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第35話
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上手くいかない日があった時、反省会という名の飲み会が勇者パーティーの中ではよく開かれていた。
年齢や性別、趣味も違う者同士の凸凹なパーティーの親睦を深める要素も入っていたため、幾度もこの行事は行われれていた。
それが、傀儡師のノウトがいた頃の勇者パーティーの日常であった。
だがそれは、珍しくレイラからの提案で今夜開かれることになったのであった。
しかし、ラインズは裏があると睨み、予定の時刻の30分前にリナンを呼び今日起きた出来事について相談するつもりであったのだが・・。
「リナン、何故タマルを呼んだんだ?」
「あら、彼がいても何も問題はないでしょう?」
眉を顰めて不機嫌さを顔に表したラインズに、涼しい顔でそう言うリナン。
ラインズは視線をタマルの方に向ける。
タマルは勇者パーティーに加入したばかりということもあり、率先して酒や料理を取りにカウンターで注文を取っていた。
会って数日だが、実直な性格の彼にラインズは好印象な気持ちを抱いていた。
「問題があるというよりだな・・」
だからこそ、彼を勇者パーティーのいざこざに巻き込みたくないというラインズの配慮だったのだが、リナンに見事に崩されラインズは思わず唸ってしまう。
「むしろ話してしまった方がいいと私は思っていますよ、今のレイラおかしくなってしまっていますし、一人でも理解者を増やしておくべきだと私は思います。いつ誰がレイラの毒牙にかかるかわかりませんから」
リナンは普段の柔和な笑顔ではなく、真剣な面持ちでラインズにそう述べる。
「ま、まさか・・。」
「そこまで考えていたとはと、言いたいんですか?私、男は見境ないですが、仕事の仲間はしっかり見定めますよ。特に私たちは命を賭ける職業柄そういうところは敏感になってしまいますよね」
ラインズは目を見開き驚きを隠せないでいた。
ラインズはリナンのことを、貼り付けたような笑みから心情があまり読めない女だと思っていたが、今のリナンは思慮深く張り詰めた雰囲気を纏っており、どこか人間臭く感じたのであった。
レイラと繋がっていることを警戒していたラインズであったが、リナンの初めて見せる表情にラインズの緊張の糸が緩まる。
「誇っていうことじゃないだろ・・。だが今わかったことは、お前が感情を表に出すほど今のレイラがやばいってことだ。今のレイラは鎖を外された獣のソレだ、自分の止め方を知らない」
「まあ、ミールナとの一件を見たらそう感じますね。でも、私たちに彼女を止める術なんてないでしょう?武力行使なんてもってのほか、今のレイラじゃ何を言っても聞かないでしょうし・・。」
「止める必要なんてないさ。俺はレイラの矛先が向かなければそれでいい。だからレイラの気が触れないように扱えばいいと思っていた、だが・・。」
ラインズは訝しげにこちらを見るリナンに鋭い視線を送る。
「今日のクエストの最後レイラはミールナに何をしたんだ?」
ラインズは今日の一件でレイラが自分たちに危害を加えないという保証がないことを確信し、リナンに尋ねたのである。
大方、魔術系統のモノをミールナに掛けたのだろうが、物理職のラインズにはその全容が把握しきれなかったのである。
その一言にリナンの顔は青ざめるが、しばらくすると決心した顔でラインズに説明する。
「彼女はミールナに・・。」
「幻覚魔法を掛けただけだよ」
「「・・ッ!?」」
二人の間に入る声が聞こえ、二人は席を立ち咄嗟に臨戦態勢を取る。が、二人の視界は180度回転し、自分の身体を見上げるような形で景色が見える。
それもそのはず彼らの首は卓上に転がり落ちているのだから・・。
その姿を楽しむように見上げていたのは、パーティーのリーダーであるリナンであった。
ラインズたちの姿をほくそ笑み眺めるレイラは悪魔そのものであった・・。
「キャアアアア!!」
リナンの断末魔の叫び声でラインズの意識が覚醒する。
「ハア・・ハア・・。」
気づけばラインズは、椅子から滑り落ちていたようだった。
「二人とも大丈夫かい?」
レイラが眉を下げ、ラインズとリナンを心配する。
「・・ガハッ・・ハア・・ハア・・。」
呼吸するのが困難なほどの歪な殺気が突き刺さるほど向けられていることに気づいたラインズは、先程の幻覚がレイラの殺気だと理解する。
リナンは、未だにその殺気に振り回されているようで、頭を抱え店内の床で情けなく丸まっていた。
「アハハハハハ!そんなに怯えないでよ、ちょっとした余興で驚かしただけじゃないか」
