132 / 361
赤き羽毛の復讐者《スリーピングスナイパー》
バンゾック・フォールズ8
しおりを挟む
観察し終えた俺が投げ返したその銃弾を、片手でキャッチしたアイリスが、艶黒の光沢を感慨深く見つめていた。
「────これはちょっと、通常の銃弾に比べて重すぎるから……威力はあるけど操作するのが難しいんだ。結局あの時、苦し紛れに放ったボクの銃弾は外れていたようで、奴は生きていた……」
タングステン合金弾の表面には悔しそうな表情が写り、それを握りしめたアイリスが、小さく吐き捨てるように呟く。
俺は、フルフルと震える右手の握りこぶしを見ながら、ふと疑問に思ったことを口にした。
「……どうして、あのスナイパーが親父の仇だって断言できるんだ……?」
数キロもの長距離を狙撃できるスナイパーは、世界でもほんの一握りしかいない。だが、いくら少ないからと言っても、顔どころか姿もロクに見ていない相手に対し、そこまで確信を持てるはずがない……そう思って訊ねると、タングステン合金弾をポケットにしまうアイリスは、ただでさえ開き切ってない、その琥珀色の瞳をさらに細め、鋭い眼光を瞼の間からレーザーのように覗かせていた……昨日の車内でも見た、獲物を狙うオオカミの瞳。
「……分かるんだ……弾丸の口径、撃ち方のクセ、戦法、傾向、狙撃時の呼吸の仕方。直接目で見なくても、二年前と何も変わってない。父を撃ち、ボクにこの傷痕をつけた、あの時と……」
「それ、あのスナイパーにつけられた傷だったのか……?」
小さく頷くアイリスに、俺は言葉を失う。
アイリスがマフラーで隠していた右頬の傷。あれは、ライフル弾が掠めていった痕だったのか……
古傷の辺りを手で覆うアイリスは、苦々し気な表情でさらに続ける。
「ボクの放った銃弾はたぶん外れた。だけど奴の銃弾は、ボクが当時構えていたライフルのスコープと、右頬の表面を抉っていった。そのあとのことは、銃弾の衝撃で脳震盪を起こし、曖昧にしか覚えてないけど、山頂よりも遥か下に転げ落ちていたボクが目を覚ますと、時間が結構経っているはずなのに、連中は気絶したボクを追ってこなかった。奴らは、ボクのことを脅威として見ていなかったんだろうね……」
マフラーの下からギギィ……と食いしばった歯の軋む音が聞こえてくる。静かな怒りの闘志を燃やし、瞳孔は大きく開きかけていたが、感情を表に出しすぎると魔力を消耗することを思い出したのか、瞬き一つですぐに冷静に戻る。
「だけど……鉛弾しか使わなかった奴が、魔術弾を使うとはな……本当に君達が戦ったというスナイパーで間違いないのかい……?」
「あぁ……あの赤い銃弾は、口径も刻まれた術式も一緒だった。あのスナイパーが何のために、俺達を襲ったかまでは分からないけどな……」
俺は、港区で襲撃にあったことも含め、あのスナイパーについて説明したが、話しを聞いたアイリスは、どこか解せないといった表情で唸っていた。
「奴がボクと同じ小賢しい道具を使うとは思えないが、どんな手を使って来ようと、必ずボクは仇を取って見せる……!」
────ドンッ!
