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幼少期 盗賊団時代
畑
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「あ~…まじでだりい」
アルトが畑を耕しながらぼやく。盗賊団と言えど、討伐されないようにあまり目立たないように行動しなければならない以上、仕事は週に一回が限度だった。そのため、仕事のない残りの六日は畑を耕さなければ生きていけない。
と言うより、もともとは貧民街に住みつつ外で畑を耕して生きていた人たちがそれだけでは生きていけないと若者を中心に盗賊家業を始めたのが盗賊団結成のきっかけだ。
「だよなぁ。先代のリーダーの頃はよぉ、今の三倍くらいは仕事してたんだから畑なんてちょっとでよかったんだよ。ま、その分衛兵は度々襲ってきたけどな。でも俺様はそのたんびに戦って、それで逃げきってやったもんさ。」
古参の先輩の一人がアルトにぼやく。
わたしは体を動かすのが好きだから畑を耕すのもそんなに嫌いじゃないけどね。
「なーラヴィー。仕事で金もらったんだしたまには街の方にいこーぜー?」
貧民街の人間が金を使うのは基本的に『貧民街の』大通りにある露店だ。わたしやアルト含め貧民街の人間は差別されている。街で買い物をすれば、鉄貨一枚のものも銀貨一枚になるレベルだ。
だが、抜け道はある。貧民街の人間が差別されているといっても、清潔な服を着て清潔な格好をすれば誰も貧民街の人間だとは思わない。つまり、差別されないのだ。
ま、貧民街からの脱出の鍵となる清潔できれいな服は街では銅貨10枚もあれば十分なのに、貧民街では銀貨数十枚とかするけどね。服なんかを運ぶ商人もいないからいくら仕事をしても服は手に入らないし。
銀貨数十枚は、貧民街にいくつかある盗賊団のリーダーや幹部ならなんとか捻り出せる程度の金額だ。
「そもそもそんな格好じゃ街に入れないでしょ。そんなに街に行きたいんだったらお金ためてきれいな服買えば?」
「まだ俺の所持金鉄貨五枚だぞ。どんだけかかるんだよ」
というか、そろそろ畑仕事は終わりの時間な気がする。副リーダーが太陽の角度を気にしだしてるし。
「あー、お前ら、もうあがっていいぞ」
「「「おっしゃー!!!」」」
農具を放り出してアジトの倉庫へと走り出す。もちろん、アルトも。
「バカだね、男どもは」
女の先輩が呟いていた。
その女の先輩も最近いい感じの男に呼ばれると走ってそっちに向かったのだが。
アルトが畑を耕しながらぼやく。盗賊団と言えど、討伐されないようにあまり目立たないように行動しなければならない以上、仕事は週に一回が限度だった。そのため、仕事のない残りの六日は畑を耕さなければ生きていけない。
と言うより、もともとは貧民街に住みつつ外で畑を耕して生きていた人たちがそれだけでは生きていけないと若者を中心に盗賊家業を始めたのが盗賊団結成のきっかけだ。
「だよなぁ。先代のリーダーの頃はよぉ、今の三倍くらいは仕事してたんだから畑なんてちょっとでよかったんだよ。ま、その分衛兵は度々襲ってきたけどな。でも俺様はそのたんびに戦って、それで逃げきってやったもんさ。」
古参の先輩の一人がアルトにぼやく。
わたしは体を動かすのが好きだから畑を耕すのもそんなに嫌いじゃないけどね。
「なーラヴィー。仕事で金もらったんだしたまには街の方にいこーぜー?」
貧民街の人間が金を使うのは基本的に『貧民街の』大通りにある露店だ。わたしやアルト含め貧民街の人間は差別されている。街で買い物をすれば、鉄貨一枚のものも銀貨一枚になるレベルだ。
だが、抜け道はある。貧民街の人間が差別されているといっても、清潔な服を着て清潔な格好をすれば誰も貧民街の人間だとは思わない。つまり、差別されないのだ。
ま、貧民街からの脱出の鍵となる清潔できれいな服は街では銅貨10枚もあれば十分なのに、貧民街では銀貨数十枚とかするけどね。服なんかを運ぶ商人もいないからいくら仕事をしても服は手に入らないし。
銀貨数十枚は、貧民街にいくつかある盗賊団のリーダーや幹部ならなんとか捻り出せる程度の金額だ。
「そもそもそんな格好じゃ街に入れないでしょ。そんなに街に行きたいんだったらお金ためてきれいな服買えば?」
「まだ俺の所持金鉄貨五枚だぞ。どんだけかかるんだよ」
というか、そろそろ畑仕事は終わりの時間な気がする。副リーダーが太陽の角度を気にしだしてるし。
「あー、お前ら、もうあがっていいぞ」
「「「おっしゃー!!!」」」
農具を放り出してアジトの倉庫へと走り出す。もちろん、アルトも。
「バカだね、男どもは」
女の先輩が呟いていた。
その女の先輩も最近いい感じの男に呼ばれると走ってそっちに向かったのだが。
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