太ももを叩き豪快に笑うレイラにラインズは「ふざけるな」と、小声で非難する。
「今のは冗談で向ける殺気じゃないだろ・・。」
ラインズが呼吸を整えながら立ち上がると、レイラはゆったりと着席をし、何事もなかったかのように話しかける。
「いやーでも関心するよ、30分も前に集合するなんて、そんなに飲み会が楽しみだったのかな?」
レイラの口調は柔らかかったが、その瞳の奥は淀んでいた。
レイラの心意が読めないラインズは下手に誤魔化しても仕方がないと諦め手を肩の高さに上げ降伏を示す。
「いや違うさ。レイラ、お前が最近おかしいっていう話をしていたんだ。ノウトさんを殺した時からだ。その原因を話し合おうとしていたところだったんだよ」
ラインズのその言葉にレイラは口角を歪に上げ不気味な笑い声を上げる。
「キャハッ!キャハハハハ、私がおかしくなった?おかしくなんてなってないわよ、むしろそうなったのは貴方たちなんじゃないの?」
「・・は?」
ラインズはレイラに指を指されながら笑われることを怪訝な表情で見る。
「だってそうでしょ?ノウトがこのパーティーの要、心臓だったでしょ?それがいなくなったことによって、ラインズはありもしないリーダーシップを発揮しようとして、リナンはところ構わず男遊び、ミールナに至っては精神が不安定になっているし・・・。」
悲観的な言い回しにラインズは卓上を叩く。
「戯れ言を言うな!ミールナに関してはお前が・・。」
「レイラに対して上から目線じゃない?ラインズ・・。」
ラインズの首元に短剣を突き立ててそう牽制したのは、以外にもミールナであった。
おそらく、レイラと一緒に来店していたのであろう。
「ミ、ミールナ・・。」
「レイラの言う通りよ、おかしかったのは私たちなの。だから私たちはノウトを傷つけてしまったのよ!でも過去を振り返っても仕方がないの私たちがするのは後悔じゃないの、明日のために間違いを正すことなの!」
ミールナの感情を乗せて熱弁する様はさながら劇団俳優であった。
何かに言わされているような不気味な感じがしてならなかった。
そのときラインズの視界にレイラの笑みが映る。
愉快そうに、滑稽な目でミールナを見ていたその目を見て先程の言葉を思い出す。
〝幻覚魔法〟
「レイラ・・貴様っ!!」
ラインズは感情に任せて鞘のベルトを外し抜刀する。
パーティメンバーとは親しい仲ではないが、レイラの侮辱に値するその行為にラインズの怒りが収まらなかった。
「外に出ろ!お前の間違いを正してやる」
「時間稼ぎの重戦士がイキるなよ」
二人のその眼差しは敵と判断し相対しているようであった。
年齢や性別、趣味も違う者同士の凸凹なパーティーの親睦を深める要素も入っていたため、幾度もこの行事は行われれていた。
それが、傀儡師のノウトがいた頃の勇者パーティーの日常であった。
だがそれは、珍しくレイラからの提案で今夜開かれることになったのであった。
しかし、ラインズは裏があると睨み、予定の時刻の30分前にリナンを呼び今日起きた出来事について相談するつもりであったのだが・・。
「リナン、何故タマルを呼んだんだ?」
「あら、彼がいても何も問題はないでしょう?」
眉を顰めて不機嫌さを顔に表したラインズに、涼しい顔でそう言うリナン。
ラインズは視線をタマルの方に向ける。
タマルは勇者パーティーに加入したばかりということもあり、率先して酒や料理を取りにカウンターで注文を取っていた。
会って数日だが、実直な性格の彼にラインズは好印象な気持ちを抱いていた。
「問題があるというよりだな・・」
だからこそ、彼を勇者パーティーのいざこざに巻き込みたくないというラインズの配慮だったのだが、リナンに見事に崩されラインズは思わず唸ってしまう。
「むしろ話してしまった方がいいと私は思っていますよ、今のレイラおかしくなってしまっていますし、一人でも理解者を増やしておくべきだと私は思います。いつ誰がレイラの毒牙にかかるかわかりませんから」
リナンは普段の柔和な笑顔ではなく、真剣な面持ちでラインズにそう述べる。
「ま、まさか・・。」
「そこまで考えていたとはと、言いたいんですか?私、男は見境ないですが、仕事の仲間はしっかり見定めますよ。特に私たちは命を賭ける職業柄そういうところは敏感になってしまいますよね」
ラインズは目を見開き驚きを隠せないでいた。
ラインズはリナンのことを、貼り付けたような笑みから心情があまり読めない女だと思っていたが、今のリナンは思慮深く張り詰めた雰囲気を纏っており、どこか人間臭く感じたのであった。
レイラと繋がっていることを警戒していたラインズであったが、リナンの初めて見せる表情にラインズの緊張の糸が緩まる。
「誇っていうことじゃないだろ・・。だが今わかったことは、お前が感情を表に出すほど今のレイラがやばいってことだ。今のレイラは鎖を外された獣のソレだ、自分の止め方を知らない」
