許婚様は私がお好きらしい。

はるの美羽都

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許婚様と井栗くん

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    翌日、わたくし井栗いぐりくんに話しかけた。
「ごきげんよう」
「あっ、おはよう」
「井栗くん、私と篠目くんと同じ幼稚園に通っていたのね!」
「うん、そうだよ!何か思い出したの?」
「篠目くんが、アルバムで見つけてくれたの。とっても可愛らしかったわ!」
「そう、なんだ……篠目くんと……」
「ええ!篠目くんは私の許婚なの」
「えっ……!?」
「あら、ご存知なかったのかしら?」
「あ、うん……全然、知らなかった」
「そうなのですか!?許嫁については全校生徒、みんなが知っていることなんですの。うちの学校は、優秀な生徒が集まると評判の学校だから、井栗くんはすごく頭が良いのね!」
「そんなことないよ!あんなの、誰でも解ける問題だと思うし……」
あらまぁ……私を含む成績があまりよろしくない生徒たちを全員、敵に回しましたわね。
私なんて、もう何がなんだか分からなくなってきているというのに!

「そういえば何故、うちの学校に?」
「あっ、綺羅ちゃんが通ってるって聞いて。親の仕事の都合で転校することになったから編入試験受けて、たまたま綺羅ちゃんと同じクラスになれて、すごく嬉しいんだ!」
「私……?」
「僕ね、幼稚園の頃からずっと……綺羅ちゃんのことが───」
「桜は俺の許嫁だ。告白などするな」
「し、篠目くん……!?」
「あら、りょうさん。何故、こちらへ?」
「転校生の井栗が、お前と同じクラスだと聞いて見に来た」
「まぁ、そうでしたの」
「僕は、幼稚園の頃からずっと好きだった!」
「オイ、人の話を聞いてるのか」
「その気持ちは、今も変わらないから!」
「桜は俺の未来の嫁だッ!誰にも渡さんッ!」
まぁ、なんということでしょう!許婚様が顔を真っ赤にして、大声で叫んでいますわ。
ポーカーフェイス篠目ではない、そのお姿……この場に出会でくわした生徒と私だけが、許婚様の新たな一面に出会えましたわ!
つい、ウフウフしてしまいました。
「そうですわ。私は怜さんの許嫁ですので、お気持ちだけいただきますわね」
「あ……そ、そっか……」
「お気持ちすら受け取るな……ハッ!(我に返った)」
井栗くんのお陰で、また感情的な許婚様の一面が見られて嬉しいですわ。
まぁ、他の生徒たちにも見られてしまったので当分の間は、可愛い生徒会長としてコソコソ噂されるのでしょうね。
私の為に守ってくださる許婚様、とても素敵でしたわ。
しかし、基本的にはポーカーフェイス篠目は相変わらずなので欲を言えば、もっと感情豊かな許婚様を見てみたい、お話してみたいですわ。
まぁ……それには、とても時間がかかるのでしょうけれど。
私は、めげずに少しずつでも頑張りますわ!
今回は、井栗くんのお陰なので今度何かお礼をいたしましょう!
美味しいお紅茶とスイーツを用意して。
あっ、でもこれって浮気になってしまうのでしょうか……?
それなら、許婚様も呼べば解決する話ですわね!後で、許婚様にお話してみましょう!

*後にめちゃくちゃ却下され、怒られました。




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