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かすみ
私は重い女
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「いつそう言ってくるのかって、待ちくたびれたわよ」
もうすぐ定時。今日はこのまま何事もなく帰れそうだと踏んで、ちょっと相談したいことがあるので二人で飲みに行きませんか?とこそっと提案すると、先輩は叱るような口調ながらも、二つ返事で了承してくれた。
※ ※
「で、元カレと復縁した、と」
「はい」
今まであったことをかいつまんで説明すると(セフレだったことはもちろん伏せて)、先輩は空のグラスをトンとテーブルに置き、間をおかずに四杯目となる芋焼酎ロックを注文した。
「良かったじゃない」
「良かったん、ですかね」
「ずっと好きだった相手とまた付き合えるんだから、良かった以外何ものでもないじゃない。何、嬉しくないの?」
恐る恐る先輩の表情を伺うと、私の視線に気が付いた先輩が、ん?と目をくりりとさせる。可愛い。その表情からは、可愛い以外何も読み取れない。
「私のこと馬鹿なやつって、軽蔑しませんか?」
「軽蔑?する訳ないじゃない」
「同じ相手とまた付き合って。同じこと繰り返す学習しない恋愛脳だって」
先輩は可愛すぎる目を一瞬大きくして、ぷぷっと吹き出した。軽蔑は、多分してない。それが分かると、少しだけ心が軽くなった。
「私、怖いんです。また別れるかもっていうのもですけど、また仕事そっちのけで恋愛に夢中になっちゃうんじゃないかって。自分では必死に自制してるつもりなんですけど、全然できなくて。あの、この間みたいに」
先輩に、心ここにあらずだって怒られた時を思い出し、胸がツキリと痛んだ。
先輩に嫌われてしまったと思った。でも、次の日に出社すると先輩はいつも通りに接してくれて、そのことに安堵しながらも今の今まで内心ずっとびくびくしてた。
「でも、ちゃんと今は仕事に集中できてるじゃない」
先輩がニコリと笑う。先輩の本心が知りたいのに、可愛すぎる笑顔で全部隠されてしまい、やっぱり可愛い以外の感想が何も出てこない。
「……そう、ですか?でも、それは、結果的に上手くいったからで。この先また、すぐに前みたいに」
「ああ、もう!ぐじぐじしない!結果だけ見ればいいの。あんたはちゃんと自分の力で持ち直して、ちゃんと頑張ってる。それでいいの」
そうなのかな。自分じゃ全然わからない。
先輩に駄目出しされた時も自分ではきちんとやっているつもりだった。でもできてなかった。あれからいつも以上に気を張って仕事に取り組んでいる。つもりだけど、本当にできている自信はない。自分のことが誰よりも一番信用できない。
でも、先輩の言葉は信じられる。尊敬して信頼している大好きな先輩がそう言ってくれるのなら。そう考えたら、少しは自分のことも信じられる気がした。
「私、変わりたかったんです。恋愛脳の自分から。元カレへの思いを振り切って、自立した人間になりたかった。でも、できなかったんです。全然、だめで。全然変われなくて、だから不安で不安でしょうがないんです。もっと、仕事を頑張りたいのに。先輩と一緒に頑張って、先輩に認められたいんです」
「変わったじゃない」
「え?」
「仕事を頑張りたいって思えてることが、変わった証拠じゃない。結果的に同じことをしているように見えても、それを思ってるのと思ってないのとじゃ、全然違うと思わない?」
先輩がふっと笑う。
雲間から射す光のようなその笑みに、目がチカチカした。
「プライベートばっか優先して仕事に対してやる気のない人と、プライベートよりも仕事を頑張ろうと努力してるのになかなか上手くいかなくて悩んでる人と。同じミスをしたとして、でもそれは全然違うでしょ」
先輩の言っていることは実に分かりやすい。説得力がある。スッと頭に溶け込んで、ああそうかと納得できる。
荒廃した世界に救いの手を差し伸べるべく薄暗い雲間から眩い光と共に降臨する女神の様な先輩の笑みに、胸がぎゅうっと鷲掴みされる。
「……せ、先輩に、もう嫌われちゃったかと、思って」
「え?」
「先輩に嫌われたらと思ったら、すごい辛くて。胸が苦しくて、足が竦んで、食事も喉を通らなくなって、動悸息切れが激しくなって」
「ええ!?」
「少しでも先輩のお役に立ちたくて。先輩に褒めてほしくて、頑張ってきたんです。いつもツンツンして怖いくらいの先輩がたまーに、本当にごくごく稀に見せる笑顔がもう、壊滅的に可愛くって。その笑顔に心奪われてから、もう一回あの笑顔を向けてほしい一心で必死になってやってきたんです。先輩の右腕とまではいかなくても、その他大勢の人よりはずっと先輩の近くにいるって、先輩に頼ってもらってるって自負できるレベルまでようやく来たのに。自分の恋愛脳のせいで台無しにするようなことして。勝手に自滅するだけならまだ良かったんです!でも私の自爆を、自分の教育が至らなかったせいだって先輩が自分を責めでもしたら……それどころか、私のせいで課内の先輩の評価まで下げちゃうことになるんじゃって思ったら、いてもたってもいられなくなって……これはもう、死んで詫びるしかないのではと」
「ちょっ!待って待って。重い!重すぎるから!」
「……やっぱり、重いですか」
シュンと肩を落とす私を見て、先輩が破顔する。
「ぷっ、あはは!私のこと慕ってくれてるなぁとは思ってたけど、そこまで重い愛情を抱いていたとは知らなかったわ」
「……隠してたんです。重すぎて引かれたら嫌なんで」
どうやら私は異性にだけじゃなく同性に対する愛情も重いらしい。先輩の為に仕事してますなんて言ったら、当の本人である先輩が一番怒りそうだったから言えなかったけど。先輩がいなかったら絶対に辞めていた。私が今もまだこの会社で頑張れているのは、言い過ぎでもなんでもなく、先輩がいるからだ。
「うん。重すぎて引いた」
「やっぱり……ですよね」
「まあ、でも。嫌じゃないけど」
「え?」
「むしろ、嬉しい」
そう言う先輩のちょっとはにかんだ笑みが、つい最近の出来事とデジャブして、くらっとした。
「先輩!」
感極まって抱きつこうと立ち上がるも、「はいはい落ち着いて」と先輩に宥められる。
「で、元カレにも、あっもう今カレか。重い重い愛情を一身に注いでいる、と。あー、今すっごいそれを実感したわ」
「やっぱり、普通に考えて迷惑ですよね。自分でも分かってるんです。重すぎだって。だから変わりたかったんですけど」
「でも、彼はそれでいいって言ってくれたんでしょ?」
「……はい」
「じゃあ、いいんじゃない?変わらなくても」
「でも」
「でもでも、うるさいなあ!あんたのその愛が重くって一回別れたんでしょ?それを知った上でもう一度付き合いたいって言ってきたんでしょ?だったら、あんたは変わらなくたってそのままでいいってことじゃない。あんたの変わりたいっていう気持ちももちろんわかるけど、普通の人がどう思うかじゃなくて、彼氏のその気持ちを大切にしてあげなさいよ」
悠馬が今の私のことを好きだと言う。ありのままの私でいいと言う。楽な関係じゃなくても私と一緒にいたい、って。
そう言ってくれた悠馬の気持ちを、大切にする。
「と、先輩風吹かせて上から目線で言ってみる」
先輩の言葉が何の抵抗もなく、すーっと染み込んでいく。
私、悠馬のこと否定ばっかしてた。頑なに自分の考えを優先して、正当化して、嘘だって決めつけて。
悠馬の為だって言いながら、本当に悠馬のことを考えたことがあったのかな。最初から最後まで自分のことしか考えてなかったんじゃないかな。悠馬の気持ちを無視して、自分の都合の良いように利用してたんじゃないのかな。
悠馬の気持ちを、大切にする。
先輩の言葉を、罪悪感で痛む胸に何度も何度も刻みつけた。
もうすぐ定時。今日はこのまま何事もなく帰れそうだと踏んで、ちょっと相談したいことがあるので二人で飲みに行きませんか?とこそっと提案すると、先輩は叱るような口調ながらも、二つ返事で了承してくれた。
※ ※
「で、元カレと復縁した、と」
「はい」
今まであったことをかいつまんで説明すると(セフレだったことはもちろん伏せて)、先輩は空のグラスをトンとテーブルに置き、間をおかずに四杯目となる芋焼酎ロックを注文した。
「良かったじゃない」
「良かったん、ですかね」
「ずっと好きだった相手とまた付き合えるんだから、良かった以外何ものでもないじゃない。何、嬉しくないの?」
恐る恐る先輩の表情を伺うと、私の視線に気が付いた先輩が、ん?と目をくりりとさせる。可愛い。その表情からは、可愛い以外何も読み取れない。
「私のこと馬鹿なやつって、軽蔑しませんか?」
「軽蔑?する訳ないじゃない」
「同じ相手とまた付き合って。同じこと繰り返す学習しない恋愛脳だって」
先輩は可愛すぎる目を一瞬大きくして、ぷぷっと吹き出した。軽蔑は、多分してない。それが分かると、少しだけ心が軽くなった。
「私、怖いんです。また別れるかもっていうのもですけど、また仕事そっちのけで恋愛に夢中になっちゃうんじゃないかって。自分では必死に自制してるつもりなんですけど、全然できなくて。あの、この間みたいに」
先輩に、心ここにあらずだって怒られた時を思い出し、胸がツキリと痛んだ。
先輩に嫌われてしまったと思った。でも、次の日に出社すると先輩はいつも通りに接してくれて、そのことに安堵しながらも今の今まで内心ずっとびくびくしてた。
「でも、ちゃんと今は仕事に集中できてるじゃない」
先輩がニコリと笑う。先輩の本心が知りたいのに、可愛すぎる笑顔で全部隠されてしまい、やっぱり可愛い以外の感想が何も出てこない。
「……そう、ですか?でも、それは、結果的に上手くいったからで。この先また、すぐに前みたいに」
「ああ、もう!ぐじぐじしない!結果だけ見ればいいの。あんたはちゃんと自分の力で持ち直して、ちゃんと頑張ってる。それでいいの」
そうなのかな。自分じゃ全然わからない。
先輩に駄目出しされた時も自分ではきちんとやっているつもりだった。でもできてなかった。あれからいつも以上に気を張って仕事に取り組んでいる。つもりだけど、本当にできている自信はない。自分のことが誰よりも一番信用できない。
でも、先輩の言葉は信じられる。尊敬して信頼している大好きな先輩がそう言ってくれるのなら。そう考えたら、少しは自分のことも信じられる気がした。
「私、変わりたかったんです。恋愛脳の自分から。元カレへの思いを振り切って、自立した人間になりたかった。でも、できなかったんです。全然、だめで。全然変われなくて、だから不安で不安でしょうがないんです。もっと、仕事を頑張りたいのに。先輩と一緒に頑張って、先輩に認められたいんです」
「変わったじゃない」
「え?」
「仕事を頑張りたいって思えてることが、変わった証拠じゃない。結果的に同じことをしているように見えても、それを思ってるのと思ってないのとじゃ、全然違うと思わない?」
先輩がふっと笑う。
雲間から射す光のようなその笑みに、目がチカチカした。
「プライベートばっか優先して仕事に対してやる気のない人と、プライベートよりも仕事を頑張ろうと努力してるのになかなか上手くいかなくて悩んでる人と。同じミスをしたとして、でもそれは全然違うでしょ」
先輩の言っていることは実に分かりやすい。説得力がある。スッと頭に溶け込んで、ああそうかと納得できる。
荒廃した世界に救いの手を差し伸べるべく薄暗い雲間から眩い光と共に降臨する女神の様な先輩の笑みに、胸がぎゅうっと鷲掴みされる。
「……せ、先輩に、もう嫌われちゃったかと、思って」
「え?」
「先輩に嫌われたらと思ったら、すごい辛くて。胸が苦しくて、足が竦んで、食事も喉を通らなくなって、動悸息切れが激しくなって」
「ええ!?」
「少しでも先輩のお役に立ちたくて。先輩に褒めてほしくて、頑張ってきたんです。いつもツンツンして怖いくらいの先輩がたまーに、本当にごくごく稀に見せる笑顔がもう、壊滅的に可愛くって。その笑顔に心奪われてから、もう一回あの笑顔を向けてほしい一心で必死になってやってきたんです。先輩の右腕とまではいかなくても、その他大勢の人よりはずっと先輩の近くにいるって、先輩に頼ってもらってるって自負できるレベルまでようやく来たのに。自分の恋愛脳のせいで台無しにするようなことして。勝手に自滅するだけならまだ良かったんです!でも私の自爆を、自分の教育が至らなかったせいだって先輩が自分を責めでもしたら……それどころか、私のせいで課内の先輩の評価まで下げちゃうことになるんじゃって思ったら、いてもたってもいられなくなって……これはもう、死んで詫びるしかないのではと」
「ちょっ!待って待って。重い!重すぎるから!」
「……やっぱり、重いですか」
シュンと肩を落とす私を見て、先輩が破顔する。
「ぷっ、あはは!私のこと慕ってくれてるなぁとは思ってたけど、そこまで重い愛情を抱いていたとは知らなかったわ」
「……隠してたんです。重すぎて引かれたら嫌なんで」
どうやら私は異性にだけじゃなく同性に対する愛情も重いらしい。先輩の為に仕事してますなんて言ったら、当の本人である先輩が一番怒りそうだったから言えなかったけど。先輩がいなかったら絶対に辞めていた。私が今もまだこの会社で頑張れているのは、言い過ぎでもなんでもなく、先輩がいるからだ。
「うん。重すぎて引いた」
「やっぱり……ですよね」
「まあ、でも。嫌じゃないけど」
「え?」
「むしろ、嬉しい」
そう言う先輩のちょっとはにかんだ笑みが、つい最近の出来事とデジャブして、くらっとした。
「先輩!」
感極まって抱きつこうと立ち上がるも、「はいはい落ち着いて」と先輩に宥められる。
「で、元カレにも、あっもう今カレか。重い重い愛情を一身に注いでいる、と。あー、今すっごいそれを実感したわ」
「やっぱり、普通に考えて迷惑ですよね。自分でも分かってるんです。重すぎだって。だから変わりたかったんですけど」
「でも、彼はそれでいいって言ってくれたんでしょ?」
「……はい」
「じゃあ、いいんじゃない?変わらなくても」
「でも」
「でもでも、うるさいなあ!あんたのその愛が重くって一回別れたんでしょ?それを知った上でもう一度付き合いたいって言ってきたんでしょ?だったら、あんたは変わらなくたってそのままでいいってことじゃない。あんたの変わりたいっていう気持ちももちろんわかるけど、普通の人がどう思うかじゃなくて、彼氏のその気持ちを大切にしてあげなさいよ」
悠馬が今の私のことを好きだと言う。ありのままの私でいいと言う。楽な関係じゃなくても私と一緒にいたい、って。
そう言ってくれた悠馬の気持ちを、大切にする。
「と、先輩風吹かせて上から目線で言ってみる」
先輩の言葉が何の抵抗もなく、すーっと染み込んでいく。
私、悠馬のこと否定ばっかしてた。頑なに自分の考えを優先して、正当化して、嘘だって決めつけて。
悠馬の為だって言いながら、本当に悠馬のことを考えたことがあったのかな。最初から最後まで自分のことしか考えてなかったんじゃないかな。悠馬の気持ちを無視して、自分の都合の良いように利用してたんじゃないのかな。
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