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7.フロンティア開発編

2.計画は相棒にも応援してもらうことのススメ

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 因果が巡るではないけど、原因は、やはり、島国で国土が狭いこと。

 エクスに興味を持ってもらえるように、できるだけ簡単に説明することにしようと思う。

 とにかく、国を豊かにするための土地を確保することだ。
 できることは限られてしまうが、考えられるのは①、➁そして③の3つだ。

 ①技術革新を起こし、今まで手が付けられなかった沼地や山岳部の土地を開発すること。

 →でも、これはすごく時間がかかり、作業も危険だ。もちろん一朝一夕に新技術なんてできるわけがない。俺が、隠して温めきた、ブラックストーン技術をアリア派と魔技研へ提供したのは、実は、新技術へつなげるためなんだよな。

 サンプル3で渡した、フラットフォーロードのような技術を発展させていけば、山林や荒地の開発につながり、さらにフランド王国を発展させることができる。てっきりこれを国家プロジェクトに採用すると思ったけど、国防を優先したか。

 今の王家の視野の狭さを感じたよ。

 ➁戦争を起こして、周辺国の土地と富を奪い取ること。

 →領土的な野心が高いシスプチン王国なんかは、戦争をしかけて周辺国の土地と富を奪い取って自分の国を発展させている。でも、俺は戦争が嫌いだ。できれば、戦争にかかわりたくないのが本音なんだよな。

 『主殿がその気になれば、侵略戦争を起こして、大陸中を支配することなどたやすいがのう』

 俺は、自分から攻めることをできればしたくない。
 もちろん、自衛はするし、攻められれば、二度と俺や俺の大事な人たちに手出しができないほどの大打撃を与えてやろうと思う。けど、できれば、戦争にかかわらない。それが俺の信条だ。

 ③まだ見ぬフロンティアを探すこと。

 →やっぱりこれしかない。世界は広いはず。人がいないフロンティアがあるはずだ。

 新天地、フロンティアの意味は非常に大きい。俺が考えているのは、単なる農作地の意味ではなく、場所がよければ、新しいフロンティアを軸に、周辺国の貿易網をもっと広げることができる。そして、それぞれの国が自分の得意な分野に注力する。

 そうすると、すべての国で経済が発展し、それが、世界中が豊かで幸せになれる。貿易すれば豊かで幸せになれるなんて、夢のような話だけど、俺が行政大学校で培った知識を総動員して考えた結論がこれだ。元になっているは、「相対優位」という有名な経済学者が考えたアイデアもとに考えたものなんだよ。

 実はフロンティア貿易地構想を実現するため、実は、すでに行動を開始していた。

 アリア派の参謀している時に、時間をみつけて、転移魔法と飛翔魔法を駆使し、行動範囲を大幅に広げていた。一度行ったところならば、次回からは転移魔法で直接移動可能となるからね。

 今では、フランド王国の周辺の国々のほとんどに転移魔法で移動できる。

 行動範囲が広がった後、俺は、探知魔法の範囲を最大限広げて、フロンティアの可能性をエクスとずっと調べてきた。

 結果、2か月かかったけど、無人島がみつかった。しかも立地がよい。見つけた時、浮かれすぎて、シルフェさんに浮気しているのではないかと疑わられ泣かれたほどだ。

 「まだ、ちゃんと結婚もしていないのに、もう飽きられてしまうなんて,,,,,。私、そんなに女として魅力ないのですか?旦那様。グスッ」

 その後、シルフェさんの魅力的なところを言い募るのが大変だった。
 もちろん、浮気なんてしてないよ。

 

 それで、まだ、島全体がどの程度の広さかは、わらかないけど、人は住んでいないみたいだった。

 俺は、その島の沿岸部にまず1都市をつくろうと思っている。少し町が発展したら、そのまま都市国家として建国するつもりだ。同時に、島の奥地を探索して、もし広い島だったら、第2の都市をつくってもよいと企てている。

 そして、その島は、将来、フランド王国だけでなく、大陸周辺国の貿易基地にしようと聞けている。航路の開拓と貿易船の休憩地となるインフラ整備だ!と夢は膨らむ。

 『とらぬ蛇革、皮算用じゃな』

 『夢くらい見させてくれよ。エクス。ひょっとして乗り気じゃないのか?』

 エクスにもできれば応援してほしい。

 『クッハッハッハ。やはり我がいないと寂しいか。主殿よ。まぁ、人間の営みは笑えるで、手伝ってやってもよいぞ』

 やった!エクスも協力してくれるみたいだ。

 『ただし、わかっておるじゃろうが、頼むぞ。主殿よ』

 結局、甘味を要求されたな。まだ俺の小遣いがエクスのおやつに消えるが致し方ない。

 それと、この機会に、もう一つの俺の長年の興味と実験をしたい。

 『なぁ、エクス。俺はブラックストーンを使って、いままでにない新しい国をつくりたい。魔界の鉱石を大量につかってもよいかな?』

 『クッハッハッハ。主殿。今日はやけに殊勝ではないか。我に事前に聞いてくるとな。我に否はないぞ。どうせ主殿は、また悪だくみをしているだろうしなし、退屈はせぬからな』
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