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異世界転生の初日
先ずは与えられた情報を整理しよう
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気がつくと、青空の下で大の字になって寝転んでいた。
こんな風に青空を見るのは一体、どのくらい久しぶりの事なんだろう。
良い目覚めに感動しながら上半身を起こしてみると、黄金色の草原が目の前いっぱいに広がっていた……
ふぅ…先ずは深呼吸からだ。
精神に余裕がなければ、良い考えは浮かばない…これは私の持論だ。
人は考える生き物だ。
呼吸を整えた後は、体の確認である。
今、出来る事を確実にしていこう。
体に不備があれば、急な展開についていけない。
外傷は無し…関節もOK、どこかを打った様子もなさそうだ。
これで今見ている光景は、自分にとっては現実である事を確認出来た。
さて次は周りの確認だ。
現状がこうなっている以上、何か対策をしないとこのままこの場所に居続ける事になってしまう。
ここがどこだか分からないが、自分の知っている場所ではなさそうだ。
そうである以上、この場に留まるのは危険であり、命に関わる。
先ずは、安全を確認し、食糧と水を確保しなければならない。
周りに高い建物など無いことは確認出来ているので大きな木か、手頃そうな丘でもあれば好都合なのだが……
《ピピピピピピピピピピピピ》
やけに自己主張する音が聞こえる。
実は今まで無視をしていたのだが、現実的にありえない事が私の視界の中で起こっている。
目が覚めた時から視界の隅に、見た事があるメールのマークが存在しているのだ。
目の病気である飛蚊症かと考えていたのだが、どうやら違ったようだ…残念だ。
気を取り直してメールのマークを意識する。
自己主張が激しく、点滅しているのだが開封の仕方が全く分からない。
やはり後回しにするべきだな…
《ピピピピピピピピピピピピ》
…どうやら今、確認しないといけないようだ。
取り敢えず触ろうとするが触れない。
これで現実に存在しない事が判明した。
やはり後回しに…
《ピピピピ!ピピピピ!》
更に、自己主張が激しくなった。
私に対して敵意があるのだろうか?
敵意があるようなら、これからの生活は目を瞑り生きていかないといけないようだ。
《パカッ!》
なんと、勝手にメールが開いてしまった。
これが噂のウイルス入りメールというやつか。
こうなるとどうしようもないな。
いや、最悪目を潰せば…
《どうしてそんな考えになるのさ ⁈ 君は少しおかしいよ! 》
メールのマークが消えると、透明なウインドウが出てきて文字が表示される。
日本語とは違うようだが、何故か読める。
文字は読めるのだが、内容がおかしい。
流石はウイルス、どうやら私の手に負えるものではなかったようだ。
《取り敢えず僕の話を聞いて? 君の考えは僕に理解出来ないよ? 》
中々、ユーモアの効いたウイルスだ。
まるで、私と会話しているようだな…しかし、聞いてとはおかしな表現だ。
この場合は『見て』ではないだろうか?
《取り敢えず、何も考えずに文字を見なさい。その後で質問を受けます…》
ふむ…思考の放棄を求められるとは。
それは私に死ね、と書いてあるようなものではないか…
ぬぅ…何故だか頭が締めつけられるように痛くなってきた……
仕方がない、思考の放棄を宣言しよう。
《それじゃ話を纏めて話すね。
今、君は以前いた世界とは別の世界に存在しています。
その体は以前の君のものではなく、新しく僕達が用意したものです。
また、君の人生の記憶は消させてもらっています。
思考などはそのままですが、以前の君の名前や経歴、人間関係などは思い出せないようになっています。
それと、この世界には百人ほど君と同じ境遇の人を用意したので注意してください。
君達には、記憶のある頃に選んでもらった『チート』が与えられています。
その他には『スキル』という便利な能力を幾つか渡しています。
詳しく知りたいなら後で『ステータス』と念じてください。
因みに、メールも念じたら開いたからね!
スキルの『アイテムボックス』に最低限の持ち物を入れてあります。
これも後で確認してね。
君達には何も使命はありません。
好きなように生きてください。
以上だよ》
どうやら説明は終わったようだ…
しかし、聞きたい事はかなりあるな。
質問しても良いのだろうか?
