メビウスの輪を超えて 【カフェのマスター・アルファ×全てを失った少年・オメガ。 君の心を、私は温めてあげられるんだろうか】

 梅ヶ谷 早紀(うめがや さき)は、18歳のオメガ少年だ。
 愛らしい抜群のルックスに加え、素直で朗らか。
 大人に背伸びしたがる、ちょっぴり生意気な一面も持っている。
 裕福な家庭に生まれ、なに不自由なく育った彼は、学園の人気者だった。
 
 ある日、早紀は友人たちと気まぐれに入った『カフェ・メビウス』で、マスターの弓月 衛(ゆづき まもる)と出会う。
 32歳と、早紀より一回り以上も年上の衛は、落ち着いた雰囲気を持つ大人のアルファ男性だ。
 どこかミステリアスな彼をもっと知りたい早紀は、それから毎日のようにメビウスに通うようになった。
 
 ところが早紀の父・紀明(のりあき)が、重役たちの背信により取締役の座から降ろされてしまう。
 高額の借金まで背負わされた父は、借金取りの手から早紀を隠すため、彼を衛に託した。

『私は、早紀を信頼のおける人間に、預けたいのです。隠しておきたいのです』
『再びお会いした時には、早紀くんの淹れたコーヒーが出せるようにしておきます』

 あの笑顔を、失くしたくない。
 伸びやかなあの心を、壊したくない。
 衛は、その一心で覚悟を決めたのだ。

 ひとつ屋根の下に住むことになった、アルファの衛とオメガの早紀。
 波乱含みの同棲生活が、有無を言わさず始まった……!


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