「まあ、ミールナとの一件を見たらそう感じますね。でも、私たちに彼女を止める術なんてないでしょう?武力行使なんてもってのほか、今のレイラじゃ何を言っても聞かないでしょうし・・。」
「止める必要なんてないさ。俺はレイラの矛先が向かなければそれでいい。だからレイラの気が触れないように扱えばいいと思っていた、だが・・。」
ラインズは訝しげにこちらを見るリナンに鋭い視線を送る。
「今日のクエストの最後レイラはミールナに何をしたんだ?」
ラインズは今日の一件でレイラが自分たちに危害を加えないという保証がないことを確信し、リナンに尋ねたのである。
大方、魔術系統のモノをミールナに掛けたのだろうが、物理職のラインズにはその全容が把握しきれなかったのである。
その一言にリナンの顔は青ざめるが、しばらくすると決心した顔でラインズに説明する。
「彼女はミールナに・・。」
「幻覚魔法を掛けただけだよ」
「「・・ッ!?」」
二人の間に入る声が聞こえ、二人は席を立ち咄嗟に臨戦態勢を取る。が、二人の視界は180度回転し、自分の身体を見上げるような形で景色が見える。
それもそのはず彼らの首は卓上に転がり落ちているのだから・・。
その姿を楽しむように見上げていたのは、パーティーのリーダーであるリナンであった。
ラインズたちの姿をほくそ笑み眺めるレイラは悪魔そのものであった・・。
「キャアアアア!!」
リナンの断末魔の叫び声でラインズの意識が覚醒する。
「ハア・・ハア・・。」
気づけばラインズは、椅子から滑り落ちていたようだった。
「二人とも大丈夫かい?」
レイラが眉を下げ、ラインズとリナンを心配する。
「・・ガハッ・・ハア・・ハア・・。」
呼吸するのが困難なほどの歪な殺気が突き刺さるほど向けられていることに気づいたラインズは、先程の幻覚がレイラの殺気だと理解する。
リナンは、未だにその殺気に振り回されているようで、頭を抱え店内の床で情けなく丸まっていた。
「アハハハハハ!そんなに怯えないでよ、ちょっとした余興で驚かしただけじゃないか」
太ももを叩き豪快に笑うレイラにラインズは「ふざけるな」と、小声で非難する。
「今のは冗談で向ける殺気じゃないだろ・・。」
ラインズが呼吸を整えながら立ち上がると、レイラはゆったりと着席をし、何事もなかったかのように話しかける。
「いやーでも関心するよ、30分も前に集合するなんて、そんなに飲み会が楽しみだったのかな?」
レイラの口調は柔らかかったが、その瞳の奥は淀んでいた。
レイラの心意が読めないラインズは下手に誤魔化しても仕方がないと諦め手を肩の高さに上げ降伏を示す。
「いや違うさ。レイラ、お前が最近おかしいっていう話をしていたんだ。ノウトさんを殺した時からだ。その原因を話し合おうとしていたところだったんだよ」
ラインズのその言葉にレイラは口角を歪に上げ不気味な笑い声を上げる。
「キャハッ!キャハハハハ、私がおかしくなった?おかしくなんてなってないわよ、むしろそうなったのは貴方たちなんじゃないの?」
「・・は?」
ラインズはレイラに指を指されながら笑われることを怪訝な表情で見る。
「だってそうでしょ?ノウトがこのパーティーの要、心臓だったでしょ?それがいなくなったことによって、ラインズはありもしないリーダーシップを発揮しようとして、リナンはところ構わず男遊び、ミールナに至っては精神が不安定になっているし・・・。」
悲観的な言い回しにラインズは卓上を叩く。
「戯れ言を言うな!ミールナに関してはお前が・・。」
「レイラに対して上から目線じゃない?ラインズ・・。」
ラインズの首元に短剣を突き立ててそう牽制したのは、以外にもミールナであった。
おそらく、レイラと一緒に来店していたのであろう。
「ミ、ミールナ・・。」
「レイラの言う通りよ、おかしかったのは私たちなの。だから私たちはノウトを傷つけてしまったのよ!でも過去を振り返っても仕方がないの私たちがするのは後悔じゃないの、明日のために間違いを正すことなの!」
ミールナの感情を乗せて熱弁する様はさながら劇団俳優であった。
何かに言わされているような不気味な感じがしてならなかった。
そのときラインズの視界にレイラの笑みが映る。
愉快そうに、滑稽な目でミールナを見ていたその目を見て先程の言葉を思い出す。
〝幻覚魔法〟
「レイラ・・貴様っ!!」
ラインズは感情に任せて鞘のベルトを外し抜刀する。
パーティメンバーとは親しい仲ではないが、レイラの侮辱に値するその行為にラインズの怒りが収まらなかった。
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