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7 渇望(ギルベルト視点)
しおりを挟むギルベルトは一人の女性を捜しながら舞踏会の会場を後にした。
「(・・・一体彼女はどこへ行ったんだ?子爵の側にも居ない・・・。篭りっきりの彼女に特段仲の良い友人は居なかった筈だが・・・。廊下にも居ないな・・・まさか庭にでも出たのか・・・?男女の逢瀬に使われる事の多い庭に出れば、不埒者が彼女に無理矢理という事も・・・。)」
男は急いで庭をしらみ潰しに捜し始めた。途中何人もの男女の逢瀬を見かけたが、求める女性の姿は見つからなかった。
「そう言えば・・・」
他にも城には休憩室から繋がった庭がある事を思い出した。
休憩室に入り室内を抜けるとテラスから庭に出た。美しい花々が咲いている庭を捜して早足で歩き捜すが見つからない。
ギルベルトの額には汗が滲み焦燥感だけが募る。
ーーその時庭の反対側の方から女性の声がした気がした。
急いで声の聞こえた気がする方向に向かって走った。
ーーいやぁっっっ!!!
近くの部屋は休憩室でベッドの上には捜していた女性が下着姿になっており、上半身裸で生殖器を晒した男が女性の上に跨っていた。月明かりで見えたベッドの上にいる男の顔は下卑た笑みを浮かべている。
ギルベルトは身体の内側が一瞬で怒りの熱に満ちた。どう殺してやろうかという思考で頭の中が部屋に入る瞬間まで埋め尽くされていたが、ふと考えが過った。ここであの男を殺したら彼女が自分を嫌いになってしまうのでは?殺した後騎士が来れば彼女は傷物扱いされてしまう事に思い至り、ぎゅっと殺意を押し戻した。
そして気付かれぬ様にテラスに忍び寄るとそっと窓に手を掛ける。
ーーガチャッーー
「ん?なんだ?お前達はここは私が利用していたんだが?私の服を置いていたんだが気が付かなかったのか?」
勿論、ギルベルトは今いる部屋を利用していないし服は置いていない。この半裸男にはハッタリが通じると浅はかな行動から判断し、ギルベルトを逆らってはいけない相手だという空気を作りその空気に半裸男を呑み込む。
半裸男が喚き散らすがそんな事はギルベルトには関係ない。ギルベルトは彼女を捜していたのだから。
下着姿の女性は涙を流しとても合意とは思えない様な悲痛な面持ちであった。
軽い脅しと威圧で半裸男を追い払った男は一旦廊下に出ると、廊下には1人の侍従が待機していた。
「聞いていたな?さっきの男には制裁を加えるから素性を調べておけ。それから会場で万が一娘が居ないと子爵が言い出すような事が有れば頼むぞ。」
「かしこまりました。ーーしてお時間はどの位を?」
「・・・30・・・いや、1時間だ。頼んだぞ。」
「承知いたしました。では、後ほどお迎えに上がります。」
「うむ」
若い侍従の男はすぐに部屋の前から去っていった。
ギルベルトは侍従に早口で仕事を頼んだ後、すぐに部屋に戻り下着姿の女性の上に自身の上着を掛けた。彼女の為でもあるが、男は彼女の乱れた下着姿をこのままにしていたら思わず襲ってしまいそうだったので自分の目から隠す為でもあった。
「助けが遅れてすまなかった。」
ギルベルトはどうしてもっと早く見つけ出す事が出来なかったのか、何故彼女よりも早く会場に行かなかったのか自責の念に駆られ彼女に背中を向けベッドの端に腰掛け俯いてしまう。
背後で女性が上半身を起こした気配を感じると、ギルベルトの膝の上に置いていた手に女性が優しく手を乗せて来た。彼女の手が震えている事に気付く。『私がもっと早く・・・』その思いは強くなるばかりで、怖い思いをさせてしまった事が自身の心臓をナイフで切り裂いてしまいたいと思う程に苦しい。
「貴方様がいなければ私はきっとあの男と婚姻を結ばされていました・・・。貴方様のおかげで・・・本当に助かりました・・・!!本当に・・・本当にありがとうございました・・・っ!!」
「ーーっ!!すまないっっ!!」
ギルベルトは不甲斐ない自分が慰める権利は無いと思いながらも、身体をエミリヤに向けると未だ涙の溢れるエミリヤを自身の胸に抱き寄せた。
自分の胸の中に守るべき存在を感じ離したく無いずっとこのままでいたい、誰にも邪魔されずしがらみに囚われることもなく、ずっと2人だけの世界に閉じこもっていたいとさえギルベルトはこの時思っていた。
ふいに女性がギルベルトの背中に手を回して来た。
彼女が自身を受け入れてくれた様に感じ『彼女も私の事が好きなんだ。自分のモノにしても良いのでは無いのか?』とよからぬ心が囁いてくる。
