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大好きな幼馴染が勇者になったので
アン(6)
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村に戻って気が付けば2ヶ月が過ぎていた。
2年ぶりに戻った私の無事を両親はとても喜び、暖かく迎えてくれた。
一人で戻った私を不思議に思いヒューゴはどうしたんだと聞かれ、王女様と結婚することを教えると、母親は困ったように笑って、残念だったねと慰めてくれた。
親はもちろん村中の人が、ヒューゴのことが好きな私が無理矢理着いていったことを知っていたので、無事戻ったお祝い会はすぐに、失恋した私を励ます会に変わってしまった。
皆初めは神妙な面持ちで慰めてくれたけど、いつかはこうなるだろうと薄々(いや確実に?)思っていたようで、すぐに励ます会はただのどんちゃん騒ぎへと変わった。皆んな私を理由に、ただ飲み食いしたいだけなのがバレバレである。
他の人から見ても脈なしだったのは丸わかりだったらしい。そうじゃないんだと反論したくても、実際その通りなのだから何も言えない。2年間ずっと一緒にいて、性欲処理係として頻繁に身体を繋げてもなお、脈なんてものは全く感じなかったのだから。
その後は、まだ結婚していない幼馴染み達に、俺が貰ってやると次々に言い寄られた。でも、そういう類いの慰めはいらなかったし、とても他の男の人なんて考えられなかったので全部その場で断った。
ヒューゴのことを忘れるのに、2か月はあまりにも短すぎる。
幸い、旅のお陰で私の家事能力(どちらかというとアウトドア能力)は物凄い上がり、体力もついた。計算も読み書きも出来るようになったし、逆境に打ち勝つ根性も耐性もついた。この先、私一人で生活をしていくのに何も困らないほど、心も身体もスキルアップしていた。
もうヒューゴがいなければ何もできない私ではない。
旅に出る前はずっとこの村で暮らしていくと思っていたけど、私はもう世界が広いことを知ってしまった。
世界中のものが集まる港町、職人の多く暮らす都市、魔法使いを養成する大学都市それに壮大な歴史的建築物の立ち並ぶ王都。
どこか知らないところへ行って、自分一人の力で暮らしてみるのも楽しそうだ。
私はまだ17歳だし、人生これからだし。自分の好きなようにやってみよう!
今までヒューゴ中心の生活でヒューゴ中心の思考回路だったけど、初めて自分の意思で何かを考えたような気がする。
そう思い始めると急に目の前がキラキラ輝きだした。
あれもしたい、これもしたい、あそこに行きたい、美味しいものが食べたい。やりたいことが次々に浮かんできて胸が踊った。
2年ぶりに戻った私の無事を両親はとても喜び、暖かく迎えてくれた。
一人で戻った私を不思議に思いヒューゴはどうしたんだと聞かれ、王女様と結婚することを教えると、母親は困ったように笑って、残念だったねと慰めてくれた。
親はもちろん村中の人が、ヒューゴのことが好きな私が無理矢理着いていったことを知っていたので、無事戻ったお祝い会はすぐに、失恋した私を励ます会に変わってしまった。
皆初めは神妙な面持ちで慰めてくれたけど、いつかはこうなるだろうと薄々(いや確実に?)思っていたようで、すぐに励ます会はただのどんちゃん騒ぎへと変わった。皆んな私を理由に、ただ飲み食いしたいだけなのがバレバレである。
他の人から見ても脈なしだったのは丸わかりだったらしい。そうじゃないんだと反論したくても、実際その通りなのだから何も言えない。2年間ずっと一緒にいて、性欲処理係として頻繁に身体を繋げてもなお、脈なんてものは全く感じなかったのだから。
その後は、まだ結婚していない幼馴染み達に、俺が貰ってやると次々に言い寄られた。でも、そういう類いの慰めはいらなかったし、とても他の男の人なんて考えられなかったので全部その場で断った。
ヒューゴのことを忘れるのに、2か月はあまりにも短すぎる。
幸い、旅のお陰で私の家事能力(どちらかというとアウトドア能力)は物凄い上がり、体力もついた。計算も読み書きも出来るようになったし、逆境に打ち勝つ根性も耐性もついた。この先、私一人で生活をしていくのに何も困らないほど、心も身体もスキルアップしていた。
もうヒューゴがいなければ何もできない私ではない。
旅に出る前はずっとこの村で暮らしていくと思っていたけど、私はもう世界が広いことを知ってしまった。
世界中のものが集まる港町、職人の多く暮らす都市、魔法使いを養成する大学都市それに壮大な歴史的建築物の立ち並ぶ王都。
どこか知らないところへ行って、自分一人の力で暮らしてみるのも楽しそうだ。
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今までヒューゴ中心の生活でヒューゴ中心の思考回路だったけど、初めて自分の意思で何かを考えたような気がする。
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