奇妙な魔術師の放遊録 ~ゆかいな仲間たちは今日も我が道を進む?~

遊爆民。

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第三章 王都への旅路

第三十一話 貴族の我儘

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 昨日の天気が嘘のように、空を覆っていたくすんだ色の雲は何処かへ姿を消し、青い空が全てを彩る。地平線の彼方までの全てが青く、天蓋全てが青、真っ青とはなかなか見る機会がない珍しい光景であった。
 スイール達がベリル市を出発して、既に数時間は歩いているが空は青いままだ。一つ二つ、白い雲が”プカプカ”浮かぶが天候が崩れることはこれから数日は無いと思いたい。

 ベリル市を過ぎれば王都まで間もなくだ。数日もすれば到着するだろう。
 油断してはいけないが、ベリル市から出発する馬車が多くなり、獣達も近寄りづらく遭遇は少なくなった。そのせいか、素材や食糧にゆとりが無くなってしまったのはきつい。
 それもそのはずで、トルニア大平原と呼ばれるベリル市から王都までの一大穀倉地帯を街道が貫いているのだから。小さな獣は見ても狼クラスですら出てこない程だ。空を見上げても大型の鳥類すら目にすることが無いのだ。

 平原の食物連鎖を崩してしまったおかげでもある。それもあって、王都近郊では牧畜が最も盛んになっており、豚、牛、山羊など様々な家畜が放牧されている。
 豚と言っても、猪の血が色濃く残り、イノブタに近い。性格も穏やかで、暴れる事も少ないようだ。味は猪には及ばないが、それなりに美味しく食することが出来る。生産性にこだわり猪よりも小食で早く成体になり優れている。

 牛の類も飼育されている。
 搾乳はあまりされておらず、農耕牛や食用が主だ。尤も、豚よりも数が少ないので一般庶民の口に入り事は無く、王族や貴族御用達と言っても過言でないだろう。
 チーズ類に少量の搾乳がされているだけで、生産地も山に近い場所のみで、王都の近くで生産は皆無だ。

 豚も牛も飼育出来ない、そんな場所には一般的には山羊の飼育がほとんどで、空き地などの雑草を食べてくれるので重宝されている。
 王都でさえも、牛乳より山羊乳の方が一般的だ。



 一大農耕生産地を通る傍ら、スイール達は少し寄り道をした。
 観光農地が数か所あり、収穫体験、農地貸出をしている。これは都市に住む市民への娯楽の一種でもある。
 農地貸出は土地の契約をして、収穫した作物を代理で育ててくれる便利なシステムでもある。都市の仕事が嫌になって土地を借りたりする老人も多いとか。
 収穫体験はそのままだ。都市の生活のストレス発散、また、子供たちの体験コースなど様々だった。

 その中でも収穫体験に興味があり、参加してみたのだった。
 この時期に収穫できる作物は育ちの早い芋類だけとなる。その芋類は年に数回収穫が期待でき、土地が痩せていても育つので、多くの農家が育てている。
 以前では今一な味で人気が無かった芋だが、品種改良や新しい料理方法が広まり、徐々に収穫量が増えて来ていた。



 多少、道草をしたが、スイール達は肉眼で王都を確認できる所まで来ることが出来た。獣も出ず、退屈な道中でもあったが。

「やっと到着よ。エゼルが余計な事をしなかったら一日早く着いたのに」

 余計な事とは観光農園での収穫体験を指しているのだが、アイリーンにはお気に召さなかったようだ。それにしては収穫時に一番騒いでいたのがアイリーンだたった気がするとエゼルバルドとヒルダが指摘をするが……。

「芋を引き抜いて、その都度その都度、大騒ぎしてたのは誰だったっけ~、なぁ、ヒルダ」
「一番楽しんでたの、アイリーンだったじゃない。子供みたいにねぇ」

 その騒ぎっぷりは、他のグループから見てても異常に見えていたらしく、冷たい視線を向けられていたのを知らぬは本人だけだった。
 だが、子供達からすれば同じ目線で楽しむ、”良いお姉ちゃん”と言った所であろうか?
 農園から見れば、良い金づる、いや、上客だっただろう。

「いいじゃない、お土産ももらったんだから。ちょっと重いけど」

 重いお土産とは言わずと知れた収穫した芋である。
 痩せた土地でも栽培でき、収穫も早く、天候に左右されにくい。そして、収穫は子供たちにも大人気。それをお土産にもらったのだ、持てる限り。
 誰が一番抱え込んでいるか、すぐにわかるほどの量を……。

「でも、貰い過ぎ。どうやって食べるのよ。腐り難いって言ってたけどさぁ」

 料理方法は限られてしまうのでどうしたものかと。毎日同じでは飽きてしまうだろうし。

「まぁまぁ、王都に着いたら料理法探してみましょう。そのくらいなら本屋に売っているでしょうから」

 スイールがなだめようとするが、結局は行き当たりばったりであった。厨房を貸してくれる所も探さないといけないのだが、それも行き当たりばったり。計画が無いなぁと嘆く場面なのだが、アイリーンはそれを笑って胡麻化していた。



