SEVEN TRIGGER

匿名BB

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Prologue

Prologue15

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 セバスにまた新しく用意してもらった服に着替えて俺はバッキンガム宮殿に来ていた。
 今の時刻は俺が覚醒したのが大体午前10時くらいで、検査と病院からここまでの移動時刻を合わせて、ちょうど昼の12時を過ぎたところだった。
 ずっと寝たきりで一週間ぶりに動いたこともあってか少し気だるいが、そんな身体に鞭を打ちながら階段を上り、俺は目的の人物を目指してバッキンガム宮殿の廊下を歩いていく。
(確かここだったよな?)
 俺は見覚えのある部屋の前に立つとコンッコンッコンッと扉に三回ノックをして中の様子を伺う。 扉の向こうからは反応が無かった。
 あれ、おかしいな。確かにこの部屋であっているはずなんだが、12時を過ぎてるし昼休みでも取っているのか?
「エリザベス、いないのか?」
 目的の人物を呼びながら扉に手をかけると鍵が開いていた。そのまま「入るぞー」と言いながら俺は恐る恐る部屋に入っていった。
 紙、部屋に入ってまず目に入ったのが紙である。正確には部屋中に紙の束が大量に積んであり、いくつかの白いタワーが部屋中のいたるところに建設されていた。もちろんそれはデスクの上にもできており、奥に座っている人物を俺は目視することができなかった。部屋をノックして入ってきた俺に気づかないくらい集中しているようで、デスクの奥からは、何かを高速で書く音やペタッペタッというハンコを押す音が鳴り続けていた。
「もう昼の12時過ぎてるぞ」
 声を掛けようか掛けまいか迷ったが、このままエリザベス3世がこちらに気づくまで待っていると日が暮れてしまうと思った俺は、業務に集中しきったエリザベス三世の横まで行くと書類の山から顔を覗くようにして声を掛けた。
「はぁ~もうそんな時間、セバス、昼食は簡単な……って、あらフォルテじゃない?身体はもう大丈夫なの?」
 ようやく気付いた女王陛下が手を止めてこちらを向きながらそう答えた。よく見ると顔は前会った時よりも少しやつれ、白いきめ細やかな肌とは対照的に目の下には真っ黒なクマができていた。
「ああ、おかげさまでな、それよりなんだ?この書類の数は……」
 俺はデスクの白くそびえたった紙のタワーの一つからペラッと一枚の紙を手に取って眺めながら聞いた。
「ああ……これ?すごいでしょ……これ全部一週間前のテロ事件に関しての書類なの……アハハ……」
 デスクに突っ伏して、顔だけをこちらに向けた女王陛下が、ハイライトの無いブルーサファイアの瞳で左頬を引きつらせながら不気味に笑った。
「あーそれは……ご愁傷さまです……」
 多分、俺のやった作戦の件についての書類もいくらかあるのだろう……絡まれると面倒なので、ここは素直に労いの言葉を述べてさっさと逃げ……
「何がご愁傷様よ……誰のせいで書類が倍になってると思っているのよッ」
 踵を返しながらゆっくりと部屋から逃げようとした俺の背中をエリザベス3世が右手で掴んで離さない。
「もう一週間大量の書類を捌いているのにね、全く減らないの……一つの束をを終わらすとね、セバスが二つの束を持って来たりするの……軽くホラーよこんなの……」
「なんか色々とごめん……」
 いくら親しい間柄とはいえこんなになっているエリザベス3世を見るのは初めてだった。俺は書類の処理でかなりナイーブになっていたエリザベス3世の方に向き直って素直に謝罪の言葉を述べる。
「まあ、娘を含めて人質全員を救出してくれたことには感謝しているわ、本当にありがとう。それに比べたら私の書類仕事なんてどうってことないわ。で、フォルテはここに何しに来たの?」
 エリザベス3世はやつれた顔を無理矢理笑顔にさせながらそう言ってきた。彼女なりに俺が心配しないようにとそうしたのだろう、だがそれを見て本当に疲れているんだなと余計に感じてしまい俺はさらに申し訳ない気持ちになった。
「ああ、事件後のことを詳しく知りたくて……セバスから書類はここにまとめてあるって聞いたんだけど」
 本当は直接話しを聞きに来たのだが、忙しそうなエリザベス3世にこれ以上迷惑が掛からないようにと、俺は自分で事件後の書類を探して読むことにした。
「えっと……確かそこにまとめてあるわよ」
 書類の一角を指さしながらエリザベス3世が教えてくれたので、俺はその書類の束のところまで行き、それを上から読み始めた。


