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本編
転機(3)
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今までミシェル達による嫌がらせは、自分達の仕事を押し付けたり、遠回しに悪口を言ったりする程度だったけど、この間のことがあってからエスカレートした。
私に嘘の連絡をしてきたり、他の従業員に私の(事実ではない)悪口を広めたり、わざと私の仕事を増やしたり。
彼女達からの連絡なんてもともと信用しておらず、その都度さらに上の先輩に確認していたし、他の従業員達とも仲良くなる予定は端からなかったので、被害という被害は特別なかったんだけど、仕事が増えるのは単純にムカついた。だって貰えるお給金は変わらないのに、今までよりも働かなければいけないのだ。
しかも、それが掃除したところを汚されて、もう一度綺麗にするという、全くもって意味のないことだというところが、さらに許せない。
百歩譲って他のところを掃除するならば、やる意義はあるのかもしれない。けど、これではただの時間と労力の無駄だ。どうせなら、私に掃除をさせることで全体の仕事効率が上がるような、有意義な嫌がらせをしてほしい。
まあ、彼女達にはそんなこと、思い付きもしないだろうけれど。
◇
今、私の手の中には、真っ二つに折れた箒がある。
寒い冬、誰もが外掃除を嫌がるもので、最近では自然と私が担当になっていた。
今日も外掃除を始めようと用具入れに来てみれば、すでにこの状態だったのだ。
折れた箒を見つめ、さてどうしようかと考える。すると、少しもしないうちに後ろから声をかけられた。
「あら、サトゥ。なに突っ立ってるのよ。もう掃除の時間は始まってるのよ。さっさと始めなさいよ、どんくさいわね」
予想通り、ミシェルの登場である。今日も今日とて彼女は饒舌に私をなぶる。
「……まあ!ちょっと、手に持ってるそれ!!箒を折るなんて、あなた何てことしてるの?」
ミシェルを先頭に仲良し四人組がずいっと近寄ってきて私を囲み、わあわあ騒ぎ立てる。
ミシェルはまるで用意していた台本を読むかのように、スラスラと私に詰め寄ってきた。
「…ホ、本当だわ!…タ、大変!女中長に知らせナイト!」
続くルーシーはというと、かなり棒読みで言わされているのがまる分かりだ。
「おいおい、一体何の騒ぎだ、これは」
すると、さらに後ろから使用人のボブとバルトが大きな声を出しながら近付いてきた。すぐ近くで、自分達の出番を今か今かと伺っていたようなタイミングだ。
そして私の持っている箒を見て、またもや声を荒げる。
「何てこった!!箒が折れちまってるじゃないか!」
「サトゥがやったのか!!いくら仕事に不満があるからって、物に当たるのは感心しないな。これは弁償ものだぞ!」
私は急な展開についていけず、ポカンと立ち尽くしていた。
なんなんだ、この茶番劇は。
ボブとバルトは両手を上に掲げ、いちいちリアクションが大袈裟で、まるでアメリカの吹き替えコメディを見てるようだった。
この二人も多分、いや確実にミシェルと結託しているんだろう。
二人の男はミシェルの両隣に立ち、一緒になって私に詰め寄る。
「どうするんだよ、これはこの屋敷の備品だぞ!屋敷の物を壊すなんて、きっちり女中長に報告させてもらうからな!」
どーだ!とばかりに、腰に手を当てて私を見下ろしてくるミシェル、ボブ、バルトをぼんやりと見つめ、日本でこんな芸人三人組がすごい人気だったよなと、少し現実逃避する。ちょうどイニシャルもBだし。
私は一回大きなため息をついてから、とりあえず否定をしてみることにした。
「この箒は、私が来たときにはすでに折られてました」
「嘘おっしゃい!あなた以外に外掃除をする人はいないのよ!あなた以外に誰が箒を折るのよ!!」
やっぱり否定を否定で返された。
「今、外掃除をするのは私だけですが、用具入れには鍵もかかっていませんし、誰にでも可能なことです」
ていうか、外掃除だって私だけの仕事って訳じゃないんだけどな。
「!!そもそも、こんなところにあなた以外誰も来ないわ!あなたがやったのよ!認めなさいよ!!」
もう一度深いため息をつく。