 芋の食べ方を”アレコレ”と言い合いながら進むこと数時間、王都の城門が見えるまでになったのだが、何故か、長蛇の列が出来進む素振りすら見せなかった。
 その列の長さから、入場には最低でも二時間は掛かると予想した。並んでいる人に聞いても何故ここまで長蛇の列になっているのか全く分からず、どうしたものかと悩む。普段であればここまで伸びる事は無いのだが、と。

 四重に囲われている城壁の一番外側、その門をから入城するだけでこの列だ、何かあったとしか思えなく、誰かを偵察に向かわせることにした。
 その話が前後に並んでいる人達に伝わると、理由を聞いて来てくれと頼まれる始末。
 それならとアイリーンが行くと手を挙げ、列から離れて城門へと向かった。一応だが情報料を貰う事になっている、雀の涙ほどであるが。



「全く長蛇の列ねぇ。治安が良いからこれで済むけど、地方だったらどうなってて事か。領主はクビよ、クビ!!」

 十五分くらい並んだ列をたどって歩くと、やっとの事で城門に到着した。それまでずっと”グチグチ”と文句を言い続けていた。それだけ文句が口から溢れてくる方も良く飽きないのだと感心するほどだろう。
 列の先頭ではテントを張り、今日の入場を諦めているようでもあった。

 城門がしっかりと閉まり、堀に掛かる橋までもが跳ね上げられている。まだ夕暮れにもならず、時間はたっぷりと有るはずなのに、何故なのかと首を捻るしかなかった。

「あれ~、兵士もいないの?何やってんのよ!」

 城門から周囲を見渡しても、なぜ閉まっているかの案内板すら出ていなかった。何時開くのか、明日は入れるのかの情報も得られず、途方に暮れるアイリーンであった。

「そこの姉ちゃん。駄目だよ、今日は無理だってよ!」

 列の先頭付近にいる白く長い髭を蓄えたお爺さんが話しかけて来た。その年齢に見合わず口は悪く、ぶっきら棒な話し方で向けてくる。
 その、お爺さんの話では、南門からお偉いさんが出入りするので他の門は閉めておく、そうだ。どんなお偉いさんが、どんなコネを使っているのか不明だが、とにかく今日の入城は難しいと言われた。
 お爺さんはすでに、テントを道の脇に設営済みでまったりと横になっていた。連れの人達三人も、同じように横になり、一人は高鼾が聞こえてくるほどであった。

「そうなんだ、どうもありがとう」

 深々と頭を下げ、サービスに”ぽよん”と胸を揺らしてお礼を言い、来た道を戻り始める。冷静になって道沿いに視線を向ければ、そこかしこにテントの花が十重二十重と咲いていた。

 道を戻って合流してみれば、スイール達三人もテントを張っている真っ最中だった。戻って来るまでに情報が手に入ってしまったのかと思った。

「今日は入れないって聞いたから、寝る準備」

 入城出来ないとの情報だけが先に広まっていたらしく、”それだけ?”と少し脱力感を感じた。日はまだ高いのに寝る準備とはこれ如何に、と思うのだが先頭で待っていたお爺さんの連れも”高鼾をかいていたな”と思い出した。

「お偉いさんが南門から入るから、他の門は閉めてるんだって。むちゃくちゃよね。税金納めたり、食べ物を作ったり、誰があんた達を生かしているって思ってるのかしら」

 特権階級など無くなってしまえと、アイリーンの堪忍袋の緒が切れ掛かりそうなのだが、振り上げた拳の落とし所わからず、ずっと喋りっぱなしだ。傍から見れば、頭上に湯気が見えている事だろう。



    ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 その頃、南の城門に続く街道沿いでは……。

「おらおら、さっさと道を空けろ!!」
「貧民は地べたに這いつくばってろ!」
「いやしいんだよ、死んでりゃいいのに!!」

 揃いの鎧を着込んだ数十人の兵士達が、入場者の列に向かって暴言を吐いていた。暴力こそ振っていはいないが、目に余る光景である。列に並ぶ人々は恐怖を覚え、兵士が見えるとすぐに道を空ける。

 兵士達も二メートルもある長槍ロングスピアを握り、先端と逆の石突きで小突き回そうと振り回しているくらいだ。
 だが、武器の扱いは酷く、訓練された兵士のそれでは無い。熟練の兵士が見たら、まだ駆け出し、それも入隊三か月ほどの実力しか持ち合わせていないと直ぐにわかってしまうだろう。
 腰に帯びているショートソードも持ち手は使った形跡がなく新品同様だ。表にさらされている鞘が若干汚れている程度だ。役立たずの飾りにしている事がよくわかる。

 その数分後、兵士達に守られ美麗に飾られた馬車が通り過ぎていく。引いている馬もなんと、無駄な六頭引き。馬車はそれほど大きくなく、四頭でも十分に引くことが出来る。
 それに悪趣味と言われるほど、漆塗りの外装に金銀の細工や模様が描かれている、竜や虎などのレリーフになって。レリーフの瞳は宝石はめ込まれ、無駄な豪華さを存分に見せている。

 横からは見えないが、天井部分には貴族の紋章が刻まれている。それも悪趣味に金銀で描かれている。本当に成金趣味で悪趣味だ。

 馬車もそうだが、すべてが金の力で集められた成金軍と語るべきだろうか?見る人見る人、全てが軽蔑の目を向けている。こんな奴が貴族だなんて信じられない風体であろう。

 馬車の中を見ようとしても、窓には紫のカーテンで覆われ、中をうかがい知る事は出来ない。色も悪趣味と言うしかないと。もっとも見ても誰だかわからないから意味が無いだろう。
 一般の市民にとって、表に出ない貴族等は興味から外れ、一瞬で忘れされれる存在でしかない。スキャンダルを提供する素材としては格好の獲物なのだが、それすらも出来ぬ無駄な存在である。

 現在の王都の噂の中では、王女のお相手が誰になるのか、それが市民の間で一番の関心事項である。

 ちなみにであるが……現在の国王には二人の王子と一人の王女がいる。
 第一王子の王太子はすでに結婚しており、子供が一人生まれている。
 第二王子はまだ結婚されていない。それどころか、相手もまだいない。
 王女は十七歳。綺麗だと噂になっているがお相手がまだ聞こえてこない。

 との情報が流れている。
 
 なので、貴族が不正をしたり、大臣が権力を笠に着るなどは、それほど関心が無かった。
 税金を搾り取られ、国民皆徴兵制を敷かれるなど、生活が脅かされない限りは。

 ~~閑話休題~~



 馬車の話に戻るが、先ほどの美麗な馬車から遅れる事五分、二頭立ての豪華な馬車が通り掛かる。装飾は必要最小限に見えるが、やはり成金趣味と呼んでいい程、趣味が悪い。ある者に言わせると”嫌悪感しか感じない馬車”であると。

 先ほどの馬車とは違い、窓にはカーテンはされておらず行く先へ視線を送る男の顔は”ポッチャリ”を通り過ぎ、”でっぷり”と醜く肉が付き、見苦しい程だった。髪もボサボサで見ただけでは、そこら辺にいる大食漢としか見えないだろう。
 逆に、その男の向かいには凛々しく肉付きの薄い男の顔が見える。二人が並び、”どちらが素敵ですか?”と世の女性に尋ねたら、十中八九、肉付きの薄い男が素敵だと答えるだろう。
 まぁ、肉ダルマより筋肉質の男の方が素敵とみるのは女性だけでなく、同性である男からもそう見えるだろう。顔が良いので女性受けは凄く良さそうであるが、それだけが理由にはなり得ないのであるが……。

 先程の美麗な馬車と次の豪華な成金趣味の馬車が城門前で合流すると、そのまま城内へと入っていった。城内に入るためのチェックも何もせずに。
 その後、城門がしっかりと閉じられ、跳ね橋が上げられてしまったのだ。

 ”これだから貴族は!”、云々かんぬんと人々は文句を言い合いっている。日が沈むまでは時間がまだまだあるのに入れないのは何故だ、これだから貴族の存在意義が無いんだ、評判が悪くなるのだ、とか。
 様々な罵詈雑言が飛び交いながらも時間は過ぎ、待ち人すべてに均等に夜の時間が訪れるのであった。



    ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



「やってられねぇぜ!!」
「貴族なんかクソくらえだ!!」
「国王はいい人なんだけど、なんであんなのがいるのよ!!」

 南の城門から美麗な馬車に乗った貴族だけが入城出来たとスイール達の下へも噂が回って来た。
 そこかしこのテントから、罵詈雑言が飛び出している。国王の悪口は出ずにすべてが貴族に向けてであった。特にいろいろな品物を運んできた商人から出る悪口が酷い。賄賂を配ってるだの、有利な情報のみ通すだの、他国と通じてるんじゃないかとか、国家転覆罪とかで極刑に処される事をしている噂まで多岐にわたる。
 すべてを信じることは出来ないが、近いことをしているのではないかと、疑いは深くなる。

 その罵詈雑言を一つ一つ記憶にとどめながら処理をしてい、一つの結論に達するスイールであったが、ここで話しても潰されるか、噂を噂で上書きされるだけだと口を噤んだ。一介の一市民には力が無いのだと、わかった上での事だった。

「ま、明日は入場できるでしょう。ですが、まずはヴルフを探しましょう。王城のどこかにはいるはずですが、頼まれ事をしている可能性もありますからね、あの人の事ですから。今日は、この騒ぎです、騒いで忘れてしまいましょう」
「「「おー!!」」」

 バックパックから秘蔵の酒を取り出し、瞬く星空に向かって皆で乾杯をするのであった。
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