「全員事件後の記憶が無い?」
 俺は書類の内容に眉をひそめながら事件後の資料を読んでいた。
 人質19名は負傷者こそ出したものの全員が無事に救出。犯行を実行したテロリスト9人とリリー王女を人質に取ったケンブリッジ大学の警備員の男は全員身柄を拘束、一部負傷者もいるため治療しながら犯行の動機などを伺っていたのだが。テロリスト全員が口をそろえて事件当日のことは「なにも覚えていない」と言っているらしい。さらにテロリスト及び警備員の男性は全員、互いのことを初対面と言っているとのことらしい。
「ええ、捜査官やウソ発見器、自白剤、魔術などを使ったりして色々な方法で取り調べをしたのだけど、全員ホントに記憶がないみたいなの……しかも、身元を調べてみると全員イギリス人で、前日までは普通の生活を送っていたことが確認されているわ」
 おかしな話だ、動機もなくテロを起こすなど普通は考えられない。ましてや全員が現地のイギリス人である事も何か引っかかる。
「まさか……誰かに身体を操られていたのか?」
 俺がポツリと思い至った答えを口に出すと、エリザベス3世も書類を片付けながら
「ええ、私もその線が濃厚だと思うわ」
 と俺と同じ見解であることを伝えてきた。
「テロリストの持っていた所持品からは何か追えないのか?」
 もし仮にイギリスの一般市民が操られていたと仮定すると、犯行に使っていた道具はどこかで支給された可能性が高い、着ていた服、装備、スマートフォンなどから購入者は辿れないのかと俺は思ったのだが。
「そっちはもちろん調べたけど、服は購入場所を特定できず、銃の旋条痕ライフリング・マークや購入番号を調べてはいるけど、足取りはつかめていないわ。スマートフォンの電話履歴も調べて発信場所も特定できたのだけど、発信場所は全てあなたが爆破された道のところからだったわ」
 エリザベス3世が書類から手を止めずに言ったが、その声には少し悔しさが滲み出ていた。好き放題やられて得られた情報がこれだけだと、確かにその気持ちは痛いほど伝わってくる。
「ごめん、俺があいつを逃がさなければ……」
 俺も実行犯の正体を突き止めたのにも関わらず、逃がしてしまったことに憤りを感じて右手の拳を握る。
 タクシーの運転手に偽装していた女は俺が爆発で吹っ飛んだあと、直ぐに姿を消したらしい。やつの乗っていたタクシーについても調べたのだが、犯行の数週間前に盗まれた盗難車であったことだけしか情報を得ることができなかった。綺麗な状態であれば、指紋や髪の毛などからやつの正体を突き止めることができたかもしれない、だが、その車は月まで吹っ飛んで大破しまったので調べることができなかったらしい。
「仕方ないわ、それよりもあの状況で兄弟の男の子達を救ってくれたことの方が大切よ。それはあのも言っていたわ」
「あの?ああ、セイナのことか……そう言えば、アイツはどうしたんだ?」
 エリザベス3世からあのと聞いて、セイナのことを思い出した俺は質問した。
 紙には負傷した俺の手当てをしながら、病院まで運んでくれたと書いてあったが、そのあとのことが書いてなかったので少し心配になったのだ。
「あのなら、行動違反をしたペナルティとして始末書を書かせたのだけど、三日で全て書き切っていたわ。それと、今回の作戦での動きを評価して、私の方から直々にを割り振ってあげたの。ホントはフォルテにここで、あののことを面倒見て欲しかったのだけど……あのは一人でも大丈夫だということが今回の事件でよく分かったし、私も子離れが必要みたいだしね……折角イギリスまであなたを連れてきたのに、無駄足になってしまいましたね」
「そんなことないさ……」
 俺はそれを聞いて安堵した。俺が連れ出したとはいえ、違反は違反。だが、裏でエリザベス3世が俺にそうしろとお願いしていただけあって、どうやらセイナへの罰は軽いもので済んだらしい。
 さらに今回の事件でセイナの評価も上がったおかげで、二人一組ツーマンセルを組む必要もなくなってしまったようだ。
「情報はこれくらいかしらね。フォルテ、あなたはなにか他に気になったことはなかった?」
「うーん……」
 俺は一週間前のうろ覚えの記憶からなにか気になったことはなかったか腕組をしながら考えた。そこで一つ重要なことを思い出した。
「俺を爆破したあの女が確か「我らはヨルムンガンド」とか言っていたな。何かの組織なのかもしれない……」
「ヨルムンガンド……また随分と不吉な名前ね……」
 俺の話を聞いたエリザベス3世は、何か心当たりがあるのか眉をひそめながら言った。
「知っているのか?」
 俺は少し前のめりになりながらエリザベス3世に聞く。
「組織についてはなにも、でもヨルムンガンドと言ったら北欧神話で言うところの……」
 女王陛下は少し間を開けて静かに言った。
「雷神トールと戦い、相打ちになった化け物のことよ」