昨日会話していた内容を、うんざりする暑さから逃れるために、思い出していた俺は、何かにぶつかって現実に引き戻される。
「わ、わりぃ……」
ぶつかったのは、俺の前を先導していたアイリスだった。
どうやら考え事をしていたせいで、アイリスが突然足を止めたことに気づかず、そのままぶつかってしまったらしい……
「……」
俺の謝罪には反応せず、斜め上の位置を見上げたまま、アイリスは直立不動になっていた。
視線を追うように俺もその位置を見ると、五メートルくらいの高さに美味そうな蜜柑がたくさん生っていた。
未熟完熟の入り混じったその蜜柑の木々、緑とオレンジのコントラストは、装飾されたクリスマスツリーのようにも見えるそれを、じゅるり……と溢れ出るよだれを吸い込みながら見上げるアイリス。
「……食いたいのか?」
後ろから声をかけると、おもちゃを欲しがる子供のように、コクッ!コクッ!と大きく頷くアイリス。
しょうがないなぁ……と、俺は地面に落ちて傷んだものではなく、いま直接実っている蜜柑を取りに行こうと腕を捲る。
すると、何故かアイリスが、そんな俺を右手で制した。
「なんだ?食いたくないのか?」
俺がそう訊ねても、アイリスは何も答えないまま、制した右手の指先をくるくると円を描くように回し────自分の正面に指先を滑らせる。
すると……円盤投げのように払われた指先から小さな風の渦が生まれ、五メートル上にあった蜜柑の生る木、その枝の一部を切り落とした。
昨日言っていた、風の魔術を使ったのだろう……落ちてきた枝をキャッチしたアイリスが、未熟完熟問わず、皮ごと蜜柑を目にも止まらぬ速さで食べていく。そんな緑色のみかん食べて大丈夫なのか……?
ちなみに、目にも止まらぬというのは決して比喩ではない。アイリスは頬の傷を他人に見せないために、どんな手品を使っているか知らないが、マフラーをしたまま(のように見える超高速で)飯を食べる。食事の最中はずっとリスのようにモグモグしているのだが、口に食材を放り込む瞬間はどれだけ目を凝らしても確認できなかった。
「お前ほんと燃費悪いんだな……」
幸せそうな表情で、蜜柑の美味しさに眼元をトロンと緩ませるアイリスに、俺はちょっと嫌みっぽく声をかける。
「しあたないあろう、いのうはあいあおうり────」
「口の中を空にしてからしゃべれ、なんて言っているのか分からん……」
「……うくっ……昨日言った通り、ボクは魔力の補給を食事でも行っているんだ。本当なら、普通の人の三倍近くは食事しないといけない体質なんだ、大目に見てはくれないか……」
俺の意地悪い言葉に、ムスッとした表情でぶっきらぼうにそう告げるアイリス。
魔力の補給方法として、寝る、薬物以外に、食材に含まれる魔力を直接摂取する方法を取っているらしいアイリス。ただ、食材に含まれる魔力というのはそれほど多くはない。そのためアイリスは、人の三倍近い量の食事をとらないと、普通の長時間の生活ができないらしい。
昨日、アイリスの魔力が切れかかった時、俺の出した筍を食べて元気になったのはそのためだ。
どうやら、魔力が切れかかったり、戦闘に集中すればするほど、どんどん無口になっていくらしく。食事をすれば、普通の人くらいには喋ることができるみたいだ。
でもだからと言って、昨日の筍だけでなく、今朝食べようと、雨の中の可燃物探しの時に持ち帰っていた、バナナとドラゴンフルーツもほとんど食べられたのでは、少しくらい怒ったっていいだろう。
俺は昨日からバナナ二本しか食べていないのだから……
「そう言うならあんまり魔術を使うなよ……魔力が減るとまた眠くなるぞ」
寝たら俺が背負う羽目になるんだから頼むぜマジで……
「これくらいなら大して魔力を使わないから平気だよ……昨日、君を助けた時のような竜巻級の風は消費量が多いけど、この程度なら、分量で表すと、せいぜい小さじ一杯程度の魔力しか消費してないから……」
そう言いながら、再び蜜柑を口いっぱいに頬張るアイリス。
昨日────キーソン川に流されている時、バンゾックの滝を知っていたアイリスが、気を失っていた俺がそこに落ちる前に、風の魔術で竜巻を起こし、岸辺へと運んでくれた……らしい。
今のような、物体を軽く切るくらいならまだしも、人間二人を吹き飛ばす魔術は魔力の消費量が多かったらしく、ただでさえあのスナイパーとの戦闘で魔力を消耗していたアイリスは、竜巻を起こしたところで魔力切れを起こし、自分の風で打ち揚げられた岸辺で気を失っていたらしい。
嘘ではないことは分かっているが、その表情を見る限り魔力補給とは建前で、グルメを楽しんでいるようにしか見えないがな……