《質問は1人につき5回まで、とさせてもらうね。これは皆に平等にする為だよ》
成る程、ある程度の情報しか渡したくない訳だ。
そうすると、今必要な情報以外は後回しにした方が都合がいいな。
いっそのこと…
《制限時間は1時間だよ! お早めにね! 》
私の思考を読んで対策を立てるのか。
益々、怪しくなってきたな。
しかし、時間制限が出来てしまったのは仕方がない。
なら定番の…
《質問は1回につき1つだからね! 後、答えられない質問には答えないからね! 》
流石にそれは横暴だろう。
答えれない質問は5回には入れないで欲しい。
《…分かったよ。それでいいよ》
お互いの理解が得られて何よりだ。
先ずは、他の転生者のチートを教えて欲しい。
《答えれないよ》
では、貴方の正体を教えて欲しい。
《答えれないよ》
…では、貴方の上司について教えて欲しい。
《答えれないよ!》
この質問5回は本当に…やめておこう…不毛だ。
気を取り直して、今いる場所の詳細な情報が欲しい。
《了解だよ…君が今いる場所はロンデル平原と言う大平原だ。大きさは直径50kmぐらいだよ。
この平原を北に越えると、ブランという街があるよ。
南に20km程進めば、大きな川のアムルス川と、川の側にはデンテという村があるよ。
西にこの平原を越えれば、ビゾプの森と呼ばれる森があるよ。
東にこの平原を越えれば、ナバル砂漠という大きな砂漠があるよ》
最初の質問は中々の情報量だな。
こんな風に青空を見るのは一体、どのくらい久しぶりの事なんだろう。
良い目覚めに感動しながら上半身を起こしてみると、黄金色の草原が目の前いっぱいに広がっていた……
ふぅ…先ずは深呼吸からだ。
精神に余裕がなければ、良い考えは浮かばない…これは私の持論だ。
人は考える生き物だ。
呼吸を整えた後は、体の確認である。
今、出来る事を確実にしていこう。
体に不備があれば、急な展開についていけない。
外傷は無し…関節もOK、どこかを打った様子もなさそうだ。
これで今見ている光景は、自分にとっては現実である事を確認出来た。
さて次は周りの確認だ。
現状がこうなっている以上、何か対策をしないとこのままこの場所に居続ける事になってしまう。
ここがどこだか分からないが、自分の知っている場所ではなさそうだ。
そうである以上、この場に留まるのは危険であり、命に関わる。
先ずは、安全を確認し、食糧と水を確保しなければならない。
周りに高い建物など無いことは確認出来ているので大きな木か、手頃そうな丘でもあれば好都合なのだが……
《ピピピピピピピピピピピピ》
やけに自己主張する音が聞こえる。
実は今まで無視をしていたのだが、現実的にありえない事が私の視界の中で起こっている。
目が覚めた時から視界の隅に、見た事があるメールのマークが存在しているのだ。
目の病気である飛蚊症かと考えていたのだが、どうやら違ったようだ…残念だ。
気を取り直してメールのマークを意識する。
自己主張が激しく、点滅しているのだが開封の仕方が全く分からない。
やはり後回しにするべきだな…
《ピピピピピピピピピピピピ》
…どうやら今、確認しないといけないようだ。
取り敢えず触ろうとするが触れない。
これで現実に存在しない事が判明した。
やはり後回しに…
《ピピピピ!ピピピピ!》
更に、自己主張が激しくなった。
私に対して敵意があるのだろうか?
敵意があるようなら、これからの生活は目を瞑り生きていかないといけないようだ。
《パカッ!》
なんと、勝手にメールが開いてしまった。
これが噂のウイルス入りメールというやつか。
こうなるとどうしようもないな。
いや、最悪目を潰せば…
《どうしてそんな考えになるのさ ⁈ 君は少しおかしいよ! 》
メールのマークが消えると、透明なウインドウが出てきて文字が表示される。
日本語とは違うようだが、何故か読める。
文字は読めるのだが、内容がおかしい。
流石はウイルス、どうやら私の手に負えるものではなかったようだ。
《取り敢えず僕の話を聞いて? 君の考えは僕に理解出来ないよ? 》
中々、ユーモアの効いたウイルスだ。
まるで、私と会話しているようだな…しかし、聞いてとはおかしな表現だ。
この場合は『見て』ではないだろうか?
《取り敢えず、何も考えずに文字を見なさい。その後で質問を受けます…》
ふむ…思考の放棄を求められるとは。
それは私に死ね、と書いてあるようなものではないか…
ぬぅ…何故だか頭が締めつけられるように痛くなってきた……
仕方がない、思考の放棄を宣言しよう。
《それじゃ話を纏めて話すね。
今、君は以前いた世界とは別の世界に存在しています。
その体は以前の君のものではなく、新しく僕達が用意したものです。
また、君の人生の記憶は消させてもらっています。
思考などはそのままですが、以前の君の名前や経歴、人間関係などは思い出せないようになっています。
それと、この世界には百人ほど君と同じ境遇の人を用意したので注意してください。
君達には、記憶のある頃に選んでもらった『チート』が与えられています。
その他には『スキル』という便利な能力を幾つか渡しています。
詳しく知りたいなら後で『ステータス』と念じてください。
因みに、メールも念じたら開いたからね!
スキルの『アイテムボックス』に最低限の持ち物を入れてあります。
これも後で確認してね。
君達には何も使命はありません。
好きなように生きてください。
以上だよ》
どうやら説明は終わったようだ…
しかし、聞きたい事はかなりあるな。
質問しても良いのだろうか?
《質問は1人につき5回まで、とさせてもらうね。これは皆に平等にする為だよ》
成る程、ある程度の情報しか渡したくない訳だ。
そうすると、今必要な情報以外は後回しにした方が都合がいいな。
いっそのこと…
《制限時間は1時間だよ! お早めにね! 》
私の思考を読んで対策を立てるのか。
益々、怪しくなってきたな。
しかし、時間制限が出来てしまったのは仕方がない。
なら定番の…
《質問は1回につき1つだからね! 後、答えられない質問には答えないからね! 》
流石にそれは横暴だろう。
答えれない質問は5回には入れないで欲しい。
《…分かったよ。それでいいよ》
お互いの理解が得られて何よりだ。
先ずは、他の転生者のチートを教えて欲しい。
《答えれないよ》
では、貴方の正体を教えて欲しい。
《答えれないよ》
…では、貴方の上司について教えて欲しい。
《答えれないよ!》
この質問5回は本当に…やめておこう…不毛だ。
気を取り直して、今いる場所の詳細な情報が欲しい。
《了解だよ…君が今いる場所はロンデル平原と言う大平原だ。大きさは直径50kmぐらいだよ。
この平原を北に越えると、ブランという街があるよ。
南に20km程進めば、大きな川のアムルス川と、川の側にはデンテという村があるよ。
西にこの平原を越えれば、ビゾプの森と呼ばれる森があるよ。
東にこの平原を越えれば、ナバル砂漠という大きな砂漠があるよ》
最初の質問は中々の情報量だな。
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