学校一美人な奴の消しゴム拾ったら大変なことになった。

マガツゆい

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04話

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 琴葉が登校してきた頃学校内では…

 「「「殺せぇぇえぇ!」」」
 「なんでこうなってるのぉ!?」

 秋葉対同学年の男子生徒で恐怖の鬼ごっこデスゲームが始まっていた。
 何でこんなことが起きているのか。それは数十分前に遡る。

 「ふぅ。学校って地味に遠いね。」
 「ストップ。あれ見えないの?」

 と学校の校門をくぐり、そのまま校舎に一直線な秋葉を雛立は静止した。

 「ん?あれ?」

 と首を傾げながら雛立が指差した方向を見ると、複数人の人影が磨りガラス越しに見えた。

 「…あれ、どう考えても秋葉待ちじゃない?よかったじゃない。大歓迎されてるじゃない。」

 と冷やかしてくる雛立に僕は

 「ごめん、今日…というかしばらく朝だけでいいから僕の荷物教室に持って行ってくれない?」

 ときくと、

  「いいよ!」

 と満面の笑みが返ってきた。

 「じゃあよろしく!」

 と言い肩にかけていた鞄を雛立に渡すと僕は一直線に裏玄関に走り出すと、正面玄関のすりガラス越しにこっちを伺っていた奴らが、

 「まずい!裏に回られた!」
 「何ぃ!?追え!回り込むぞ!」
 「ぶち殺せ!骨の髄まで焼き払え!」

 と怒声が聞こえる。…とそれとは別に後ろから

 「秋葉ぁ~この騒動終わったらカフェで苺サンデーパフェ奢って貰うからね~ェ!」

 と雛立の声が聞こえた。
 なぬっ…っと思うがもうすでに遅かった。雛立の元に戻ろうにも追っ手が結構いた。

 「どうしてこんな事に~ぃ!」

 と僕は青空に向けて叫んだ。後ろからは死神の足音が群れを成して聞こえる。
 その日1日、僕は事あるごとに追いかけ回されたが、なんとか生き残り、無事に帰路に着くことができた。

 「な、なんかすごい疲れた…」

 その日の帰り、僕はいつもより重く感じる体でいつもの3人と帰り道を歩く。

 「おつかれ…」
 「何というか…まぁ、よく生き残れたな。」

 と陽太と春樹が労い(?)の声をかけてくれた。

 「これってやっぱり原因突き止めた方がいいよね?」

 と2人に聞くと、

 「まあな。」
 「今回、情報ソースが俺じゃないから俺が正しい情報の元に否定すれば多分大丈夫だろう。」

 と返ってきた。

 「そういえば一番古い情報は何なのかわかる?」

 とさっきからずっと黙っていた雛立が陽太に聞くと、陽太はしばし虚空を眺めると、

 「えっと…確か、秋葉が秦をオトした…だったはず…」

 と言った。

 「オトした…ね。ねぇ秋葉、あんた噂が広まる前日ぐらいに琴葉ちゃんが落としたもの拾ってない?」

 と聞いてきた。…落としたものねぇ…

 「あ…」

 そう言えば…と言葉を続けようとしたその時だった、

 「すみません、秋葉君少しお借りしていいですか?」

 と後ろから声がする。振り向くと、そこには

 「少しお話したいことがありまして。」

 秦琴葉が立っていた。
 
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