まあ、正直そこまでして助けてくれたアイリスには感謝してもしきれない。だが、パクパクとブドウのような感覚で蜜柑を食べるアイリスのその言葉に、俺は少し引っかかりのようなものを覚えた。
「あのさぁ……昨日からずっと思ってたんだけど……」
「なんだい……?」
「いや……その、俺のことを「君」って呼ぶのどうにかならないか……?」
セイナのことは名前で呼んでいたのに、俺のことは「君」と呼ばれるのは、なんかこう違和感というか、壁を感じるというか、上手く言い表すことができないが、どうもしっくりこない感じがある。
ましてや同性同士、別に変に気を遣う必要もない。
「別に気軽に名前で呼んでくれていいから、」
と俺が思っていると、アイリスは何故かポンッ!顔を湯沸かし器のように真っ赤に染めた。
「ど、どどど……どうして急に君はそんなこと言うんだ……!?」
慌てすぎてこけそうになった身体を、持っていた蜜柑の木の枝で何とか支えながら、早口で告げるアイリス。今までに見たことのないその必死な反応に、俺は訝し気な表情を浮かべる。なんでこんなに取り乱してんだコイツ……
「別に変なことは言ってないだろ?セイナのことは名前で呼んでいるのに、どうして俺は未だに「君」なのか気になっただけだ。名前は最初に聞いたよな?」
「し、知ってはいるけど、君とセイナじゃこう……色々と訳が違うだろ……!」
訳が違う……?頭を捻るがよく分からん。
俺の中では別に、男友達を名前で呼び合うことは普通と考えている。まだ百歩譲って女性などの異性が相手なら「俺のことを名前で呼べよ……」なんて臭すぎて俺には言えないけどな。もしそんなこと言うくらいなら、切腹してから銃で自殺するレベルではキモイと思う。
でも、アイリスの中では異性は良くて、同姓を名前で呼ぶことのできない理由があるらしい……と、その時ピキーン!と、俺の脳裏に一つ恐ろしい答えが浮かび上がった。
「お、お前……さては────」
「────これはちょっと、通常の銃弾に比べて重すぎるから……威力はあるけど操作するのが難しいんだ。結局あの時、苦し紛れに放ったボクの銃弾は外れていたようで、奴は生きていた……」
タングステン合金弾の表面には悔しそうな表情が写り、それを握りしめたアイリスが、小さく吐き捨てるように呟く。
俺は、フルフルと震える右手の握りこぶしを見ながら、ふと疑問に思ったことを口にした。
「……どうして、あのスナイパーが親父の仇だって断言できるんだ……?」
数キロもの長距離を狙撃できるスナイパーは、世界でもほんの一握りしかいない。だが、いくら少ないからと言っても、顔どころか姿もロクに見ていない相手に対し、そこまで確信を持てるはずがない……そう思って訊ねると、タングステン合金弾をポケットにしまうアイリスは、ただでさえ開き切ってない、その琥珀色の瞳をさらに細め、鋭い眼光を瞼の間からレーザーのように覗かせていた……昨日の車内でも見た、獲物を狙うオオカミの瞳。
「……分かるんだ……弾丸の口径、撃ち方のクセ、戦法、傾向、狙撃時の呼吸の仕方。直接目で見なくても、二年前と何も変わってない。父を撃ち、ボクにこの傷痕をつけた、あの時と……」
「それ、あのスナイパーにつけられた傷だったのか……?」
小さく頷くアイリスに、俺は言葉を失う。
アイリスがマフラーで隠していた右頬の傷。あれは、ライフル弾が掠めていった痕だったのか……
古傷の辺りを手で覆うアイリスは、苦々し気な表情でさらに続ける。
「ボクの放った銃弾はたぶん外れた。だけど奴の銃弾は、ボクが当時構えていたライフルのスコープと、右頬の表面を抉っていった。そのあとのことは、銃弾の衝撃で脳震盪を起こし、曖昧にしか覚えてないけど、山頂よりも遥か下に転げ落ちていたボクが目を覚ますと、時間が結構経っているはずなのに、連中は気絶したボクを追ってこなかった。奴らは、ボクのことを脅威として見ていなかったんだろうね……」
マフラーの下からギギィ……と食いしばった歯の軋む音が聞こえてくる。静かな怒りの闘志を燃やし、瞳孔は大きく開きかけていたが、感情を表に出しすぎると魔力を消耗することを思い出したのか、瞬き一つですぐに冷静に戻る。
「だけど……鉛弾しか使わなかった奴が、魔術弾を使うとはな……本当に君達が戦ったというスナイパーで間違いないのかい……?」
「あぁ……あの赤い銃弾は、口径も刻まれた術式も一緒だった。あのスナイパーが何のために、俺達を襲ったかまでは分からないけどな……」
俺は、港区で襲撃にあったことも含め、あのスナイパーについて説明したが、話しを聞いたアイリスは、どこか解せないといった表情で唸っていた。
「奴がボクと同じ小賢しい道具を使うとは思えないが、どんな手を使って来ようと、必ずボクは仇を取って見せる……!」
────ドンッ!
