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第一章-一ノ宮高校、重本祐也
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一ノ宮高校、二年B組 重本祐也。
毎日学校に通い、自分が属するグループと絡み時間があれば自分が映画俳優になっている姿を想像している。
『祐也、おい!祐也~?』
彼の呼び声で現実に引き戻された。
『何またボーッとしてんだよ!大丈夫か?』
まただ、僕はいつも理想に浸り過ぎて現実が見えなくなる。
『ごめん拓海、少し考え事してた』
彼の名前は広瀬 拓海。
僕が一ノ宮高校に入学して知り合い一年生の頃からの友達だ。
拓海は僕の学年内ではスクールカーストのトップに立っている。
彼の友達である僕も、自然的にスクールカーストの上位グループに属している。
『お前さ、いつもそんなんだよな。何考えてんのか全く分からねぇし』
言える訳もない。映画俳優になっている姿を想像しているなんて、馬鹿にされるのが目に見えている……
『それは……』
ガラッ
教室の扉が開いた、先生だ。
また今日も楽しくもない学校が始まる
…………『カットー!』
監督の声はよく響く。この声は演技からOFFへの切り替えのスイッチのようなものだ。
僕が主演している今回の映画は映画監督の重鎮、真城弘樹が手掛ける期待作だ。
次の撮影場所で最後のはずだ。
『重本さ~ん。次の撮影場所に移動しまーす。前に車用意しているので先に乗って待っていて下さい!』
彼女は僕の専属マネージャーの田中由美だ。容姿は完璧、仕事のこなし様も非の打ち所がない。いわゆる出来る女だ。
『ありがとう。あぁ、できればお茶買っておいてくれないか?』
『了解しました!』
車の運転席には映画スタッフが乗っている、どこか高校の頃の担任の先生に似ている。
車に乗ると途端に眠気が襲ってきた、今日の撮影の疲れが相当溜まっていたんだろう
『すみません、次の撮影場所に着く10分前に起こしてくれませんか?』
そう運転席に座っているスタッフに頼んだ
『……』
返事がない。僕は疲れていたのでそれ程気にもせず眠りについた。
『重本!』
もう着いたのか……早いな、それにしてもえらく荒ぶった口調だな。
『おい!重本、まだ一時間目前だぞ!』
僕はその瞬間現実に引き戻された。まただ、また理想に浸り過ぎてしまったんだ。僕の理想への浸り具合は深すぎる。現実との区別がつかなくなる時もある程だ。僕は毎日のように理想に浸りながら過ごしていた。そんな僕にも転機は訪れた。
僕が拓海と学校から帰っていた時だった
『祐也~、ちょっと俺トイレ寄っていい?』
『いいよ。丁度僕も喉渇いててジュース買おうと思ってたんだ~』
『じゃあidealでもよってく?』
拓海はこの店が大好きだ。理由は言われなくても知っているつもりだ。
見た目はどこにでもありそうなスーパーの様な外装だが、レジのバイトしている女の子が凄く可愛い。
拓海は空いてるレジがあっても可愛い女の子のところでに並びに行くからだ。
『じゃあ俺トイレ行くから先ジュース買ってろよ!』
そう言って拓海はトイレに駆け込んだ
トイレに向かう拓海を目でおっていると一つのポスターが目に映り込んだ。
気になった僕はポスターまで駆け寄った。
「三島市俳優オーディション」
僕は驚いて思わず声を漏らした『マジかよ!!』理想に浸っていた僕を神様が理想を現実にしようとしてくれているんだと思ったほどだ。僕はポスターをしっかりと写真に収め家に向かって急いで帰った。家に着いた僕はその場で思い浮かんだセリフを感情込めて発していた。
ピロリリンッ♪
携帯のメール受信音に僕は大切な事を思い出した、拓海だ。
「お前どこ行ってんだよ!今どこにいんの?」携帯には拓海からのメールだ、すっかり忘れていた。急いで僕は拓海に電話した『ごめん拓海!母さんから電話かかってきて兄ちゃんがいきなり体調崩したから薬買って急いで帰ってこいって言われたから先帰ってた!拓海にメール入れようと思ってたんだけど忘れてた、本当にごめん』咄嗟の言い訳だ『お前そういうのはこれから気を付けとけよ~、まぁ分かった俺も今から帰るわ!じゃあな!』拓海は僕に優しすぎる、この優しさに何度助けられたのか数えるときりがない。電話が終わると僕は急いで写真フォルダに入っているポスターの写真を見た。『8月27日オーディション16時開始、希望者は15時に公民館集合…』
僕はポスターを最後まで目を通すとオーディションに向けて何の計画もしないで自分で考えた台本で演技の練習を始めた。『明日からは丁度夏休みだ!本気で挑もう。』僕が1人テンションが上がっていたその時だった『健一~夏休み空いてる日あったら教えてくれる?欲しいもの買ってあげる!』母だ。母は兄ちゃんのことばかりして腹が立つ、健一とは僕の兄ちゃんのことだ。成績優秀、将来有望。僕とは打って変わって学校生活も充実している。そんな兄ちゃんが鬱陶しくてたまらない。
ドンッッ!
気を悪くした僕は壁を思い切り蹴りベットに横になった。『演技の練習は明日からだ。2週間後のオーディションに向けて猛特訓だ』そのまま僕は眠りについた。
気がつけば2週間なんて過ぎ去っていた。遂に今日だ。オーディションだ、この日のために僕は夏休みを費やしてきたんだ。思い返せば短かった練習期間だった、何だかんだで兄ちゃんへのイラつき、拓海との付き合いその合間合間の練習だった。でもここまで来ればあとはやるだけだ。
『9番の重本祐也さん、どうぞ~』
来た!僕の番だ。急に心臓の鼓動が早くなる、大丈夫だ焦るな。自分にそう言い聞かす。『よし、行くぞ』その時だ、いきなり頭が真っ白になった
毎日学校に通い、自分が属するグループと絡み時間があれば自分が映画俳優になっている姿を想像している。
『祐也、おい!祐也~?』
彼の呼び声で現実に引き戻された。
『何またボーッとしてんだよ!大丈夫か?』
まただ、僕はいつも理想に浸り過ぎて現実が見えなくなる。
『ごめん拓海、少し考え事してた』
彼の名前は広瀬 拓海。
僕が一ノ宮高校に入学して知り合い一年生の頃からの友達だ。
拓海は僕の学年内ではスクールカーストのトップに立っている。
彼の友達である僕も、自然的にスクールカーストの上位グループに属している。
『お前さ、いつもそんなんだよな。何考えてんのか全く分からねぇし』
言える訳もない。映画俳優になっている姿を想像しているなんて、馬鹿にされるのが目に見えている……
『それは……』
ガラッ
教室の扉が開いた、先生だ。
また今日も楽しくもない学校が始まる
…………『カットー!』
監督の声はよく響く。この声は演技からOFFへの切り替えのスイッチのようなものだ。
僕が主演している今回の映画は映画監督の重鎮、真城弘樹が手掛ける期待作だ。
次の撮影場所で最後のはずだ。
『重本さ~ん。次の撮影場所に移動しまーす。前に車用意しているので先に乗って待っていて下さい!』
彼女は僕の専属マネージャーの田中由美だ。容姿は完璧、仕事のこなし様も非の打ち所がない。いわゆる出来る女だ。
『ありがとう。あぁ、できればお茶買っておいてくれないか?』
『了解しました!』
車の運転席には映画スタッフが乗っている、どこか高校の頃の担任の先生に似ている。
車に乗ると途端に眠気が襲ってきた、今日の撮影の疲れが相当溜まっていたんだろう
『すみません、次の撮影場所に着く10分前に起こしてくれませんか?』
そう運転席に座っているスタッフに頼んだ
『……』
返事がない。僕は疲れていたのでそれ程気にもせず眠りについた。
『重本!』
もう着いたのか……早いな、それにしてもえらく荒ぶった口調だな。
『おい!重本、まだ一時間目前だぞ!』
僕はその瞬間現実に引き戻された。まただ、また理想に浸り過ぎてしまったんだ。僕の理想への浸り具合は深すぎる。現実との区別がつかなくなる時もある程だ。僕は毎日のように理想に浸りながら過ごしていた。そんな僕にも転機は訪れた。
僕が拓海と学校から帰っていた時だった
『祐也~、ちょっと俺トイレ寄っていい?』
『いいよ。丁度僕も喉渇いててジュース買おうと思ってたんだ~』
『じゃあidealでもよってく?』
拓海はこの店が大好きだ。理由は言われなくても知っているつもりだ。
見た目はどこにでもありそうなスーパーの様な外装だが、レジのバイトしている女の子が凄く可愛い。
拓海は空いてるレジがあっても可愛い女の子のところでに並びに行くからだ。
『じゃあ俺トイレ行くから先ジュース買ってろよ!』
そう言って拓海はトイレに駆け込んだ
トイレに向かう拓海を目でおっていると一つのポスターが目に映り込んだ。
気になった僕はポスターまで駆け寄った。
「三島市俳優オーディション」
僕は驚いて思わず声を漏らした『マジかよ!!』理想に浸っていた僕を神様が理想を現実にしようとしてくれているんだと思ったほどだ。僕はポスターをしっかりと写真に収め家に向かって急いで帰った。家に着いた僕はその場で思い浮かんだセリフを感情込めて発していた。
ピロリリンッ♪
携帯のメール受信音に僕は大切な事を思い出した、拓海だ。
「お前どこ行ってんだよ!今どこにいんの?」携帯には拓海からのメールだ、すっかり忘れていた。急いで僕は拓海に電話した『ごめん拓海!母さんから電話かかってきて兄ちゃんがいきなり体調崩したから薬買って急いで帰ってこいって言われたから先帰ってた!拓海にメール入れようと思ってたんだけど忘れてた、本当にごめん』咄嗟の言い訳だ『お前そういうのはこれから気を付けとけよ~、まぁ分かった俺も今から帰るわ!じゃあな!』拓海は僕に優しすぎる、この優しさに何度助けられたのか数えるときりがない。電話が終わると僕は急いで写真フォルダに入っているポスターの写真を見た。『8月27日オーディション16時開始、希望者は15時に公民館集合…』
僕はポスターを最後まで目を通すとオーディションに向けて何の計画もしないで自分で考えた台本で演技の練習を始めた。『明日からは丁度夏休みだ!本気で挑もう。』僕が1人テンションが上がっていたその時だった『健一~夏休み空いてる日あったら教えてくれる?欲しいもの買ってあげる!』母だ。母は兄ちゃんのことばかりして腹が立つ、健一とは僕の兄ちゃんのことだ。成績優秀、将来有望。僕とは打って変わって学校生活も充実している。そんな兄ちゃんが鬱陶しくてたまらない。
ドンッッ!
気を悪くした僕は壁を思い切り蹴りベットに横になった。『演技の練習は明日からだ。2週間後のオーディションに向けて猛特訓だ』そのまま僕は眠りについた。
気がつけば2週間なんて過ぎ去っていた。遂に今日だ。オーディションだ、この日のために僕は夏休みを費やしてきたんだ。思い返せば短かった練習期間だった、何だかんだで兄ちゃんへのイラつき、拓海との付き合いその合間合間の練習だった。でもここまで来ればあとはやるだけだ。
『9番の重本祐也さん、どうぞ~』
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