「しかし、こんな頑丈な木の棒は、私一人の力では折れません。ノコギリを使うなら可能かもしれませんが、折れ口を見ても切った様には見えませんし。身体の大きな男性なら、出来るかもしれませんが」
そこで、チラッとボブとバルトを見る。
二人は少し焦ったような表情で、ミシェルを見つめていた。まるで、ミシェルに指示を仰ぐかのように。
「あと、動機についてですが。私は仕事に対して不満なんて持っていません。与えられた仕事には前向きに取り組んでますし、納得してやっています。私が箒を折る理由は何一つありません。とにかく、私はしていません。でも、これは人為的に折られたもののようなので、女中長には報告しましょう。先程おむしゃった通り、箒は屋敷の備品ですから、犯人がわかれば罰則が課されるでしょうね」
そこまで言うと、ミシェル以外の五人は目を泳がせ、顔色を悪くした。
心当たりがあるのだろう。というか、十中八九彼らがやったのだろうけど。
心の中で盛大に溜め息をつく。
茶番のクオリティーが低すぎる。
私に罪をなすりつけて、怒られるように仕向けたようだけど、考えが甘過ぎやしないだろうか。
日本の高校生の方がもっと、高度で陰湿な嫌がらせをするだろう。
「ミ、ミシェル。……もう、行こう」
ルーシーが小声で言い、ミシェルの腕を掴む。他の四人もこの場から離れたそうだったが、ミシェルは般若の形相で私を睨み付けていて、テコでも動かない?
「何なのよ!その態度は!あんたなんか奴隷も同然なのに、私に歯向かうなんて……黒髪のくせに偉そうにするんじゃないわよっ!」
そう吐き捨てると、踵を返して走り去っていった。その後を正しく腰巾着かのように、五人が慌てて追いかけて行く。
完全に後ろ姿が見えなくなったところで、三度目となる深いため息を吐き、私は手の中の折れた箒を眺めた。
今の聖女も黒髪なんだけど、知らないのかな。まあ、知らないんだろうな。
少し同情しかけて、気を取り直す。ああいった子達には、いくら口で正論を言ったところで聞き入れてはくれない。結局、失敗なりなんなり、自分で経験して自分で気付かないと考えを改めることはない。ましてや、嫌いで見下してる相手に言われたことを受け入れるなんて、絶対にない。
……とりあえず、報告しに行こう。
私は折れた箒を握りしめて、女中長の部屋へと向かった。
足取りはひどく重く、気分も晴れなかった。
私に嘘の連絡をしてきたり、他の従業員に私の(事実ではない)悪口を広めたり、わざと私の仕事を増やしたり。
彼女達からの連絡なんてもともと信用しておらず、その都度さらに上の先輩に確認していたし、他の従業員達とも仲良くなる予定は端からなかったので、被害という被害は特別なかったんだけど、仕事が増えるのは単純にムカついた。だって貰えるお給金は変わらないのに、今までよりも働かなければいけないのだ。
しかも、それが掃除したところを汚されて、もう一度綺麗にするという、全くもって意味のないことだというところが、さらに許せない。
百歩譲って他のところを掃除するならば、やる意義はあるのかもしれない。けど、これではただの時間と労力の無駄だ。どうせなら、私に掃除をさせることで全体の仕事効率が上がるような、有意義な嫌がらせをしてほしい。
まあ、彼女達にはそんなこと、思い付きもしないだろうけれど。
◇
今、私の手の中には、真っ二つに折れた箒がある。
寒い冬、誰もが外掃除を嫌がるもので、最近では自然と私が担当になっていた。
今日も外掃除を始めようと用具入れに来てみれば、すでにこの状態だったのだ。
折れた箒を見つめ、さてどうしようかと考える。すると、少しもしないうちに後ろから声をかけられた。
「あら、サトゥ。なに突っ立ってるのよ。もう掃除の時間は始まってるのよ。さっさと始めなさいよ、どんくさいわね」
予想通り、ミシェルの登場である。今日も今日とて彼女は饒舌に私をなぶる。
「……まあ!ちょっと、手に持ってるそれ!!箒を折るなんて、あなた何てことしてるの?」
ミシェルを先頭に仲良し四人組がずいっと近寄ってきて私を囲み、わあわあ騒ぎ立てる。
ミシェルはまるで用意していた台本を読むかのように、スラスラと私に詰め寄ってきた。
「…ホ、本当だわ!…タ、大変!女中長に知らせナイト!」
続くルーシーはというと、かなり棒読みで言わされているのがまる分かりだ。
