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感情と記憶
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このご時世演歌を主に歌う女子高生がいるとは思わなかった。それにしても華憐も小吹ちゃんに引けをとらないくらいに上手い。心の底から羨ましい。
私たちは2時間半カラオケを楽しみ、店を出た。
「それじゃ、小吹買い物あるから先に帰るねー!」
「そういうことでしたら私たちもご一緒しますよ?」
「いいっていいってー!」
そういうと小吹ちゃんは走って行ってしまった。
「まったく、あの子ったら」
そういう華憐はなんだか優しいお母さんのような眼差しをしていた。その後二人で帰り道がてら少しお散歩することにした。歩いていると友里野公園という小さな公園についた。
こんな公園あったかなぁ?小さいし気にも止めてなかったなー。
その公園には大きな遊具は無く、シーソーが真ん中にあるだけであった。ただ、そのシーソーにはなにやら見覚えがある。いつ、見たのかはまったく思い出せない。ただとても楽しかった思い出であるような気がしてならないのだ。
「未来さん、もしかして幼い頃のこと覚えていないのかしら?」
私は心底驚いた。なぜそれを知っているのだろうかと。
というのも私は小学3年に上がった頃に事故に巻き込まれそのショックでそれ以前の記憶が曖昧なのだ。断片的に覚えているところもあるため軽い記憶喪失という認識で私は考えている。だからそれ以前に来たのだろうと思い私はあまり気にしていなかった。
「なんで、そうおもうの?」
動揺隠しきれなく少しどもってしまった。
それを見た華憐は少し悲しそうな顔をした。そしてまた笑顔に戻る。
「いいえ、なんでもないですよ」
なんでもないはずがない。私はその事を周りに話していない。それを知っているのは高校でいうと圭くんと夏南くらいだ。
「それより私、未来さんに伝えたいことがあります」
私にとっては片付けられない謎なのだが、改まってどうしたのだろう。
「私、未来さんのことが。いいえ、ずっと前から【好き】でした。」
す、き、、え?それはどういう意味なんだ。しかもずっと前から?理解が追いつけない。でも何か、何か言わないと。
私の口は固く閉じられ、声を発することが難しかった。
「分からない、、」
それが精一杯の私の言葉だった。
「ごめんなさい。いきなりこんな事言って。でも、私のこの感情をどうしても伝えたかった。だからいつまででも待ってます。返事はいつでも構いません。未来さんの整理が終わった時にまたお願いします。だいぶ遅くなってしまいましたね。それでは帰りましょうか」
そう言うと華憐は何か吹っ切れたかのように家へと歩みを進めた。
私たちは2時間半カラオケを楽しみ、店を出た。
「それじゃ、小吹買い物あるから先に帰るねー!」
「そういうことでしたら私たちもご一緒しますよ?」
「いいっていいってー!」
そういうと小吹ちゃんは走って行ってしまった。
「まったく、あの子ったら」
そういう華憐はなんだか優しいお母さんのような眼差しをしていた。その後二人で帰り道がてら少しお散歩することにした。歩いていると友里野公園という小さな公園についた。
こんな公園あったかなぁ?小さいし気にも止めてなかったなー。
その公園には大きな遊具は無く、シーソーが真ん中にあるだけであった。ただ、そのシーソーにはなにやら見覚えがある。いつ、見たのかはまったく思い出せない。ただとても楽しかった思い出であるような気がしてならないのだ。
「未来さん、もしかして幼い頃のこと覚えていないのかしら?」
私は心底驚いた。なぜそれを知っているのだろうかと。
というのも私は小学3年に上がった頃に事故に巻き込まれそのショックでそれ以前の記憶が曖昧なのだ。断片的に覚えているところもあるため軽い記憶喪失という認識で私は考えている。だからそれ以前に来たのだろうと思い私はあまり気にしていなかった。
「なんで、そうおもうの?」
動揺隠しきれなく少しどもってしまった。
それを見た華憐は少し悲しそうな顔をした。そしてまた笑顔に戻る。
「いいえ、なんでもないですよ」
なんでもないはずがない。私はその事を周りに話していない。それを知っているのは高校でいうと圭くんと夏南くらいだ。
「それより私、未来さんに伝えたいことがあります」
私にとっては片付けられない謎なのだが、改まってどうしたのだろう。
「私、未来さんのことが。いいえ、ずっと前から【好き】でした。」
す、き、、え?それはどういう意味なんだ。しかもずっと前から?理解が追いつけない。でも何か、何か言わないと。
私の口は固く閉じられ、声を発することが難しかった。
「分からない、、」
それが精一杯の私の言葉だった。
「ごめんなさい。いきなりこんな事言って。でも、私のこの感情をどうしても伝えたかった。だからいつまででも待ってます。返事はいつでも構いません。未来さんの整理が終わった時にまたお願いします。だいぶ遅くなってしまいましたね。それでは帰りましょうか」
そう言うと華憐は何か吹っ切れたかのように家へと歩みを進めた。
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