昨日会話していた内容を、うんざりする暑さから逃れるために、思い出していた俺は、何かにぶつかって現実に引き戻される。
「わ、わりぃ……」
ぶつかったのは、俺の前を先導していたアイリスだった。
どうやら考え事をしていたせいで、アイリスが突然足を止めたことに気づかず、そのままぶつかってしまったらしい……
「……」
俺の謝罪には反応せず、斜め上の位置を見上げたまま、アイリスは直立不動になっていた。
視線を追うように俺もその位置を見ると、五メートルくらいの高さに美味そうな蜜柑がたくさん生っていた。
未熟完熟の入り混じったその蜜柑の木々、緑とオレンジのコントラストは、装飾されたクリスマスツリーのようにも見えるそれを、じゅるり……と溢れ出るよだれを吸い込みながら見上げるアイリス。
「……食いたいのか?」
後ろから声をかけると、おもちゃを欲しがる子供のように、コクッ!コクッ!と大きく頷くアイリス。
しょうがないなぁ……と、俺は地面に落ちて傷んだものではなく、いま直接実っている蜜柑を取りに行こうと腕を捲る。
すると、何故かアイリスが、そんな俺を右手で制した。
「なんだ?食いたくないのか?」
俺がそう訊ねても、アイリスは何も答えないまま、制した右手の指先をくるくると円を描くように回し────自分の正面に指先を滑らせる。
すると……円盤投げのように払われた指先から小さな風の渦が生まれ、五メートル上にあった蜜柑の生る木、その枝の一部を切り落とした。
昨日言っていた、風の魔術を使ったのだろう……落ちてきた枝をキャッチしたアイリスが、未熟完熟問わず、皮ごと蜜柑を目にも止まらぬ速さで食べていく。そんな緑色のみかん食べて大丈夫なのか……?
ちなみに、目にも止まらぬというのは決して比喩ではない。アイリスは頬の傷を他人に見せないために、どんな手品を使っているか知らないが、マフラーをしたまま(のように見える超高速で)飯を食べる。食事の最中はずっとリスのようにモグモグしているのだが、口に食材を放り込む瞬間はどれだけ目を凝らしても確認できなかった。
「お前ほんと燃費悪いんだな……」
幸せそうな表情で、蜜柑の美味しさに眼元をトロンと緩ませるアイリスに、俺はちょっと嫌みっぽく声をかける。
「しあたないあろう、いのうはあいあおうり────」
「口の中を空にしてからしゃべれ、なんて言っているのか分からん……」
「……うくっ……昨日言った通り、ボクは魔力の補給を食事でも行っているんだ。本当なら、普通の人の三倍近くは食事しないといけない体質なんだ、大目に見てはくれないか……」
俺の意地悪い言葉に、ムスッとした表情でぶっきらぼうにそう告げるアイリス。
魔力の補給方法として、寝る、薬物以外に、食材に含まれる魔力を直接摂取する方法を取っているらしいアイリス。ただ、食材に含まれる魔力というのはそれほど多くはない。そのためアイリスは、人の三倍近い量の食事をとらないと、普通の長時間の生活ができないらしい。
昨日、アイリスの魔力が切れかかった時、俺の出した筍を食べて元気になったのはそのためだ。
どうやら、魔力が切れかかったり、戦闘に集中すればするほど、どんどん無口になっていくらしく。食事をすれば、普通の人くらいには喋ることができるみたいだ。
でもだからと言って、昨日の筍だけでなく、今朝食べようと、雨の中の可燃物探しの時に持ち帰っていた、バナナとドラゴンフルーツもほとんど食べられたのでは、少しくらい怒ったっていいだろう。
俺は昨日からバナナ二本しか食べていないのだから……
「そう言うならあんまり魔術を使うなよ……魔力が減るとまた眠くなるぞ」
寝たら俺が背負う羽目になるんだから頼むぜマジで……
