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1章 魔術探偵誕生
1話
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「仕事来ないかな~」
俺は、手を頭の後ろに当て座っている回転する椅子を使って体を回転させていた。
俺が立ち上げた探偵事務所は昔は、何人かいたが、皆辞め、今となっては俺一人で経営している。
「俺もこの仕事辞めて別の職に就こうかな。」
流石に駄目か。
はぁ。ため息をこぼしながらクルクルと回っていた。
コンコン
また大家が家賃を払えと来たにちがいない。そういえば、何ヵ月か家賃を払っていない気がする。
「家賃なら間に合ってませ~ん。なのでまた、出直しから来てくださ~い。」
「ち、違います。依頼をお願いしたいのですが・・・」
いつも怒鳴り散らしている大家のおばさんとは違い、弱々しく可愛らしい女性の声が俺の耳にはいった。
「す、すみません。どうぞ! お入りください」
椅子で回っていたのをやめ、背筋をピンとたて、スーツのネクタイをきつく締めた。
ガチャリと事務所の前のドアが開き、そこには大学生くらい女性が俺の前に現れた。
その彼女は、セミロングの黒髪がよく似合っておりベージュのコートを着ていてとても可愛らしい女性だった。
「え~と。先ほどはすみません。どうぞお掛けになってください。」
彼女を依頼人用の椅子に腰掛けさせた。
「あ!すみません。今お茶いれますね。」
そう言って俺は、事務所内にある給湯室へ行った。
俺は、久しぶりの依頼になるため少しウキウキしていた。
しかしあんな若い女性がこんな小さな探偵事務所にどんな依頼だろう。
改めて彼女の前に行き先ほど淹れたばかりのお茶を彼女の前の机に出した。
「どうぞ。」
「ありがとうございます」
俺は彼女の向かいに座り依頼内容を示す用紙を用意した。
「さっそくですが、依頼についてお伺いしてもよろしいですか?」
彼女は「はい」と首を縦に降り覚悟を決めたように言った。
「弟を探してほしいんです。」
「弟・・ですか。」
俺は、用紙にメモしながら聞き返す。
「弟さん。いつ頃から行方不明なのですか」
「2日前です。」
「意外と早くに来ましたね。何かあったのですか?」
誘拐か?それとも家出か?
「その、信じてもらえるかわかりませんが、弟は私の目の前で、消えたのです。」
「目の前?ということは誘拐ですか?それなら私の所ではなく、警察に言った方はいいのでは?」
「もちろん警察には行きました。でも日が浅いのと私の話を信じてもらえなくて・・」
「そうなのですか。で、あ!そういえばまだ名乗っていませんでしたね。え~と、すみません。源探偵事務所の源 隼人です。」
久しぶりの依頼だったため自己紹介もろくにせず進めていたことにようやく気づいてあせって、自分のスーツの内ポケットから名刺を取り出し彼女の前に差し出した。
「え~と。私こそ名のらずに申し訳ありません。わ、私、富士谷 真冬です。」
「久しぶりの依頼だったものでおろそかにしてしまいました。すみません。でも、なぜここに?探偵事務所なら他にも優秀な所は沢山ありますし」
「それは、警察と同様に信じてもらえなくて・・・」
信じてもらえない?さっきから何をいっているのだろうか?目の前で誘拐なら急いで動かないといけないだろうに・・・
「そうですか。では詳しくお願いします。」
真冬は「わかりました」と、うなずき俺は、話を続けた。
「では、弟さんが行方不明になったときのことを詳しくお願いします。」
「あれは2日前のお昼頃のことでした。休日だったので、部屋で大学の課題をしていると弟の部屋から、弟がなにかブツブツと言っているのが聞こえたので、それを注意しようと彼の部屋に言ったのです。」
彼女は俺がメモをとりやすいくするために少しゆっくりと話を進めた。
しかしこの誘拐犯は堂々家で誘拐したのか。
「最初は、誰かと電話をしているのかと思っていたので、『うるさいよ』と軽く注意をしたのですがいっこうに終わる気配がなかったので、彼に直接言おうとドアを開けたんです。
その時、まぶしいほどの光が部屋一面光ってたんです。
そして弟はその光に飲み込まれるかのように消えてしまったんです。」