「おいおい、一体何の騒ぎだ、これは」
すると、さらに後ろから使用人のボブとバルトが大きな声を出しながら近付いてきた。すぐ近くで、自分達の出番を今か今かと伺っていたようなタイミングだ。
そして私の持っている箒を見て、またもや声を荒げる。
「何てこった!!箒が折れちまってるじゃないか!」
「サトゥがやったのか!!いくら仕事に不満があるからって、物に当たるのは感心しないな。これは弁償ものだぞ!」
私は急な展開についていけず、ポカンと立ち尽くしていた。
なんなんだ、この茶番劇は。
ボブとバルトは両手を上に掲げ、いちいちリアクションが大袈裟で、まるでアメリカの吹き替えコメディを見てるようだった。
この二人も多分、いや確実にミシェルと結託しているんだろう。
二人の男はミシェルの両隣に立ち、一緒になって私に詰め寄る。
「どうするんだよ、これはこの屋敷の備品だぞ!屋敷の物を壊すなんて、きっちり女中長に報告させてもらうからな!」
どーだ!とばかりに、腰に手を当てて私を見下ろしてくるミシェル、ボブ、バルトをぼんやりと見つめ、日本でこんな芸人三人組がすごい人気だったよなと、少し現実逃避する。ちょうどイニシャルもBだし。
私は一回大きなため息をついてから、とりあえず否定をしてみることにした。
「この箒は、私が来たときにはすでに折られてました」
「嘘おっしゃい!あなた以外に外掃除をする人はいないのよ!あなた以外に誰が箒を折るのよ!!」
やっぱり否定を否定で返された。
「今、外掃除をするのは私だけですが、用具入れには鍵もかかっていませんし、誰にでも可能なことです」
ていうか、外掃除だって私だけの仕事って訳じゃないんだけどな。
「!!そもそも、こんなところにあなた以外誰も来ないわ!あなたがやったのよ!認めなさいよ!!」
もう一度深いため息をつく。
「しかし、こんな頑丈な木の棒は、私一人の力では折れません。ノコギリを使うなら可能かもしれませんが、折れ口を見ても切った様には見えませんし。身体の大きな男性なら、出来るかもしれませんが」
そこで、チラッとボブとバルトを見る。
二人は少し焦ったような表情で、ミシェルを見つめていた。まるで、ミシェルに指示を仰ぐかのように。
「あと、動機についてですが。私は仕事に対して不満なんて持っていません。与えられた仕事には前向きに取り組んでますし、納得してやっています。私が箒を折る理由は何一つありません。とにかく、私はしていません。でも、これは人為的に折られたもののようなので、女中長には報告しましょう。先程おむしゃった通り、箒は屋敷の備品ですから、犯人がわかれば罰則が課されるでしょうね」
そこまで言うと、ミシェル以外の五人は目を泳がせ、顔色を悪くした。
心当たりがあるのだろう。というか、十中八九彼らがやったのだろうけど。
心の中で盛大に溜め息をつく。
茶番のクオリティーが低すぎる。
私に罪をなすりつけて、怒られるように仕向けたようだけど、考えが甘過ぎやしないだろうか。
日本の高校生の方がもっと、高度で陰湿な嫌がらせをするだろう。
「ミ、ミシェル。……もう、行こう」
ルーシーが小声で言い、ミシェルの腕を掴む。他の四人もこの場から離れたそうだったが、ミシェルは般若の形相で私を睨み付けていて、テコでも動かない?
「何なのよ!その態度は!あんたなんか奴隷も同然なのに、私に歯向かうなんて……黒髪のくせに偉そうにするんじゃないわよっ!」
そう吐き捨てると、踵を返して走り去っていった。その後を正しく腰巾着かのように、五人が慌てて追いかけて行く。
完全に後ろ姿が見えなくなったところで、三度目となる深いため息を吐き、私は手の中の折れた箒を眺めた。
今の聖女も黒髪なんだけど、知らないのかな。まあ、知らないんだろうな。
少し同情しかけて、気を取り直す。ああいった子達には、いくら口で正論を言ったところで聞き入れてはくれない。結局、失敗なりなんなり、自分で経験して自分で気付かないと考えを改めることはない。ましてや、嫌いで見下してる相手に言われたことを受け入れるなんて、絶対にない。
……とりあえず、報告しに行こう。
私は折れた箒を握りしめて、女中長の部屋へと向かった。
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