5 / 6
05話
しおりを挟む
秦琴葉はその容姿からいつも噂の中心にいるような人物だった。彼女自身、噂話というものにある程度は興味があった。けれど、自分の噂を聞くたびに、自分には完璧が求められている。そう思ってしまった。だからこそ、学校では休み時間にも勉強をして休むのは悪いこと、そう思い続けていた。
(流石に勉強どころではないからね…)
と心の中で呟くと、秋葉を自宅近くの喫茶店に半ば押し込むように入った
(…どうしてこうなったんだ?…)
と僕…秋葉は困惑していた。ついさっきどこからともなく秦さんが現れると喫茶店に連れ込まれ、気づけば2人でお茶してるというほぼ初対面の人たちが基本やらないようなことをしているこの状況に僕の脳は処理落ちしかけていた。
「秋葉君、単刀直入に聞くけど…この噂ってあなたが流した訳じゃないよね?」
と秦さんは頼んでいたショートケーキを半分ぐらい消滅させると、そう聞いてきた。
「うん。…というか、今日みたいなことになるからその手の恋愛ごとの噂になるようなことには結構慎重に動くことにしてるからね。」
というと、
「そうよね…はぁ、何でもかんでも周りに広まるから私が教室にタオル忘れたとか、顔色が少し悪かったとか細かいところまで隅々見てくるのよねぇ…」
とため息まじりに愚痴ってきた。
「そ、それは大変だね…ん?何でもかんでもみんなに伝わるってことはあの噂ってもしかすると、僕が消しゴム拾ったのがきっかけなんじゃないかな?」
おそらく噂の大まかな筋はこうだろう。
・秋葉が琴葉の消しゴムを拾ったらしい
↓
・秋葉が琴葉が落とした消しゴムを拾ったらしい
↓
・秋葉が琴葉が落としたものを拾った
↓
・秋葉が琴葉をオトした
↓
・秋葉が琴葉と付き合い始めた。
…いや、話し曲がりすぎじゃない?僕はため息を一つ吐くとメロンソーダを飲んだ。
「あ~、確かにその節はあるね。」
と腕組みしてケーキを見つめていた彼女も言った。おそらく、おんなじことに考えついたのだろう。
「…一応陽太に真実を伝えておくから多分今週中にこの話は消えるんじゃないかな?」
「そうなの?じゃあよろしくお願いするね。」
その後僕は家に帰り、陽太にメールを送り真実の流布を頼むと
「これでよし…」
と1人呟くのだった。
(流石に勉強どころではないからね…)
と心の中で呟くと、秋葉を自宅近くの喫茶店に半ば押し込むように入った
(…どうしてこうなったんだ?…)
と僕…秋葉は困惑していた。ついさっきどこからともなく秦さんが現れると喫茶店に連れ込まれ、気づけば2人でお茶してるというほぼ初対面の人たちが基本やらないようなことをしているこの状況に僕の脳は処理落ちしかけていた。
「秋葉君、単刀直入に聞くけど…この噂ってあなたが流した訳じゃないよね?」
と秦さんは頼んでいたショートケーキを半分ぐらい消滅させると、そう聞いてきた。
「うん。…というか、今日みたいなことになるからその手の恋愛ごとの噂になるようなことには結構慎重に動くことにしてるからね。」
というと、
「そうよね…はぁ、何でもかんでも周りに広まるから私が教室にタオル忘れたとか、顔色が少し悪かったとか細かいところまで隅々見てくるのよねぇ…」
とため息まじりに愚痴ってきた。
「そ、それは大変だね…ん?何でもかんでもみんなに伝わるってことはあの噂ってもしかすると、僕が消しゴム拾ったのがきっかけなんじゃないかな?」
おそらく噂の大まかな筋はこうだろう。
・秋葉が琴葉の消しゴムを拾ったらしい
↓
・秋葉が琴葉が落とした消しゴムを拾ったらしい
↓
・秋葉が琴葉が落としたものを拾った
↓
・秋葉が琴葉をオトした
↓
・秋葉が琴葉と付き合い始めた。
…いや、話し曲がりすぎじゃない?僕はため息を一つ吐くとメロンソーダを飲んだ。
「あ~、確かにその節はあるね。」
と腕組みしてケーキを見つめていた彼女も言った。おそらく、おんなじことに考えついたのだろう。
「…一応陽太に真実を伝えておくから多分今週中にこの話は消えるんじゃないかな?」
「そうなの?じゃあよろしくお願いするね。」
その後僕は家に帰り、陽太にメールを送り真実の流布を頼むと
「これでよし…」
と1人呟くのだった。
0
あなたにおすすめの小説
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
俺が宝くじで10億円当選してから、幼馴染の様子がおかしい
沢尻夏芽
恋愛
自他共に認める陰キャ・真城健康(まき・けんこう)は、高校入学前に宝くじで10億円を当てた。
それを知る、陽キャ幼馴染の白駒綾菜(しらこま・あやな)はどうも最近……。
『様子がおかしい』
※誤字脱字、設定上のミス等があれば、ぜひ教えてください。
現時点で1話に繋がる話は全て書き切っています。
他サイトでも掲載中。
【朗報】俺をこっぴどく振った幼馴染がレンカノしてたので2時間15,000円でレンタルしてみました
田中又雄
恋愛
俺には幼稚園の頃からの幼馴染がいた。
しかし、高校進学にあたり、別々の高校に行くことになったため、中学卒業のタイミングで思い切って告白してみた。
だが、返ってきたのは…「はぁ!?誰があんたみたいなのと付き合うのよ!」という酷い言葉だった。
それからは家は近所だったが、それからは一度も話をすることもなく、高校を卒業して、俺たちは同じ大学に行くことになった。
そんなある日、とある噂を聞いた。
どうやら、あいつがレンタル彼女なるものを始めたとか…。
気持ち悪いと思いながらも俺は予約を入れるのであった。
そうして、デート当日。
待ち合わせ場所に着くと、後ろから彼女がやってきた。
「あ、ごめんね!待たせちゃっ…た…よ…ね」と、どんどんと顔が青ざめる。
「…待ってないよ。マイハニー」
「なっ…!?なんであんたが…!ばっかじゃないの!?」
「あんた…?何を言っているんだい?彼女が彼氏にあんたとか言わないよね?」
「頭おかしいんじゃないの…」
そうして、ドン引きする幼馴染と俺は初デートをするのだった。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して二年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
【ご報告】
2月28日より、第五章の連載を再開いたします。毎週金・土・日の20時に更新予定です。
また、誤字脱字の修正および一部表現の見直しを行いました。ただし、記載内容の趣旨に大きな変更はございません。
引き続きよろしくお願いいたします。
俺をフッた女子に拉致されて、逃げ場のない同棲生活が始まりました
ちくわ食べます
恋愛
大学のサークル飲み会。
意を決して想いを告げた相手は、学内でも有名な人気女子・一ノ瀬さくら。
しかし返ってきたのは――
「今はちょっと……」という、曖昧な言葉だった。
完全にフラれたと思い込んで落ち込む俺。
その3日後――なぜか自分のアパートに入れなくなっていた。
女の子がほとんど産まれない国に転生しました。
さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。
100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳
そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。
当面は2日に1話更新予定!
とっていただく責任などありません
まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、
団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。
この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!?
ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。
責任を取らなければとセルフイスから、
追いかけられる羽目に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる