8 / 19
エピソード1:魔術探偵「源 隼人」誕生
6話 水谷 茜
しおりを挟む
その後、孝太郎が言っていた、オカルト好きの友人と詳しく話した。
最近の若者達の間で魔方陣を描くのは流行っているのかとか、人が消える魔方陣の存在するのかなど聞いた。
だが、結果からすると解決になるような情報はなかった。
しかし、最後に、あの『魔方陣』について知っている可能性がある人を教えてもらった。
『僕は、知らないけど、僕の知ってる中では、「水谷 茜」って言う、オカルト雑誌のライターがそういったことには、一番詳しいはずだから、そっちを当たった方がいいと思うよ。』
最初は、あの魔方陣について調べる気はなかったのだが、ここまで来てしまったんだ。あの魔方陣についてちゃんと調べようか。
孝太郎の友人との電話を切り、そのまま、教えてもらった、オカルト雑誌を出版している会社に問い合わせてみた。すると、ネタに困っていたのか分からないが、あっさりとその『水谷 茜』から協力してくれるとのことだった。
数時間後に、出版社まで、来てほしいとの連絡があった。あまりにも上手くいきすぎていると思ったが、協力してくれると言うのだからしょうがなくそのライターの『水谷 茜』に会うため向かった。
ーー数時間後ーー
辺りは夕暮れでだんだんと暗くなってくる頃、俺はとある出版社の近くにいた。
アポは取っているのだが、こういった会社柄見になると、妙に緊張してしまってなかなか入れず、近くのコンビニにいた。
約束の時刻丁度に、オカルト雑誌を出版している会社を訪れた。
「あの~すみません。連絡いってると思うのですが、探偵の源です。水谷さんにお話してくれると聞いて来たのですが」
「わかりました。少々お待ちください。」と受付の人がいい、社内電話と掛けた。その後、俺は社内にある待合室に腰を掛けながら待っていると、しばらくして、髪は黒髪のストレートで長さは胸の辺りまであり、目の色は茶色で黒の眼鏡をかけ、スーツ姿の優しそうな見た目の女性が現れた。
「はじめまして、『水谷 茜』です。」
「探偵の源 隼人です。急な訪問ですみませんが、ありがとうございます。」
「いえいえ、私なんかで協力できるんでしたら是非、協力させてください。」
謙虚で優しそうな人なのだなと、思った。
俺は彼女に、今までことをスマートフォンで、撮った晴輝の部屋の写真を、彼女に見せながら伝えた。
「ご家族に、ご老人は、いたりして」
ご老人?ああ、あのボケの強いおばあちゃん。それよりも、気のせいかもしれないが、茜の声のトーンが変わった気がした。
「は、はい。おばあちゃんがいました。そんなことがわかるのですか?」
少々早口で言ってしまった。撮った写真の中には、あの魔方陣以外は、いたってシンプルな男子の部屋にしか見えない。あのお婆さんを連想させるようなものは写っていないはず、なぜ分かったんだ?彼女の方が探偵に向いているのか?
「なるほど・・・」
今までことを伝えた終わると、フムフムと頷きながら茜は小言で呟いた。
「探偵さん。この事件あなた、はどうお考えで。」
「そ、それは。何者かが、晴輝君を誘拐した・・・と思ってます。」
「では、娘さんが言っていたことは?」
「何かの間違いなのではないかと」
そして、茜は眼鏡をはずし、こう答えた。
「起こったことは、真実だ。その娘さんは、言っていることは全てあってる。弟は、『その魔方陣に吸い込まれた』で間違いない」
今まで、丁寧な口調で話していた、茜という女性がまるで別の人間になったのでないと思うほど、汚い口調へ変わり、それにより俺は、このことを、からかっていっているのでないということが分かった。
そしてこれが、本当の彼女との最初の出会いだった。
最近の若者達の間で魔方陣を描くのは流行っているのかとか、人が消える魔方陣の存在するのかなど聞いた。
だが、結果からすると解決になるような情報はなかった。
しかし、最後に、あの『魔方陣』について知っている可能性がある人を教えてもらった。
『僕は、知らないけど、僕の知ってる中では、「水谷 茜」って言う、オカルト雑誌のライターがそういったことには、一番詳しいはずだから、そっちを当たった方がいいと思うよ。』
最初は、あの魔方陣について調べる気はなかったのだが、ここまで来てしまったんだ。あの魔方陣についてちゃんと調べようか。
孝太郎の友人との電話を切り、そのまま、教えてもらった、オカルト雑誌を出版している会社に問い合わせてみた。すると、ネタに困っていたのか分からないが、あっさりとその『水谷 茜』から協力してくれるとのことだった。
数時間後に、出版社まで、来てほしいとの連絡があった。あまりにも上手くいきすぎていると思ったが、協力してくれると言うのだからしょうがなくそのライターの『水谷 茜』に会うため向かった。