「ーー君の父親以上の年齢であろうが、私も男なのだよ。羊の顔をしていても先程の男の様に君にひどい事をしてしまう事だってあるんだ。男を煽ってはいけない。」
押し倒して彼女をすぐにでも無茶苦茶にしてしまいたい滾る気持ちをどうにか抑えて歳上の男性としての冷静さを装う。しかし、彼女の一言が彼のなけなしの理性を崩してしまう。
「ふふ、貴方様は羊さんの顔はしていませんわっ。フェンリルの皮を被った羊さんですわねっーーはむっ!?」
限界だった昂りが爆発し、こちらはなんとか理性を保っているのになんと傲慢な事かと整合性の無い怒りを女性に向け無理矢理唇を奪い発散させる。
「(私はこんなにも我慢しているというのに・・・。何故分からない!?男はみんな狼なんだ、早く、早く拒絶してくれっっ・・・私がこれ以上過ちを犯す前に・・・)」
喋っていた途中の開いた口の中に舌を入れ、女性の舌を絡めとり吸いまた絡め口内を犯す。早く拒絶して貰いたい気持ちとこのまま最後まで受け入れて貰いたい気持ちが交錯する。
そんなギルベルトの葛藤等知るよしも無く、ギルベルトの背中に回された女性の手が求める様に強く引っ張られる。
「(あぁ・・・キミも私を求めてくれるのだね・・・)」
口付けだけでは足りなくなったギルベルトは女性を一旦解放した。深い口付けから解放した女性のぼんやりとした目は潤んでおり、頬も赤く色付き妖艶な雰囲気が漂っている。
女性の色気に下半身に熱が帯びる。
「・・・・・・君は初めてなのだろう・・・?流石にここまで煽られたら・・・優しくは出来んからな・・・。」
なんとか理性を戻そうと強がったセリフを吐いてみるが、もう戻る事は出来なかった。
ギルベルトは欲望のまま女性の唇を犯し、胸や淫部を弄んだ。
「(求めた女性はこれ程柔らかく甘美なのか・・・君が欲しい・・・あぁ・・・ベッドの上の君もなんて美しいのだ・・・艶かしく美しい声はずっと聴いていられる・・・。)」
ギルベルトは怒張した生殖器を女性の愛液でぬるぬるになった淫部に当て、擦り始める。
「(あぁ・・・君にとって私は知らない歳老いた男・・・。こんな男に愛を囁かれても嬉しくは無いのだろう・・・。何故生まれて来るのが近しい歳では無かったのだろう・・・。私の子を産んで欲しい・・・。きっと君はこれを聞いたら気持ち悪いと思うのだろう・・・。)」
すると女性が突然拒絶し始めた。ギルベルトにとってそれは絶望を与える。
「まっ、待ってくっっ!・・・あっ!!まってくらさいっっ!!・・・ぁんっっ!!」
「・・・ここまで来て何、世迷いごとをっ!!!」
「はぅっっっ!!・・・おとうさまにこんやくしゃっっ、ーーはぁんっっ!!さがせってっっ、あっ!あっっ!!んんんんんんーーーーーーーーーーーっっっっっっっ!!!」
理由をギルベルトは聞いて納得した。確かに親に言われ婚約者を見つけに来たのにも関わらず、こんな自分の父親より歳上の知らない男にデビュタントで処女を奪われて社交会の話の種にされては彼女自身や家族が社交界に居られなくなる可能性が高い。男に嫁ぐのが嫌で修道院に行かされるのは良い方で、自死を選んで病死とされる事すらあり得る。
ギルベルトは中に挿れることは諦め、女性の口で散々奉仕させ満足した。
「(私の子種を呑み込んでくれたのだな・・・。気持ち悪かっただろうに、我慢をして呑んでくれるとはいじらしいな・・・。彼女の食道から排泄されるまでに、どれ程彼女身体を中から犯せるのだろう・・・。身体に少しでも私の成分が吸収されるならばこんな幸福な事はない。)」
済んだ後は女性の身体を清め、着替えを手伝った所で自身の侍従を呼び髪の毛を整えさせた。
会場にはまた彼女がまたどこぞの輩に捕まらぬ様、ギルベルトが会場までエスコートした。
一緒に会場に戻った際は離縁後ギルベルトが親戚以外の女性をエスコートしているのを初めて見た為だろう者達が、驚いた顔をして女性とギルベルトを見ていた。
「(私がエスコートをしている彼女が息子の婚約者候補だろうと思っているのだろうな。ふむ・・・。彼女の父親は彼女が求婚の申し出を断れない爵位の相手ならすぐに許可するだろうな・・・。)」
子爵と軽い会話を交わし、女性と男が知り合い気さくに話せる間柄になった印象を付けた後女性を捕らえる柵を作りに急いで帰宅した。
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