許婚様は私がお好きらしい。

はるの美羽都

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許婚様からのホワイトデー

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 今日は、世間でいうホワイトデーですわ!
バレンタインデーにいただいたチョコのお返しをする、ホワイトデー。
さて、私もバレンタインデーでもらったお返しをしなくては!
「あっ……!」
「おはよう、桜」
「ごきげんよう、怜さん!」
「今日も寒いな」
「えぇ、そうですわね」
「桜!」
「はい!」
「何故、手袋をしていないのだ!」
「えっと……忘れマシタ……ですので」
「えっ」
「ふん!(さぁ、手を繋いでくださいな!)」
「あっ……(察した)」
「ウフウフ♪」
「そういうことなら、最初から言ってくれよ……」
「怜さんから……繋いで欲しかったんですのよ」
「おまっ」
「でも何とか繋ぐことが出来たので、良かったですわ♪」
「桜に何かあったら、俺は気が気じゃないぞ」
「手が冷たいぐらいで、大袈裟な~」
「手が冷たくても、だッ!」
「へ……」
「それほど、お前が大事だということなんだぞッ!」
「ふふふ」
「何がおかしいんだッ!」
「それほど、私にゾッコンなのですね」
「なっ……!?あ、当たり前だッ!」
「そのお言葉だけでも充分、幸せですわ」
「そ、そうか……?」
「ええ!」
「そ、その……桜」
「なんでしょうか」
「その……今日は生徒会もないから……放課後、少しでいいから時間が欲しいのだが」
「勿論ですわ!怜さんの為に、今日は何も予定を入れておりませんので」
「そうか、ありがとう…」
素敵な時間を過ごせた、朝なのでした。
そして私や許婚様は、数えきれないお返しをさばききりました。



 ************



「桜、帰ろう」
「えぇ!」
ごきげんよう、とクラスの方々に挨拶をしながら私は許婚様と学校を後にしました。
「ちょっと、寄り道をしようか」
「あら。生徒会長たるもの、よろしいのですか?」
「他の生徒や教師に、見つからなければよいのだ」
「まぁ!」
さぁ、こっちだ!と私の手を取り、普段とは違う道を歩きました。
何だかいけないことをしているようで、普段とは違う雰囲気にワクワクしてきました。
「ここだ」
と許婚様に連れられてきたのは、とあるカフェ。
「ここは確か……個室のカフェだから人目を気にせず、ゆっくり出来るんだそうだ」
「まぁ、そうなんですの!?」
「あぁ。インターネットで色々と調べていたら、目についてな」
「流石は、怜さんですわね」
「いや、そんな……」
許婚様の照れているお姿も、何とも言えぬ可愛らしさで良い目の保養ですわ……☆
店員さんに案内されて席に着き、お食事からスイーツまで種類が豊富なメニューに目移りしながら、何とか無事に注文。
温かいお紅茶で体を温めていると
「き、今日は……ホワイトデー、だろう」
「えぇ、そうですわね」
「だから、その……これ」
「えっ!?いや、あの……バレンタインデーにいただいたので、充分ですわよ!?」
「いや……せっかく手作りのチョコレートをもらったんだ。それに対して返さないのは、失礼だろう」
「いえ!おあいこということで、私の中では完結していたのですが……」
「でも、俺の中では完結していない。それに、桜に似合いそうだなと思ったから」
「それなら、受け取らせていただきますね!本当にありがとうございます」
嬉しいですわ、と言いながら箱を開けると……
「まぁ、マグカップですか!?」
「あぁ……その、だな……」
えぇっと……と、もじもじし出した許婚様。
「何ですの?」
「お、俺のマグカップと……ペア、なんだ……」
「えっ!?」
「だから、その……」
「大切にいたしますわ!お紅茶が更に、美味しく感じられそうですわね」
「あ、あぁ……」
「怜さんのマグカップは、どんな感じなんですの?」
「俺のは、ブルー系統だ」
「まぁ……!素敵ですわね」
許婚様が見せてくださった画像にはペアマグカップで、私がいただいた淡いピンク色と許婚様が使っていらっしゃる、薄いブルー色のカップが写っていらっしゃいました。
「これでお揃いが、また増えましたわね!」
「あ、あぁ……」
顔を真っ赤にしてうつむいている許婚様……可愛らしいですわ!
可愛らしくて綺麗なケーキに、香り高いお紅茶。
とても素敵なティータイム&ホワイトデーでしたわ……!




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