「これくらいなら大して魔力を使わないから平気だよ……昨日、君を助けた時のような竜巻級の風は消費量が多いけど、この程度なら、分量で表すと、せいぜい小さじ一杯程度の魔力しか消費してないから……」
そう言いながら、再び蜜柑を口いっぱいに頬張るアイリス。
昨日────キーソン川に流されている時、バンゾックの滝を知っていたアイリスが、気を失っていた俺がそこに落ちる前に、風の魔術で竜巻を起こし、岸辺へと運んでくれた……らしい。
今のような、物体を軽く切るくらいならまだしも、人間二人を吹き飛ばす魔術は魔力の消費量が多かったらしく、ただでさえあのスナイパーとの戦闘で魔力を消耗していたアイリスは、竜巻を起こしたところで魔力切れを起こし、自分の風で打ち揚げられた岸辺で気を失っていたらしい。
嘘ではないことは分かっているが、その表情を見る限り魔力補給とは建前で、グルメを楽しんでいるようにしか見えないがな……
まあ、正直そこまでして助けてくれたアイリスには感謝してもしきれない。だが、パクパクとブドウのような感覚で蜜柑を食べるアイリスのその言葉に、俺は少し引っかかりのようなものを覚えた。
「あのさぁ……昨日からずっと思ってたんだけど……」
「なんだい……?」
「いや……その、俺のことを「君」って呼ぶのどうにかならないか……?」
セイナのことは名前で呼んでいたのに、俺のことは「君」と呼ばれるのは、なんかこう違和感というか、壁を感じるというか、上手く言い表すことができないが、どうもしっくりこない感じがある。
ましてや同性同士、別に変に気を遣う必要もない。
「別に気軽に名前で呼んでくれていいから、」
と俺が思っていると、アイリスは何故かポンッ!顔を湯沸かし器のように真っ赤に染めた。
「ど、どどど……どうして急に君はそんなこと言うんだ……!?」
慌てすぎてこけそうになった身体を、持っていた蜜柑の木の枝で何とか支えながら、早口で告げるアイリス。今までに見たことのないその必死な反応に、俺は訝し気な表情を浮かべる。なんでこんなに取り乱してんだコイツ……
「別に変なことは言ってないだろ?セイナのことは名前で呼んでいるのに、どうして俺は未だに「君」なのか気になっただけだ。名前は最初に聞いたよな?」
「し、知ってはいるけど、君とセイナじゃこう……色々と訳が違うだろ……!」
訳が違う……?頭を捻るがよく分からん。
俺の中では別に、男友達を名前で呼び合うことは普通と考えている。まだ百歩譲って女性などの異性が相手なら「俺のことを名前で呼べよ……」なんて臭すぎて俺には言えないけどな。もしそんなこと言うくらいなら、切腹してから銃で自殺するレベルではキモイと思う。
でも、アイリスの中では異性は良くて、同姓を名前で呼ぶことのできない理由があるらしい……と、その時ピキーン!と、俺の脳裏に一つ恐ろしい答えが浮かび上がった。
「お、お前……さては────」
0
あなたにおすすめの小説
薬師だからってポイ捨てされました~異世界の薬師なめんなよ。神様の弟子は無双する~
黄色いひよこ
ファンタジー
薬師のロベルト・シルベスタは偉大な師匠(神様)の教えを終えて自領に戻ろうとした所、異世界勇者召喚に巻き込まれて、周りにいた数人の男女と共に、何処とも知れない世界に落とされた。
─── からの~数年後 ────
俺が此処に来て幾日が過ぎただろう。
ここは俺が生まれ育った場所とは全く違う、環境が全然違った世界だった。
「ロブ、申し訳無いがお前、明日から来なくていいから。急な事で済まねえが、俺もちっせえパーティーの長だ。より良きパーティーの運営の為、泣く泣くお前を切らなきゃならなくなった。ただ、俺も薄情な奴じゃねぇつもりだ。今日までの給料に、迷惑料としてちと上乗せして払っておくから、穏便に頼む。断れば上乗せは無しでクビにする」
そう言われて俺に何が言えよう、これで何回目か?