俺は、メモをとるのをすっかりやめ、この馬鹿馬鹿しい話を唖然として聞いていた。
俺は、手を頭の後ろに当て座っている回転する椅子を使って体を回転させていた。
俺が立ち上げた探偵事務所は昔は、何人かいたが、皆辞め、今となっては俺一人で経営している。
「俺もこの仕事辞めて別の職に就こうかな。」
流石に駄目か。
はぁ。ため息をこぼしながらクルクルと回っていた。
コンコン
また大家が家賃を払えと来たにちがいない。そういえば、何ヵ月か家賃を払っていない気がする。
「家賃なら間に合ってませ~ん。なのでまた、出直しから来てくださ~い。」
「ち、違います。依頼をお願いしたいのですが・・・」
いつも怒鳴り散らしている大家のおばさんとは違い、弱々しく可愛らしい女性の声が俺の耳にはいった。
「す、すみません。どうぞ! お入りください」
椅子で回っていたのをやめ、背筋をピンとたて、スーツのネクタイをきつく締めた。
ガチャリと事務所の前のドアが開き、そこには大学生くらい女性が俺の前に現れた。
その彼女は、セミロングの黒髪がよく似合っておりベージュのコートを着ていてとても可愛らしい女性だった。
「え~と。先ほどはすみません。どうぞお掛けになってください。」
彼女を依頼人用の椅子に腰掛けさせた。
「あ!すみません。今お茶いれますね。」
そう言って俺は、事務所内にある給湯室へ行った。
俺は、久しぶりの依頼になるため少しウキウキしていた。
しかしあんな若い女性がこんな小さな探偵事務所にどんな依頼だろう。
改めて彼女の前に行き先ほど淹れたばかりのお茶を彼女の前の机に出した。
「どうぞ。」
「ありがとうございます」
俺は彼女の向かいに座り依頼内容を示す用紙を用意した。
「さっそくですが、依頼についてお伺いしてもよろしいですか?」
彼女は「はい」と首を縦に降り覚悟を決めたように言った。
「弟を探してほしいんです。」
「弟・・ですか。」
俺は、用紙にメモしながら聞き返す。
「弟さん。いつ頃から行方不明なのですか」
「2日前です。」
「意外と早くに来ましたね。何かあったのですか?」
誘拐か?それとも家出か?
「その、信じてもらえるかわかりませんが、弟は私の目の前で、消えたのです。」
「目の前?ということは誘拐ですか?それなら私の所ではなく、警察に言った方はいいのでは?」
「もちろん警察には行きました。でも日が浅いのと私の話を信じてもらえなくて・・」
「そうなのですか。で、あ!そういえばまだ名乗っていませんでしたね。え~と、すみません。源探偵事務所の源 隼人です。」
久しぶりの依頼だったため自己紹介もろくにせず進めていたことにようやく気づいてあせって、自分のスーツの内ポケットから名刺を取り出し彼女の前に差し出した。
「え~と。私こそ名のらずに申し訳ありません。わ、私、富士谷 真冬です。」
「久しぶりの依頼だったものでおろそかにしてしまいました。すみません。でも、なぜここに?探偵事務所なら他にも優秀な所は沢山ありますし」
「それは、警察と同様に信じてもらえなくて・・・」
信じてもらえない?さっきから何をいっているのだろうか?目の前で誘拐なら急いで動かないといけないだろうに・・・
「そうですか。では詳しくお願いします。」
真冬は「わかりました」と、うなずき俺は、話を続けた。
「では、弟さんが行方不明になったときのことを詳しくお願いします。」
「あれは2日前のお昼頃のことでした。休日だったので、部屋で大学の課題をしていると弟の部屋から、弟がなにかブツブツと言っているのが聞こえたので、それを注意しようと彼の部屋に言ったのです。」
彼女は俺がメモをとりやすいくするために少しゆっくりと話を進めた。
しかしこの誘拐犯は堂々家で誘拐したのか。
「最初は、誰かと電話をしているのかと思っていたので、『うるさいよ』と軽く注意をしたのですがいっこうに終わる気配がなかったので、彼に直接言おうとドアを開けたんです。
その時、まぶしいほどの光が部屋一面光ってたんです。
そして弟はその光に飲み込まれるかのように消えてしまったんです。」
俺は、メモをとるのをすっかりやめ、この馬鹿馬鹿しい話を唖然として聞いていた。
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