異世界でも男装標準装備~性別迷子とか普通だけど~

結城 朱煉

文字の大きさ
330 / 357
一般常識を学ぼう

指名依頼

しおりを挟む
「つーか、僕じゃなくても、それこそ腕の立つ女性の冒険者をだな…」
「…ご令嬢は、女性という事を感じさせない…という条件を出されておりまして…」
「…」
「腕の立つ女性冒険者を男装させたとしても
仕草や口調から、女性を感じさせない…というのは、なかなか難しいです
今回は野営も含まれているので、普通の女性からすると
全く気の抜けない状態になってしまうのです」
「…で、僕なら常日頃から男の子にしか見えないから
仕草や口調の心配はいらないし、自然に見えるから条件にぴったり…と」
「そういう事です!!」
「はぁ…(つーか、この依頼今日じゃねぇかよ…)」

依頼日を見ると、今日の午前中に集合となっていて
野営を一日して、帰って来る…
まぁ至ってシンプルなものだ

(野営した事ねぇけどな…)

ユウキにとって、面倒なのは初めての野営云々より

(キョウヤ納得するかなぁ…)

今回は、ユウキに来た依頼であって
キョウヤとは別行動になる
以前のキョウヤなら拒否してくるだろうが…
今なら、渋々了承はしてくれるだろう
ただ、話し辛いだけで…

「コレ、断ったりは…?」
「えっ…と…今回、この依頼は指名依頼という形をとらせて頂いています
断るという選択肢もありますが
指名依頼の場合、断ったという記録も残ります
正当な理由があれば、信用に影響はありませんが
曖昧な理由であれば、不信に繋がります」
「えぇ~…勝手に押し付けてくるのに、こっちのがリスク高くない?」
「そうでしょうか?
指名依頼の場合、普通の依頼料の二倍の金額が発生しますし
成功すれば信用にもつながり、次の指名依頼も期待できます
今まで、指名依頼を断るというケースは
余程の悪条件で数件ある程度ですよ?」
「なるほどね…むしろ喉から手が出る程欲しいんだね…」

指名依頼とは、ユウキにとっては面倒で
でも、普通の冒険者には歓迎されるものだ
だからだろう…「断る」という選択肢を尋ねた時に
受付嬢が驚いた顔をしていたのは

(コレを断る正当な理由を考えるより、キョウヤ説得した方が早いな…)

何処をどうしたら正当になるのか分からないため
ユウキはキョウヤを説得して依頼を受ける…
という選択肢をとったのだった

「はぁ…受けるけど…僕野営初めてなんだよね…」
「それでしたら、お任せ下さい!
私が説明致します」
(やったことあるのかよ!!?)

野営した事の無い人から教えて貰うのも何処か不安だが
まぁ、仕方がない…
何も知らないよりかはマシだろう

(もうちょっと時間があれば、調べたりできるんだけどなぁ…)

残念ながら、時間がそこまで潤沢にあるわけでもないので
必要最低限の知識を入れて必要な物を揃えなければならない

(その前に、キョウヤの説得…だな…)

受付嬢の部屋から出てみると、キョウヤは部屋のすぐ前に立っていた

「大丈夫だったか…?」
「あぁ、うん、別に危害加えられたわけじゃねぇし…」
「いや、危害加えられた場合、お前のが有利だろ」
「ぁ…まぁ…うん、そうだな…」

ユウキが戦闘時のステータスが有効になった場合
受付嬢のステータスでは、どう頑張っても即ノックアウトだろう

「で、何だったんだよ?」
「…非常に言いにくいんだけど…
僕に、指名依頼ってのが来たんだよね…」
「…しめいいらい?」
「特定の誰かを指名して、依頼を出すんだって
断ったら、その履歴が残るらしい…
しかも、正当な理由じゃなかったら、不信になるんだって」
「…マジかよ、面倒だな…」
「いや、ホントにね」
「で、正当な理由で断れそうにねぇ…と?」
「ご名答…」
「んなこったろうと思ったぜ…
良いぜ、行ってきたら
その間に、俺は一人で依頼受けてレベル上げてやる」
「(予想以上にすんなりいったな…)
そっか、それじゃ、それで頼むわ
んで、この依頼一日野営せんとダメらしいから
今日の帰らない事、ミナミに伝えといて」
「マジかよ…その依頼マジで面倒だな…」
「いや、マジでな」

と、いうわけで、億劫だったキョウヤの説得は一瞬にして終わり
ユウキは、野営の仕方を教えてもらう事になった
しおりを挟む
感想 88

あなたにおすすめの小説

若返ったオバさんは異世界でもうどん職人になりました

mabu
ファンタジー
聖女召喚に巻き込まれた普通のオバさんが無能なスキルと判断され追放されるが国から貰ったお金と隠されたスキルでお店を開き気ままにのんびりお気楽生活をしていくお話。 なるべく1日1話進めていたのですが仕事で不規則な時間になったり投稿も不規則になり週1や月1になるかもしれません。 不定期投稿になりますが宜しくお願いします🙇 感想、ご指摘もありがとうございます。 なるべく修正など対応していきたいと思っていますが皆様の広い心でスルーして頂きたくお願い致します。 読み進めて不快になる場合は履歴削除をして頂けると有り難いです。 お返事は何方様に対しても控えさせて頂きますのでご了承下さいます様、お願い致します。

辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします

雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました! (書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です) 壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。

異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

優の異世界ごはん日記

風待 結
ファンタジー
月森優はちょっと料理が得意な普通の高校生。 ある日、帰り道で謎の光に包まれて見知らぬ森に転移してしまう。 未知の世界で飢えと恐怖に直面した優は、弓使いの少女・リナと出会う。 彼女の導きで村へ向かう道中、優は「料理のスキル」がこの世界でも通用すると気づく。 モンスターの肉や珍しい食材を使い、異世界で新たな居場所を作る冒険が始まる。

【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~

月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』 恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。 戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。 だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】 導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。 「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」 「誰も本当の私なんて見てくれない」 「私の力は……人を傷つけるだけ」 「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」 傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。 しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。 ――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。 「君たちを、大陸最強にプロデュースする」 「「「「……はぁ!?」」」」 落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。 俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。 ◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!

五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~

よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】 多くの応援、本当にありがとうございます! 職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。 持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。 偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。 「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。 草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。 頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男―― 年齢なんて関係ない。 五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!

本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜

あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい! ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット” ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで? 異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。 チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。 「────さてと、今日は何を読もうかな」 これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。 ◆小説家になろう様でも、公開中◆ ◆恋愛要素は、ありません◆

10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)

犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。 意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。 彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。 そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。 これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。 ○○○ 旧版を基に再編集しています。 第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。 旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。 この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。

処理中です...