まぁ、薬師の扱いなどこんなものかもな。
この世界の薬師は、ただポーションを造るだけの職業。
多岐に亘った薬を作るが、僧侶とは違い瞬時に体を癒す事は出来ない。
普通は……。
異世界勇者巻き込まれ召喚から数年、ロベルトはこの異世界で逞しく生きていた。
勇者?そんな物ロベルトには関係無い。
魔王が居ようが居まいが、世界は変わらず巡っている。
とんでもなく普通じゃないお師匠様に薬師の業を仕込まれた弟子ロベルトの、危難、災難、巻き込まれ痛快世直し異世界道中。
はてさて一体どうなるの?
と、言う話。ここに開幕!
● ロベルトの独り言の多い作品です。ご了承お願いします。
● 世界観はひよこの想像力全開の世界です。
女子切腹同好会
しんいち
ホラー
どこにでもいるような平凡な女の子である新瀬有香は、学校説明会で出会った超絶美人生徒会長に憧れて私立の女子高に入学した。そこで彼女を待っていたのは、オゾマシイ運命。彼女も決して正常とは言えない思考に染まってゆき、流されていってしまう…。
はたして、彼女の行き着く先は・・・。
この話は、切腹場面等、流血を含む残酷シーンがあります。御注意ください。
また・・・。登場人物は、だれもかれも皆、イカレテいます。イカレタ者どものイカレタ話です。決して、マネしてはいけません。
マネしてはいけないのですが……。案外、あなたの近くにも、似たような話があるのかも。
世の中には、知らなくて良いコト…知ってはいけないコト…が、存在するのですよ。
巻き込まれ異世界召喚、なぜか俺だけ竜皇女の推しになった
ノラクラ
ファンタジー
俺、霧島悠斗は筋金入りの陰キャ高校生。
学校が終わったら即帰宅して、ゲームライフを満喫するのが至福の時間――のはずだった。
だがある日の帰り道、玄関前で学園トップスターたちの修羅場に遭遇してしまう。
暴君・赤城獅童、王子様系イケメン・天条院義孝、清楚系美少女・柊奏、その親友・羽里友莉。
よりによって学園の顔ぶれが勢ぞろいして大口論!?
……陰キャ代表の俺に混ざる理由なんて一ミリもない。見なかったことにしてゲームしに帰りたい!
そう願った矢先――空気が変わり、街に巨大な魔法陣が出現。
赤城たちは光に呑まれ、異世界へと召喚されてしまった。
「お~、異世界召喚ね。ラノベあるあるだな」
そう、他人事のように見送った俺だったが……。
直後、俺の足元にも魔法陣が浮かび上がる。
「ちょ、待て待て待て! 俺は陰キャだぞ!? 勇者じゃないんだぞ!?」
――かくして、ゲームライフを愛する陰キャ高校生の異世界行きが始まる。
【完結】小さな元大賢者の幸せ騎士団大作戦〜ひとりは寂しいからみんなで幸せ目指します〜
るあか
ファンタジー
僕はフィル・ガーネット5歳。田舎のガーネット領の領主の息子だ。
でも、ただの5歳児ではない。前世は別の世界で“大賢者”という称号を持つ大魔道士。そのまた前世は日本という島国で“独身貴族”の称号を持つ者だった。
どちらも決して不自由な生活ではなかったのだが、特に大賢者はその力が強すぎたために側に寄る者は誰もおらず、寂しく孤独死をした。
そんな僕はメイドのレベッカと近所の森を散歩中に“根無し草の鬼族のおじさん”を拾う。彼との出会いをきっかけに、ガーネット領にはなかった“騎士団”の結成を目指す事に。
家族や領民のみんなで幸せになる事を夢見て、元大賢者の5歳の僕の幸せ騎士団大作戦が幕を開ける。
レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。
玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!?
成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに!
故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。
この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。
持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。
主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。
期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。
その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。
仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!?
美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。
この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。
【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!
HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。
跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。
「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」
最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
児童書・童話
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる