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7.フロンティア開発編

13.国の統治のため組織をつくることのススメ その1

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 俺は、国の統治する仕組みも考えた。

 国王の俺を頂点にして、その妻というか、まだ婚約者か。
 
 とにかく家族として、シルフェさん。
 
 家族か。,,,,,,,,照れくさいな。

 シンバとエリカも本当は家族枠なんだけど、あまりに家族枠が多いと部下がいなくなってしまうからここは部下として扱わせてもらう。

 シンバを宰相として内政の最高責任者にしよう。
 エリカは侍史長として、俺とエクスお手製の王宮の管理責任者
 悪魔召喚で部下になったビュレトは軍事責任者の総督兼ゴーレム公社社長
 元シンバの護衛パリーを近衛隊長として俺とシルフェさんの護衛。ビュレトの軍部とは指揮系統を変えて違う組織にする。

 あと、シンバの部下で内政の得意な数人を、裁判所責任者、財務責任者、公社の責任者などを取り決めた。

 残りの人材は、すべてブラックストーンと魔法具製作に回す。足りない役割は、俺がカバーする。
 
 それと、この国は子供の比率が多いので、特に教育には力を入れないと。

 リーゼも貴重な人材兼戦力だ。
 魔法師としての修行をしつつ、魔法師教育にも携わってもらっているし、俺の秘書の一人としても働いてもらっている。も、もちろん、長期で出かけるときは、シルフェさんの目がマジ怖いので二人ではいかないよ。当然、第一秘書はシルフェさんだ。





 アリア派の参謀を辞任して俺はここ数ヶ月、国造りに注力してきた。体制がしっかり出来上がってきたので、近々、エクス・ゲファルナート魔法王国の建国を宣言する。

 俺たちは、この間にブラックストーンや魔法具の量産体制、国防態勢、国内整備に尽力してきた。まだ都市や国というよりも「町」という規模を抜け切れていないが、魔法具の輸出がはじまれば、その予想売上だけで、中規模国にも負けないくらいの国内の総生産額となる。

 『町は小さいが、軍事力だけならば、世界一じゃがのう。主殿も我もビュレトもおるからのう』

 軍事力がいくら強くても、俺は、基本、平和主義者だよ。
 
 この半年間で、俺たちの行った内容をまとめると、

 ①国軍の創設

 ビュレトを総督にして、国軍を設立した。

 エクスがいうとおり、世界最強の軍隊だと思う。総督のビュレトだけでも、数万の人間の兵団に匹敵し、過剰戦力になっている。でも、国民は、安全な暮らしを一番に願っているのだから、俺も気合を入れて設立した。正直、俺かビュレトが前線に出れば、大抵のことは解決するけど、それでも、国民が安心するために、国家に軍隊組織があることが大事だと思う。

 軍の中の師団として、まず、シルフェさん率いる魔法師数7名の第一師団の魔法師団。当然ブラックストーンを使って魔素のブースト機能兼データ収集用の軍事用魔法具を装備させている。

 移住した子供たちの中にも、幸運にも、リーゼ同様に魔法の才のある子が数名いたので、この子たちを急ぎ短期詰込み教育を施し、魔法師に育てた。全員、毎日訓練が辛くて泣いていたけど、給金を上げたら、よほどうれしかったのか、泣きながら笑っていたよ。お金の力は偉大だな、と感じた。みんなお金が大好きだな。

 7名の小所帯だけど、師団長もちゃんといる。
 当初はリーゼに魔法師団の師団長を任せようとしたら、シルフェさんが「私も旦那様のお役に立てます!」と譲らなかったので、シルフェさんを将来の王妃兼魔法師団長にした。そして、リーゼが副師団長だ。

 第二師団のトビアス率いる魔法騎士師団30名。「魔法王国」だから、頭文字に「魔法」とつけたけど、実は剣を振り回すだけの単なる騎士や剣士たちだ。でも、それだと格好がつかないから、まだ試作品だけど、軍事用に開発した武力・体力などを底上げする魔法具を装備させている。

 第三師団は実家にいるときにシスプチン王国から奪った大型船2隻からなる船の部隊、船軍師団。総勢40名。アーチャー家の元家臣と子供たちに操船を学ばせ、急造の海軍部隊を創設した。操帆技術を急造で学ばせたが、まだ3か月なので、熟練度は低い。しかし海に囲まれている島国なので、今後に期待している。

 一応、熟練度の低さを補うため、大型船を大幅に改造を施している。帆だけでなく、ブラックストーンを動力としたため、少人数で操舵ができるようにしてある。

 以前、実家の子爵領にシスプチン王国約1500名がこの大型船2隻で攻めてきたことを考えれば、一隻当たり20名で管理できるように改造した俺はすごい!

 『アイデアを出したのは、我じゃぞ。主殿よ。油断するとすぐ自分の手柄にするでな』

 そ、そうでした。すみません、エクス先生。

 国民数と、軍人数の比率を考えると,,,,,,,
 子供が大半で、300名の人口の国の1/4が軍隊所属だと軍事に偏った国家な気もするけど、まずは安全保障が大事だからな。

 次に、ビュレトを「ゴーレムリソース」の管理公社の社長を兼務させて、武装ゴーレム隊を中心に国内の治安維持部隊を組織した。もっとも住民は、俺とこの国への忠誠を全能草を用いて誓っているから、治安を乱すような心配は無い。

 心配なのは、今後、交易がはじまり、もし外国の商人たちなどが来た時で、あらかじめこの国のルールをつくって知らしめておかないとまずいことになる。

 もし彼らが犯罪行為などしででかしたら、ビュレトや武装ゴーレムたちがやりすぎて外国人を惨殺するとも限らない。ビュレトは優秀だけど、人間の常識がないから、初めに即死刑は禁止、というルールを教えておかないといけないのが、大変だ。
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