 天気が安定しないイギリスにしては珍しく雲一つない快晴な空の下、バッキンガム宮殿をあとにした俺は、イギリスから日本へ帰るべく、ロンドン西部にあるイギリス最大の空港であるヒースロー空港に来ていた。無一文だった俺が日本に帰るための運賃全てをエリザベス3世が用意してくれて、空港までタクシーできた俺はスイートクラスの搭乗口の前でチケットを確認していると、背後から誰かが走ってくる音が聞こえてきた。
「はぁ……はぁ……待ってくださいフォルテ様ッ!」
 声を掛けられたので振り返ってみると、ベージュのセーターと黒色のバルーンスカートを着て、白くてつばの長いキャペリンハットを深々と被った金髪ロングをツインテールにした女性が息を切らせながら後ろに立っていた。
「リ、リリー王女!?」
 一瞬セイナとかと思ったが、セイナはキリッとした声で胸はBカップくらいで全体的にスラッとし体型に対して、リリー王女は落ち着いた声で胸はⅮカップ以上のサイズに体型は少しだけぷっくらとしていた。
 体形の違いからセイナではなく、リリー王女だということにすぐ気づいた俺は驚きの声を上げた。
「どうしてこんなところに?」
 俺が膝に手を置いて呼吸を整えていたリリー王女に近寄っていこうとすると、周りの異様な気配に気づく。
 辺りを少し目線だけで確認してみると、一般人に偽装したエージェントらしき人物が俺たちの周りを囲むようにして配置されていることに気づいた。どうやらお忍びでこの場に来たリリー王女を護衛しているエージェントということらしい。なるほど、わざと俺に殺気を向けて「何かしたら殺す」と警告代わりのつもりなのだろう。
 首筋にナイフを当てられているような、額にレーザーポインターが当てられているような、そんな感覚に俺が晒されている中、リリー王女は顔を上げた。
「お急ぎのところすいません、命を救ってくださった恩人になにも感謝の言葉も伝えないまま帰してしまうのは、イギリス王女として本当に恥ずべきこと……さらにそれが父上の友人でもあるフォルテ様とあれば尚更です」
 リリー王女の言葉に俺は目を丸くし、同時に驚きの声を上げた。
「自分のことを覚えておいてくださったのですか!?」
「はい、救出の時は最初気づきませんでしたが、名前をあとでお姉さまから聞いて確信しました。以前、フォルテ様がアメリカ大統領閣下の護衛で家に来た時に父上とも親しく話をしていたのでよく覚えています」
 むかし、英米会談での護衛でイギリスに来たことがあった俺は、その時に少しだけ、まだ幼かったリリー王女や皇帝陛下と話しをしたこともあり、そのことを覚えておいてくれたらしい。
「アッハハ……そうですか……」
 俺は右手でほほを掻きながら苦笑いを浮かべて気まずそうに返事した。
 普通、エージェントが護衛対象や会談相手と話しをするなど言語道断、あってはならないことなのだが、皇帝陛下とは顔見知りだったこともあって俺は普通に話しをしてしまっていた。さらに、護衛のエージェントもいっぱい来ていたこともあって、仕事らしい仕事もなく、ただ突っ立ってるのに飽き飽きしていた俺は、ただの子供だと思っていたリリー王女と隠れて遊んでいたのだ。あとで王女と知ってもの凄く驚いたことを今でも覚えている。そんなエージェントの風上にもおけないクソ野郎こと俺は、当時のリリー王女にとっては恐らく珍しい存在だったのだろう……覚えていないはずがない……
「はい!この度はイギリスの危機に馳せ参じて下さり、本当にありがとうございました!イギリス国民を代表して、感謝の気持ちを送ります」
 そう言うと、リリー王女は周りを気にせずに俺の手を取って深く頭を下げてきた。瞬間、俺の周りから大きな殺気が全身に向けられる。
「そ、そんな!?頭を上げてくださいリリー王女!?わ、私は当然のことをしたまでですから!」
(それ以上何かしたらお前を殺す)と言わんばかりの周りのエージェントからの殺気を全身に受けながら、俺は恐怖で全身に滝のような汗を掻きながら、頭を上げるようにリリー王女に言った。
「いえ、本来であればもっとお礼をしたいのですが、このような場で本当に申し訳ありません。これからもお姉さまをお願いします」
 むにゅ
「ッッッ!?」
 俺の手汗など気にせず、リリー王女は握ったままの手を胸の前に持っていきながら天使のような笑みをこちらに向けてきた。その手がセイナの張りのある胸と違い、大きいⅮカップ以上のサイズの柔らかな弾力のある胸に当たり、俺はその感触に思わず口元が緩みそうになった。
 カチッ!
 周りでいつもの聞きなれた銃のリロード音がした。周りで増大していた殺気は消え失せて不気味なくらいに静かになる。どうやら、俺の所行にしびれを切らした護衛のエージェント達が殺気での脅しを止めて、本気で殺しに来ているらしい。
(ヒィッ!?)
 それに直ぐ気づいた俺はぴょんッと飛び跳ねながら、リリー王女の手を離した。
「も、もう時間なので行かないとッ!」
 俺はぎこちなくそう言いながらリリー王女に手を振りながら搭乗口に全力で走っていった。
 恐らく周りのそんなことに気づいていない天然リリー王女は、少し不思議そうな顔をしていたが
「今度は観光で是非来てくださいね!」
 とその天使のような笑みを崩さずに右手を振り返してきてくれた。
 イギリスを出る前に、まさか最後の最後にテロリストではなく、天然王女に殺されるかけるとは
 と俺は走りながら思うのであった。
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