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1章 トンネル
右腕
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3人は車に視線をやったまま、瞬きすることなく凝視している。
僕らは尋常ではない程の汗が滴り落ち、口から声が出なくなるほどに硬直している。
車の中から人の形のシルエットが出てきて目に映る。
「もしかして…」
ゆうきが何かを察してたかのように口にした。
僕もすぐにゆうきのかんがえていることをあっているかどうかは分からないが、何となくわかった気がした。
まだ確定した訳では無いのだが、ぼくとゆうきはわずかに安心した気持ちが芽生えた。
だが、よわしはまだ怯えてるようで、足がぶるぶる武者震いを起こしている。
「君たち…」
車から降りてきた人はだんだんこちらに近づいてくる。
目の前に来て立ち止まり、僕らを数秒ながめた。
「ここは…立ち入り禁止エリアだぞ?なぜここにいる?」
とっさの問いかけに反応したのはよわしだった。
「あ、あな、あなたは……だれ…ですか?」
まだ怯えているのか、声が震えていて、体が縮こまっている。
「ワシは…この山の麓に住んでいる者なのだが…
実は君たちがこの山を登っていくのを見かけてね、この山の登った先には立ち入り禁止のフェンスで囲まれているから人が来ることはないのじゃよ。だから不思議に思ってね。」
「実は僕ら、道に迷ってしまって」
「俺ら道に迷ってねーだろ」
咄嗟に口実を言うゆうきにたいして、落ち着いてきたよわしがその場のノリに乗れず、否定をしている。
「あの…すみません」
「なんじゃ?」
「このトンネルの先に村ってありますか?」
せっかくの機会なので、聞いてみたのだが…さぞかし不謹慎なんじゃないかと思い、悔やむ。
「この先には…村は…」
車から降りてきたおじいさんは、突然表情を暗くして声のトーンが低くなり、喋りだした。
その時、僕らは何か嫌なことを察し、これから話されることは決して愉快な話ではないことはもちろんなのだが、それ以上に邪悪ものを見ることを覚悟した。
僕らは尋常ではない程の汗が滴り落ち、口から声が出なくなるほどに硬直している。
車の中から人の形のシルエットが出てきて目に映る。
「もしかして…」
ゆうきが何かを察してたかのように口にした。
僕もすぐにゆうきのかんがえていることをあっているかどうかは分からないが、何となくわかった気がした。
まだ確定した訳では無いのだが、ぼくとゆうきはわずかに安心した気持ちが芽生えた。
だが、よわしはまだ怯えてるようで、足がぶるぶる武者震いを起こしている。
「君たち…」
車から降りてきた人はだんだんこちらに近づいてくる。
目の前に来て立ち止まり、僕らを数秒ながめた。
「ここは…立ち入り禁止エリアだぞ?なぜここにいる?」
とっさの問いかけに反応したのはよわしだった。
「あ、あな、あなたは……だれ…ですか?」
まだ怯えているのか、声が震えていて、体が縮こまっている。
「ワシは…この山の麓に住んでいる者なのだが…
実は君たちがこの山を登っていくのを見かけてね、この山の登った先には立ち入り禁止のフェンスで囲まれているから人が来ることはないのじゃよ。だから不思議に思ってね。」
「実は僕ら、道に迷ってしまって」
「俺ら道に迷ってねーだろ」
咄嗟に口実を言うゆうきにたいして、落ち着いてきたよわしがその場のノリに乗れず、否定をしている。
「あの…すみません」
「なんじゃ?」
「このトンネルの先に村ってありますか?」
せっかくの機会なので、聞いてみたのだが…さぞかし不謹慎なんじゃないかと思い、悔やむ。
「この先には…村は…」
車から降りてきたおじいさんは、突然表情を暗くして声のトーンが低くなり、喋りだした。
その時、僕らは何か嫌なことを察し、これから話されることは決して愉快な話ではないことはもちろんなのだが、それ以上に邪悪ものを見ることを覚悟した。
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