫通し煙のごとく周りがフワフワとしている。
「ここは、俺の家なの!ちゃんと家賃も払ってるの!家賃、払ってくれるなら考えてもいいけどな。」
「そんなこと出来るわけないでしょ!」
それもそうだそれがで来るのならどんなに良かったことか。
「どうすんだよ。このまま俺死ぬのかな実家に帰れって言うのか。やっとここまで来たのに」
俺はピンで芸人をしている。ボロいアパートに住んでいるので分かる通りまだ売れていない。そのためバイトをしながらこのアパートに住むしか無かったのだ。だが昨日営業の成果が実り来月のテレビ番組に初めて出れることが決まったのだ。
「そう落ち込むなよ。絶対にお前に悪さをしない。そう約束するからさ。」
なんで俺は幽霊に慰められているのだろうか。
「あ!そうだ泥棒とか来たとき『うらめしや~』って言って追い出してやるよ。それならお前さんもメリットになるだろ。」
確かにここ最近、空き巣などの被害ここ一帯で多い。先日近所のアパートで空き巣が入ったらしい。正直な話全然ありだ。
こんなボロアパートに盗むものがあればの話だがな。
「悪いな。泥棒に入られても盗むもんがねえんだ。」
「それに食事などはかからないよ。だって死んでるからな」
それを自分で言っていいのだろうか。正直なところ段々とこのおっさんが可哀想に思えてきた。生前の記憶が無く成仏する方法がない。
それに俺は多分ここから先仕事が忙しくなればこのアパートを寝る目的以外多分使わないだろう。
「分かった。俺に悪さをしないって約束ができるならここにしばらく居させてやる。」
こうして、何故か幽霊のおっさんと一緒に暮らすことになった。
ボロいアパートで独り暮らしをしていたはずだったが、ある日突然、俺の家に幽霊が現れた。
「・・言えません」
なぜこんな事情聴衆みたいなことをしているのか俺さえ不思議には思っている。でもこの幽霊は何故か、怖いとか呪われるだとか、そういった感情は感じない、自分でもビックリするほど冷静でいられる。
いや、少し違う。
『やっぱり出たか』
アパートが築20年以上とわかっていた時から覚悟はしていた。
「では、死因は?」
「・・・・わかりません」
「なんか、恨み的な事は?」
「・・・な・ないと思います。」
「じゃぁ、帰れ。」
「どこに!」
忘れてた。
てか、多分だけどここの住人だろうな。
「すまん。今の無かったことにしてくれ。なら成仏しろ」
「してたらしてるよ!」
逆ギレされた。
これで恨まれたりされないよな。
この、40代後半の冴えない見た目をしジャージ姿の男性はどうやら生前の記憶がないらしい。
「ここに居させてよ~」
俺の方に浮遊しながらゆっくりとすがってきた。俺はそういった趣味は無い。そのため俺はおっさんの顔面を蹴り飛ばした。いや実態がないから正確には蹴ってはないし多分ダメージもないだろう。それに蹴ったところは貫通し煙のごとく周りがフワフワとしている。
「ここは、俺の家なの!ちゃんと家賃も払ってるの!家賃、払ってくれるなら考えてもいいけどな。」
「そんなこと出来るわけないでしょ!」
それもそうだそれがで来るのならどんなに良かったことか。
「どうすんだよ。このまま俺死ぬのかな実家に帰れって言うのか。やっとここまで来たのに」
俺はピンで芸人をしている。ボロいアパートに住んでいるので分かる通りまだ売れていない。そのためバイトをしながらこのアパートに住むしか無かったのだ。だが昨日営業の成果が実り来月のテレビ番組に初めて出れることが決まったのだ。
「そう落ち込むなよ。絶対にお前に悪さをしない。そう約束するからさ。」
なんで俺は幽霊に慰められているのだろうか。
「あ!そうだ泥棒とか来たとき『うらめしや~』って言って追い出してやるよ。それならお前さんもメリットになるだろ。」
確かにここ最近、空き巣などの被害ここ一帯で多い。先日近所のアパートで空き巣が入ったらしい。正直な話全然ありだ。
こんなボロアパートに盗むものがあればの話だがな。
「悪いな。泥棒に入られても盗むもんがねえんだ。」
「それに食事などはかからないよ。だって死んでるからな」
それを自分で言っていいのだろうか。正直なところ段々とこのおっさんが可哀想に思えてきた。生前の記憶が無く成仏する方法がない。
それに俺は多分ここから先仕事が忙しくなればこのアパートを寝る目的以外多分使わないだろう。
「分かった。俺に悪さをしないって約束ができるならここにしばらく居させてやる。」
こうして、何故か幽霊のおっさんと一緒に暮らすことになった。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
他国ならうまくいったかもしれない話
章槻雅希
ファンタジー
入り婿が爵位を継いで、第二夫人を迎えて後継者作り。
他国であれば、それが許される国もありましょうが、我が国では法律違反ですわよ。
そう、カヌーン魔導王国には王国特殊法がございますから。
『小説家になろう』『アルファポリス』に重複投稿、自サイトにも掲載
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる