アルファ貴公子のあまく意地悪な求婚

伽野せり

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発情してはいけない 14*

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 光斗の性器を掴んで、上下に扱いてやる。それは、ただただ楽にしてやりたいという思いからだけだった。
「光斗、オレのこと、玩具だと思っていいから」
「陽斗ごめん、ごめんね」
「謝るな」

 光斗の肉茎の先端を指先でくじる。それは高梨に教えられたやり方だった。いつの間にか自分はそれを学習していた。
「……ああ、ああ、いい。それ、いい」

 弟が満足げに喘ぐ。そうして光斗も手を伸ばしてきて、陽斗のものを掴んだ。
「こら」
「陽斗も、こっち、つらそうだから」
 たしかにそうだったけれど。

「光斗君、それは僕がするから、触れないで」
 背後から高梨が手を伸ばしてきて、光斗の手をサッと払った。
「えっ」
 そして高梨が陽斗の幹を掴む。

「あ、ひ、ぁっ」
「陽斗君は全部、僕のモノだから」
「高梨、さっ」
 そしてちょっと怒ったかのように、抽挿を荒くする。 

「あ……、アンっ、……や、やめっ、……それすっごく、いいからッ。高梨さんっ」
 甘い声をあげる陽斗を見て、光斗が興奮した。
「うぁ、ふたりを見てるだけで、オレも、……ぁ、ああ、イキそ」

 後ろからは抉られる衝撃、前はこすられる刺激、それに光斗は陽斗の服の下に片手を差し入れて乳首を摘まんできた。 

「――アあ、んんッ」
 全身をビクビクと跳ねさせて、未曾有の快楽を全部享受する。

「ああ、噛みたいな」
 高梨が背中にのしかかり、陽斗の首輪に喰いついた。硬い革製のベルトの端をガリガリとかじってくる。

「……ぁ」
 うなじにゾクリと悪寒が走った。
「噛んで……噛んで、欲し」
 茫然となりながら呟く。陽斗は首をひねって後ろの人を見た。
「お願い……高梨さ、もう噛んで」

 高梨の太く硬いもので抽挿されながら、首輪を噛まれると、脳が蕩けて理性が消えていく。むき出しになった欲望は、望みを忠実に口にした。
    
「あなたのモノになりた……、も、ヤだ、悩むのは……、番にして、もどうなってもいい、から」

 ただそうして欲しくて訴える。すると高梨は今まで見たこともないほどのきつい眼差しになった。そこには、雄の支配欲が燃えていた。

「その言葉が欲しかった」
 口の端を歪めて笑う。そして腰をグイと進めて、更に奥深くまで陽斗の中に入ってきた。限界ギリギリまで突いて、それから引いて、また打ちこんでくる。陽斗はその衝撃に、声をなくした。

「あ……あ……あっ、あッ」
 痛いほどに肌を掴まれ、男にされるがままになる。後孔の粘膜が卑猥な音を立ててめくれ、押しこまれた。
「――くッ……」 
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