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Story1 -slavely- 渇望
Ⅱ
しおりを挟む疲労と屈辱が、重なる。
……例えようのない虚無感に襲われる。
怒りさえ、もう湧かない。
諦めと絶望、それだけだ。
元々上手くもないフェラチオが、時間とともにさらに精度が下がり、満足のいく奉仕が出来ない時には、容赦なく懲罰が科された。
人間だと思われていないのだから、食事を抜かれたり、丸坊主にするというような優しく手ぬるい罰では済まない。
奴隷の失態は、常に身体が担保だった。
尻や股間を踏まれ、ヨダカの貞操帯の背中側に差し込まれた細い鞭で、シリコンの埋まった肛門周りの薄く張った皮膚をぱちんぱちんと叩くのだ。
軽い力でもぷくんと腫れる肛門。
シリコンを取り出す時に酷い痛みを伴い、穴が腫れた日は何時間掛かっても浣腸無しで脱糞させられた。
翌日ももちろん奉仕が免除されるわけではない。 それも、ヨダカに恐怖を与えた。
さらに、イトウは事あるごとに挨拶をさせ、土下座をさせた。
挨拶の度に、一つ指示するごとに、食事や排泄、奉仕の前後に、全ての行為にことごとく、土下座を躾けた。額を床に付け、尻を上げる奴隷式。
そして返事の仕方も刷り込んだ。
「はい、ヨダカでございます」
「はい、ありがとうございます」
「はい、喜んで」
どんな細かな指示においても土下座と返事は一対。返事や土下座を忘れても、懲罰が飛んでくる。
奉仕は一向に上達せず、度重なる懲罰で身体はボロボロ。
排泄のため、世話役が2日に一回栓を抜きに来るが、腫れた肛門で踏ん張るたびに、大の男が号泣する始末。バツが付いたら浣腸さえしてもらえない。
泣き叫ぶ声に辟易した世話役の進言もあってか、ヨダカの公衆使用は5日で終わりを告げた。
その間に、何人のペニスを咥え、股間を舐めたのかはもう、考えたくもない。
でも、公衆使用の禁止は、ヨダカの孤独をさらに深めることになる。
次に指示されたのは、玩具によるフェラチオ練習。支給されたのは、マネキン一体と、そこに巻き付けたペニスバンド。シリコン製で約15センチ。きちんと睾丸擬きまで付いている。
人間のような熱さも、変化もないただの物質は素っ気ない。体液の味や臭い、罵詈雑言もないが、膝立ちでマネキンの股間に食らいつき、シリコンのペニスに奉仕し続ける虚無感は計り知れなかった。
ヨダカは、もはや自分は本物のオナホになったのではないか、と錯覚する。
舐める、扱く、絞る3点機能付き。
…………下手クソだという致命的な欠陥はあるが。
訓練の過酷さと孤独は、ヨダカの心をばりばりに砕き、同時に服従心を驚異的に成長させた。
排便させて貰えない痛みと鞭の恐怖が、ヨダカを心身ともに奴隷にする。
元の生活に戻りたい、なんて、もう、そんな贅沢までは望まない。
せめて、気持ちよく排泄したい、痛い思いはしたくない、出来ることなら、もう少しだけ優しくして欲しい。
ヨダカの細やかな欲を逆手に、イトウは全てを支配していった。
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