ーー数時間後ーー
辺りは夕暮れでだんだんと暗くなってくる頃、俺はとある出版社の近くにいた。
アポは取っているのだが、こういった会社柄見になると、妙に緊張してしまってなかなか入れず、近くのコンビニにいた。
約束の時刻丁度に、オカルト雑誌を出版している会社を訪れた。
「あの~すみません。連絡いってると思うのですが、探偵の源です。水谷さんにお話してくれると聞いて来たのですが」
「わかりました。少々お待ちください。」と受付の人がいい、社内電話と掛けた。その後、俺は社内にある待合室に腰を掛けながら待っていると、しばらくして、髪は黒髪のストレートで長さは胸の辺りまであり、目の色は茶色で黒の眼鏡をかけ、スーツ姿の優しそうな見た目の女性が現れた。
「はじめまして、『水谷 茜』です。」
「探偵の源 隼人です。急な訪問ですみませんが、ありがとうございます。」
「いえいえ、私なんかで協力できるんでしたら是非、協力させてください。」
謙虚で優しそうな人なのだなと、思った。
俺は彼女に、今までことをスマートフォンで、撮った晴輝の部屋の写真を、彼女に見せながら伝えた。
「ご家族に、ご老人は、いたりして」
ご老人?ああ、あのボケの強いおばあちゃん。それよりも、気のせいかもしれないが、茜の声のトーンが変わった気がした。
「は、はい。おばあちゃんがいました。そんなことがわかるのですか?」
少々早口で言ってしまった。撮った写真の中には、あの魔方陣以外は、いたってシンプルな男子の部屋にしか見えない。あのお婆さんを連想させるようなものは写っていないはず、なぜ分かったんだ?彼女の方が探偵に向いているのか?
「なるほど・・・」
今までことを伝えた終わると、フムフムと頷きながら茜は小言で呟いた。
「探偵さん。この事件あなた、はどうお考えで。」
「そ、それは。何者かが、晴輝君を誘拐した・・・と思ってます。」
「では、娘さんが言っていたことは?」
「何かの間違いなのではないかと」
そして、茜は眼鏡をはずし、こう答えた。
「起こったことは、真実だ。その娘さんは、言っていることは全てあってる。弟は、『その魔方陣に吸い込まれた』で間違いない」
今まで、丁寧な口調で話していた、茜という女性がまるで別の人間になったのでないと思うほど、汚い口調へ変わり、それにより俺は、このことを、からかっていっているのでないということが分かった。
そしてこれが、本当の彼女との最初の出会いだった。
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
別に要りませんけど?
ユウキ
恋愛
「お前を愛することは無い!」
そう言ったのは、今日結婚して私の夫となったネイサンだ。夫婦の寝室、これから初夜をという時に投げつけられた言葉に、私は素直に返事をした。
「……別に要りませんけど?」
※Rに触れる様な部分は有りませんが、情事を指す言葉が出ますので念のため。
※なろうでも掲載中
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
包帯妻の素顔は。
サイコちゃん
恋愛
顔を包帯でぐるぐる巻きにした妻アデラインは夫ベイジルから離縁を突きつける手紙を受け取る。手柄を立てた夫は戦地で出会った聖女見習いのミアと結婚したいらしく、妻の悪評をでっち上げて離縁を突きつけたのだ。一方、アデラインは離縁を受け入れて、包帯を取って見せた。
王太子妃に興味はないのに
藤田菜
キャラ文芸
眉目秀麗で芸術的才能もある第一王子に比べ、内気で冴えない第二王子に嫁いだアイリス。周囲にはその立場を憐れまれ、第一王子妃には冷たく当たられる。しかし誰に何と言われようとも、アイリスには関係ない。アイリスのすべきことはただ一つ、第二王子を支えることだけ。
その結果誰もが羨む王太子妃という立場になろうとも、彼女は何も変わらない。王太子妃に興味はないのだ。アイリスが興味があるものは、ただ一つだけ。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
一番悪いのは誰
jun
恋愛
結婚式翌日から屋敷に帰れなかったファビオ。
ようやく帰れたのは三か月後。
愛する妻のローラにやっと会えると早る気持ちを抑えて家路を急いだ。
出迎えないローラを探そうとすると、執事が言った、
「ローラ様は先日亡くなられました」と。
何故ローラは死んだのは、帰れなかったファビオのせいなのか、それとも・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる