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後日談
同じようで、全然違う③
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後ろから抱きしめられる体勢で、二人くっついて布団の中で微睡む。一人だけじゃ絶対に得られない、この温かさがすごく好き。今すぐにでも寝そうなんだけどもうちょっと起きていたい、っていうこの時間がすごく好き。
ちょっと窮屈に思えるくらいがいい。悠馬の腕の中に閉じ込められているみたいで、安心するから。
「そういやさ、財布。あれって自分で買ったの?」
耳に心地よい悠馬の低音によって、落ちかけていた思考が引き戻される。
「お財布?私の?」
「そう」
もちろん自分で買ったから、そう答える。悠馬と別れた後、私にお財布を買ってくれるような相手はいなかったって知ってるのに、どうして。
「俺があげたやつ、あんまりだった?」
「え?なんで!?」
「……今のやつ。俺が選んだやつよりもずっと、かすみによく似合ってるから」
悠馬が誕生日プレゼントにくれたお財布。真っ黒でシンプルなんだけど、柔らかい合皮素材だから手触りが滑らかで。かっこ可愛い女の子って感じがして、すごく気に入っていた。気に入っていたから、使えなかった。お財布を取り出すたびに悠馬を思い出して、これじゃあだめだって、自分で新しいのを買った。
お財布選びはすごく難しかった。
悠馬の好きそうなものはわかるのに、自分の好きなものは全然わからなかったから。
いろんなお店を回って、実際に見て、手に取って、使っている所を想像して。たくさんのお財布を見ているうちにだんだん候補が絞れてきて。吟味して、悩んで悩んで。そうやって買ったのが今のお財布だ。
たくさん悩んだだけあって、今のお財布はものすごく気に入っている。先輩も可愛いって言ってくれたし。
でも、それだけだ。
「あげた時は喜んでくれたけど、実はあんま好みじゃなかったから自分で買ったのかな、って」
不貞腐れるような悠馬の台詞に、思わずため息が漏れてしまった。ぐるりと身体を反転させて、悠馬と顔を突き合わせる。
「悠馬のくれたお財布をずっと使ってたら悠馬のこと吹っ切れないと思ったから。だから自分で新しいのを買ったの」
別れた相手がくれたプレゼントなんて、別れた後は使わないのが一般的な考えでしょ。どうしてそこで好みじゃなかったのかも、なんて考えになるんだか。全く。
「そっか。じゃあ気に入らなかったわけじゃなかったのか」
悠馬がホッとしたように顔を綻ばせる。
気に入らないなんてこと、あるわけない。
悠馬がくれたってだけでなんでも嬉しくって、捨てなきゃって思ってても全然捨てられなかったのに。ていうか、悠馬も知ってるよね?私の部屋の現状を知っていて、私が悠馬のこと病的に好きなの知ってて、それ言う?
でもわざわざ言葉にしてあげるのは癪なので言ってやらない。
「俺があげたやつ、捨てたの?」
「……まだあるよ」
当たり前じゃん。
「そか、ありがと」
ありがとう、なんて言われる筋合いは全くないのだけど。(私が勝手に捨てられずに持っていただけだし)
でもそのことを悠馬が嬉しく思ってくれるなら、捨てないでいてよかったなと思う。ていうか悠馬にまつわるモノは何一つ捨てられていないのだけど。
癪だから教えてあげない。
「クリスマスプレゼント、何がいい?」
「指輪じゃないの?」
「それは別にそういう理由で欲しいんじゃないし。勝手に選んでまたイマイチだったら自信無くすし、でもやっぱリベンジ的な意味でもかすみの好きそうなやつ選んでやりたい気もするし。悩んでる。かすみはどっちがいい?」
そんなのどっちでもいい。
悠馬の今の言葉だけでお腹いっぱいで、それだけで満足で。何もいらないくらい、もうたくさん貰ってる。
でも、やっぱり癪だから言ってやらない。
「そういえば、何で今日最初にあのお店に行ったの?」
「指輪の?」
「うん」
指輪を買いに行こうと最初に悠馬が行った超有名高級ジュエリー店。ものすごく悠馬らしくなくてびっくりした。
「ああいうとこの方が手っ取り早く本気だって示せると思って」
「本気?」
「うん。かすみは俺のもんなんだから絶対に手を出すんじゃねえ、って。かすみの周りにいるやつらに」
「ふ、ふふふ。何それ」
思ってもみなかった返答に、思わず笑いが込み上げる。
「それに、専門店だから在庫もいっぱいあるだろうし、そのままつけて帰れるかな、とか」
「はははっ!本当に必死だ」
「だから必死だって言ってんじゃん。それに本気だって」
指輪なんてずっとしてなかったけど、アプローチをかけられたことなんて全然ないのに。悠馬が心配しているようなことなんて、本当に全然ないのに。
勝手に不安になって、危惧して、必死になってる悠馬が可愛い。すごく、嬉しい。
笑うのはおしまい、というように悠馬にぎゅっと抱きしめられる。だから私も、ぎゅっと抱き返す。
悠馬の匂いも、体温も、鼓動も、感触も。全部感じられて、すごく安心する。ずっとこうしていたい。
悠馬が力を少しだけゆるめて、顔を離す。向けられた視線がさっきまでのものとは違い、すごく真剣なものでドキリと胸が跳ねた。
「かすみにプレッシャーかけるつもりないんだけど。やっぱ言っとく」
真っすぐな視線に囚われて、逸らせない。ドキドキと胸が鳴っている。
私の……悠馬の?
「俺はかすみと結婚を前提に付き合ってるから」
「……へ?」
「そういう本気だってことを、かすみにも分からせたかったってこと」
ドキドキが大きくなって、ズキズキする。痛い。苦しい。
何か言わなきゃ、でも言葉が出てこない。
何も言えない私を見て、悠馬がふっと表情を綻ばせる。
勝手に焦る私に、何も言わなくていーよって悠馬の目尻が言ってくれてるみたいだ。
「でも、確かに俺っぽくなかったよな。いや、俺達っぽくなかった。今すぐにでもかすみに指輪をつけてほしいって気持ちは変わんないんだけど、でも。二人でコレ!ってのが見つかるまで、じっくり探してみよう」
「悠馬」
「だから、それまでは」
「!っつ」
悠馬の顔がすっと近付いて、首筋にチリっとした痛みが走る。
「これで牽制しとく」
顔を上げた悠馬が、ニカッと笑う。
「ゆーま」
「ん?」
「ゆーま……」
言葉にしたいのに、言葉にできない。
嬉しくて幸せで、こんなにたくさんのものを悠馬は私にくれてるのに、それでもやっぱり不安で。でも、やっぱり嬉しくて。悠馬のことが好きで、好きで好きで好きで。
言葉にならない。なのに、溢れてくる。
それでいいよっていう様に、悠馬が目尻の皺を深める。優しく私の頭を撫でてくれる。
「……私も、つける」
言葉にできないもの全部ぶつけるかのように、悠馬の鎖骨にちゅうっと吸い付く。薄暗くてよく見えないけど、なんとなく付いた気がする。
悠馬は私のモノだって印。だから、絶対に手をだすんじゃねえって印。
悠馬が笑う。私も笑う。
「プレッシャーかける気は全然ないんだけどさ」
「うん」
「かすみの地元にも行ってみたい」
「うん」
「かすみの家も、良かったら家族にも会ってみたい」
「うん、うん」
悠馬の胸に顔を埋める。悠馬はぎゅっと抱きしめてくれた。
「かすみがどういうとこで育ったのかとか、どういう風に愛されてきたのかとか。全部知りたい」
「うん」
「あと、一緒に住みたい。帰んのやだ。毎日一緒にいたい」
「うん」
だから、もう。お腹いっぱいだって言ってるじゃん。
ぐりぐりっと悠馬の胸に額を押し付ける。悠馬がたくさんたくさんくれたものが、溢れて、止まらない。
「っていうのは俺の勝手な願望だから、それに応えなきゃなんてかすみは思わなくていい。かすみが自然とそうしたいって思えるように、俺が頑張るから」
「……うん」
「かすみがそう思えたら、一緒にどういう風にしていきたいか考えたい。これは俺だけの事じゃなくて、俺とかすみ二人のことなんだから」
「うん、うん……!」
悠馬との未来。
今は良くても、結局は別れることになるってずっと思ってた。悠馬との未来なんてないって。
でも、悠馬は私との未来を望んでる。そんなの今だけだ絶対にそのうち心変わりするって、今でも思ってる。そう思うのに。
「悠馬、好き。好き」
顔を上げて、悠馬にキスをする。ちゅっちゅっと唇を何回も押し付け、その勢いのまま悠馬に馬乗りして、またキスをする。
私が今悠馬にあげられるのは、悠馬に対する重すぎる愛だけで。悠馬はそれを嫌がるどころか喜んで受け入れてくれるって知ってるから。
キスをする。キスをされる。
好きって言う。好きって言われる。
私の奇跡は、まだまだ続く。
【最後までお読みいただきありがとうございました!】
ちょっと窮屈に思えるくらいがいい。悠馬の腕の中に閉じ込められているみたいで、安心するから。
「そういやさ、財布。あれって自分で買ったの?」
耳に心地よい悠馬の低音によって、落ちかけていた思考が引き戻される。
「お財布?私の?」
「そう」
もちろん自分で買ったから、そう答える。悠馬と別れた後、私にお財布を買ってくれるような相手はいなかったって知ってるのに、どうして。
「俺があげたやつ、あんまりだった?」
「え?なんで!?」
「……今のやつ。俺が選んだやつよりもずっと、かすみによく似合ってるから」
悠馬が誕生日プレゼントにくれたお財布。真っ黒でシンプルなんだけど、柔らかい合皮素材だから手触りが滑らかで。かっこ可愛い女の子って感じがして、すごく気に入っていた。気に入っていたから、使えなかった。お財布を取り出すたびに悠馬を思い出して、これじゃあだめだって、自分で新しいのを買った。
お財布選びはすごく難しかった。
悠馬の好きそうなものはわかるのに、自分の好きなものは全然わからなかったから。
いろんなお店を回って、実際に見て、手に取って、使っている所を想像して。たくさんのお財布を見ているうちにだんだん候補が絞れてきて。吟味して、悩んで悩んで。そうやって買ったのが今のお財布だ。
たくさん悩んだだけあって、今のお財布はものすごく気に入っている。先輩も可愛いって言ってくれたし。
でも、それだけだ。
「あげた時は喜んでくれたけど、実はあんま好みじゃなかったから自分で買ったのかな、って」
不貞腐れるような悠馬の台詞に、思わずため息が漏れてしまった。ぐるりと身体を反転させて、悠馬と顔を突き合わせる。
「悠馬のくれたお財布をずっと使ってたら悠馬のこと吹っ切れないと思ったから。だから自分で新しいのを買ったの」
別れた相手がくれたプレゼントなんて、別れた後は使わないのが一般的な考えでしょ。どうしてそこで好みじゃなかったのかも、なんて考えになるんだか。全く。
「そっか。じゃあ気に入らなかったわけじゃなかったのか」
悠馬がホッとしたように顔を綻ばせる。
気に入らないなんてこと、あるわけない。
悠馬がくれたってだけでなんでも嬉しくって、捨てなきゃって思ってても全然捨てられなかったのに。ていうか、悠馬も知ってるよね?私の部屋の現状を知っていて、私が悠馬のこと病的に好きなの知ってて、それ言う?
でもわざわざ言葉にしてあげるのは癪なので言ってやらない。
「俺があげたやつ、捨てたの?」
「……まだあるよ」
当たり前じゃん。
「そか、ありがと」
ありがとう、なんて言われる筋合いは全くないのだけど。(私が勝手に捨てられずに持っていただけだし)
でもそのことを悠馬が嬉しく思ってくれるなら、捨てないでいてよかったなと思う。ていうか悠馬にまつわるモノは何一つ捨てられていないのだけど。
癪だから教えてあげない。
「クリスマスプレゼント、何がいい?」
「指輪じゃないの?」
「それは別にそういう理由で欲しいんじゃないし。勝手に選んでまたイマイチだったら自信無くすし、でもやっぱリベンジ的な意味でもかすみの好きそうなやつ選んでやりたい気もするし。悩んでる。かすみはどっちがいい?」
そんなのどっちでもいい。
悠馬の今の言葉だけでお腹いっぱいで、それだけで満足で。何もいらないくらい、もうたくさん貰ってる。
でも、やっぱり癪だから言ってやらない。
「そういえば、何で今日最初にあのお店に行ったの?」
「指輪の?」
「うん」
指輪を買いに行こうと最初に悠馬が行った超有名高級ジュエリー店。ものすごく悠馬らしくなくてびっくりした。
「ああいうとこの方が手っ取り早く本気だって示せると思って」
「本気?」
「うん。かすみは俺のもんなんだから絶対に手を出すんじゃねえ、って。かすみの周りにいるやつらに」
「ふ、ふふふ。何それ」
思ってもみなかった返答に、思わず笑いが込み上げる。
「それに、専門店だから在庫もいっぱいあるだろうし、そのままつけて帰れるかな、とか」
「はははっ!本当に必死だ」
「だから必死だって言ってんじゃん。それに本気だって」
指輪なんてずっとしてなかったけど、アプローチをかけられたことなんて全然ないのに。悠馬が心配しているようなことなんて、本当に全然ないのに。
勝手に不安になって、危惧して、必死になってる悠馬が可愛い。すごく、嬉しい。
笑うのはおしまい、というように悠馬にぎゅっと抱きしめられる。だから私も、ぎゅっと抱き返す。
悠馬の匂いも、体温も、鼓動も、感触も。全部感じられて、すごく安心する。ずっとこうしていたい。
悠馬が力を少しだけゆるめて、顔を離す。向けられた視線がさっきまでのものとは違い、すごく真剣なものでドキリと胸が跳ねた。
「かすみにプレッシャーかけるつもりないんだけど。やっぱ言っとく」
真っすぐな視線に囚われて、逸らせない。ドキドキと胸が鳴っている。
私の……悠馬の?
「俺はかすみと結婚を前提に付き合ってるから」
「……へ?」
「そういう本気だってことを、かすみにも分からせたかったってこと」
ドキドキが大きくなって、ズキズキする。痛い。苦しい。
何か言わなきゃ、でも言葉が出てこない。
何も言えない私を見て、悠馬がふっと表情を綻ばせる。
勝手に焦る私に、何も言わなくていーよって悠馬の目尻が言ってくれてるみたいだ。
「でも、確かに俺っぽくなかったよな。いや、俺達っぽくなかった。今すぐにでもかすみに指輪をつけてほしいって気持ちは変わんないんだけど、でも。二人でコレ!ってのが見つかるまで、じっくり探してみよう」
「悠馬」
「だから、それまでは」
「!っつ」
悠馬の顔がすっと近付いて、首筋にチリっとした痛みが走る。
「これで牽制しとく」
顔を上げた悠馬が、ニカッと笑う。
「ゆーま」
「ん?」
「ゆーま……」
言葉にしたいのに、言葉にできない。
嬉しくて幸せで、こんなにたくさんのものを悠馬は私にくれてるのに、それでもやっぱり不安で。でも、やっぱり嬉しくて。悠馬のことが好きで、好きで好きで好きで。
言葉にならない。なのに、溢れてくる。
それでいいよっていう様に、悠馬が目尻の皺を深める。優しく私の頭を撫でてくれる。
「……私も、つける」
言葉にできないもの全部ぶつけるかのように、悠馬の鎖骨にちゅうっと吸い付く。薄暗くてよく見えないけど、なんとなく付いた気がする。
悠馬は私のモノだって印。だから、絶対に手をだすんじゃねえって印。
悠馬が笑う。私も笑う。
「プレッシャーかける気は全然ないんだけどさ」
「うん」
「かすみの地元にも行ってみたい」
「うん」
「かすみの家も、良かったら家族にも会ってみたい」
「うん、うん」
悠馬の胸に顔を埋める。悠馬はぎゅっと抱きしめてくれた。
「かすみがどういうとこで育ったのかとか、どういう風に愛されてきたのかとか。全部知りたい」
「うん」
「あと、一緒に住みたい。帰んのやだ。毎日一緒にいたい」
「うん」
だから、もう。お腹いっぱいだって言ってるじゃん。
ぐりぐりっと悠馬の胸に額を押し付ける。悠馬がたくさんたくさんくれたものが、溢れて、止まらない。
「っていうのは俺の勝手な願望だから、それに応えなきゃなんてかすみは思わなくていい。かすみが自然とそうしたいって思えるように、俺が頑張るから」
「……うん」
「かすみがそう思えたら、一緒にどういう風にしていきたいか考えたい。これは俺だけの事じゃなくて、俺とかすみ二人のことなんだから」
「うん、うん……!」
悠馬との未来。
今は良くても、結局は別れることになるってずっと思ってた。悠馬との未来なんてないって。
でも、悠馬は私との未来を望んでる。そんなの今だけだ絶対にそのうち心変わりするって、今でも思ってる。そう思うのに。
「悠馬、好き。好き」
顔を上げて、悠馬にキスをする。ちゅっちゅっと唇を何回も押し付け、その勢いのまま悠馬に馬乗りして、またキスをする。
私が今悠馬にあげられるのは、悠馬に対する重すぎる愛だけで。悠馬はそれを嫌がるどころか喜んで受け入れてくれるって知ってるから。
キスをする。キスをされる。
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私の奇跡は、まだまだ続く。
【最後までお読みいただきありがとうございました!】
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