ダークファンタジーの魔法少女、異世界スローライフで日常を知る

タカヒラ 桜楽

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お披露目の時間

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 「す、凄い、口の中が暴れてるみたい」
 「わっ、わっ・・。」

 まだまだ、寒い時期が続く時期だが、現在私たちはタナレスクの森にある大木、通称秘密基地の中でミリアンヌとレーネに私の作ったレモネードのご披露目会をやっているのだ。

 二人はやはり初めて飲む炭酸飲料に対して、驚きを隠せない様子であった。
 だが・・。

 「「でも、美味しい・・!」」
 
 二人の言葉がそう重なる。
 口の中ではじける感覚に最初は抵抗があったようだが、二口目からは、レモンと炭酸の清涼感と、蜂蜜の優しい甘さが効き、もう一口飲みたくなるような美味しさに変わっているであろう。
 小さな足をバタバタと動かしながら、未知なる飲み物に舌鼓をしている様子を見て私はやり遂げた感が込み上げて来て、達成感に酔いしれてしまう。

 「この甘酸っぱさと喉越しが本当に病みつきになっちゃうよね」

 と、言ったのは、テーブルの上でレモネードを嗜んでいたフェニであった。
 どうやら狼は舌が敏感なようで、フェニには、平たい皿にレモネードを注いでおり、炭酸が抜けたそれをペロペロと舐めて飲んでいるようである。

 「ねえベーラ、この炭酸飲料に合うお菓子を用意して、パーティーを開こうよ」

 ミリアンヌの言葉に私はギクリと内心慌ててしまう。

 (まさか、それで魔女を呼ぼうとか言い出さないよね・・。)

 私の心臓がバクバクと速くなって、冷や汗をかく。
 ミリアンヌの次の言葉を聞きたくないっ。

 「レーネちゃんの歓迎会をやりましょうよ!」

 と、思ったのも束の間ミリアンヌからの言葉に私は「え!?」と、素っ頓狂な声を出してしまう。

 ミリアンヌの隣にいたレーネも、私?と自分を指差して驚いている様子であった。

 「レーネちゃんってこの村に来てから、もう半年以上経つでしょ?私たち三人の関係もそれと同じぐらいだけど、何もしてないなと思って・・。」

 ミリアンヌは照れからなのか、頬を人差し指で掻きながらそう言う。

 「まあそうだけど・・。」
 「もしかしてベーラちゃん私が何でもかんでも魔女様と繋がる物探ししていると思ったの?」
 「え!え~と・・、まあ・・。」

 私の視線は空を向き、キョロキョロと彷徨った後にボソリと本音を言う。

 私の言葉にミリアンヌは「ひっど~い!」と、怒りを露わにする。
 が、そんなミリアンヌの姿は子供っぽくて年上なのに、私の目にはとても可愛く映るのであった。

 「あー今度は鼻で笑った!」
 「アハハハ、違うよミリアンヌちゃん・・、なんだかとっても楽しくて・・。」

 私のその言葉にレーネも口元に手を当てて、クスクスと同調するように笑う。

 「・・・もう~、二人ったら」

 ミリアンヌは頬を膨らませて不快感を表すが、それすらも可愛く見えてしまう。

 「いい案だけど、ミリアンヌはベーラと一緒で冷たいね」

 いつの間にか蚊帳の外に居たフェニがそう不満の声を上げる。

 「え?フェニちゃんどうして?」

 その言葉にフェニは目をぎらつかせて吠えるように訴える。

 「だって三人じゃないよ、

 その言葉が秘密基地に響き終えると、それを追うようにして私たちの笑い声が響く。

 「な、何がおかしいんだい?」

 フェニはテーブルの上に乗って居るため、円を囲むようにして座っている私たちを同時に見ることが出来ずにオロオロと三人を見るためにテーブルの上でクルクルと回る羽目になってしまっていた。

 「だってフェニったら可愛いことを言うんだもん」

 私は笑い過ぎて溢れそうになる涙を拭いながらフェニにそう言う。

 「フェニちゃん今の姿でそんなこと言ったら駄々っ子みたいよ」

 と、言ったのはミリアンヌであった。

 「それを言うなら、三人と一匹だと思う」

 レーネの極め付けの一言でしばらく私たちは笑いのツボから抜け出せなかったのであった。
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