サレカノでしたが、異世界召喚されて愛され妻になります〜子連れ王子はチートな魔術士と契約結婚をお望みです〜

きぬがやあきら

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愛の証

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「……私の隠していた秘密の全てを語ろう。君たちに信じてもらえるかどうか。私からは信じて欲しいとしか言えないが……」

 ネンゲルは、応接間のテーブルの横に1人立ち、告解した。

 テーブルに付いているのはヴァイスにシオン、ヴェーシュとマグヌス教皇だ。

 セシルは眠ったリラに付き添って、隣の部屋で待機している。

 カルロは主席魔導士ながら、話の内容が王族のプライベートにかかわるため、辞退していた。

 告白からもたらされる影響の大きさに、シオンは納得しながらもやはり沈黙を貫いた。

 概ねシオンの予想した通りだ。

 ネンゲルは、誘惑に負けて夢魔と通じてしまった。

 夢魔は人間の夢の中に入り込み、自在に姿を変える。

 夢は深層心理と繋がっているから、理想の姿を借りることも容易い。

わたくしの姿をした夢魔と……!?」

 ヴェーシュが、信じられないと声を震わせた。

「夢魔は性交を成立させるために対象者の理想の異性の姿を取り誘惑する。抗うのは至難の業だと聞いている」

 ヴァイスが、抑揚のない声で補足した。

 シオンも無意識で頷いていた。

 夢魔は、知るはずのないヴァイスの姿を借りていた。

 ヴァイスが助けに来てくれなかったら、シオンだってどうなっていたかわからない。

 ヴェーシュは色白の肌を蒼白にして、震えていた。

 敬虔な信徒だから、ネンゲルを軽蔑しただろうか。

 シオンは夢魔の被害に遭っているから理解できる。

 つい、ネンゲルを擁護したくなる……。

 マグヌスはあんぐりと口を開いたまま固まっていた。

 予想もつかなかった、といった表情だ。

「初めは、単に願望が夢に出たのだと、軽く考えていた。しかしある日、夢で私と交わり子を授かったと、訴える手紙を受け取った。記されていた名はシュナ。調べてみればその娘は新しく入ったばかりの、配膳係の侍女だった」

「お待ちください。魔がこの王城内に入り込み、そのような暴挙を犯したと、信用なさったのですか? 侍女の手紙一つで」

 マグヌスがようやく絞り出したのは、疑惑というより嘲笑だった。

 一笑に付さねば、受け入れられなかったのかもしれない。

 王城とヴォルクス神を祀る聖殿は同じ敷地内にある。

 魔物が簡単に出入りするようでは、威信に関わる。

「ありえぬ。一国の王太子ともあろうお方が、そのように軽率な……」

 マグヌスは、薄く顎を覆っている髭を撫で、しきりに有り得ぬ、とつぶやいた。
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