王道学園と、平凡と見せかけた非凡

壱稀

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53話

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哀留Side 




どもどもーーー!!!
最近めっきりさっぱりと登場が少なくなってる、主人公です!!(これでも)


覚えていますか?
平凡代表の、哀留さんですよー?

王道BL学園のアンチ王道お猿さんにぶっ飛ばされて、怪我して最後はキリッとした感じで皆の前で発言してフェードアウトしていた……哀留さんですよー??


…………………
よし!!!←





さてさて!
前回衝撃的な所で終わってますが(俺もびっくりです(真顔))…







それは、現在進行形です。












え、え、えぇ??!

どうしちゃったの蓮さんんんんん!!???!



派手に開けて騒ぎながら入ってきた俺に、「うるせぇぇ!!」の鉄拳は??


この、鳥の巣瓶底眼鏡の変装に対しての、激しい突っ込みと嫌悪した視線は??!



それらを予想していての、両手を広げたんだけどー……………

予想外に○○○○られて(←言いたくない)、一言喋って黙ってしまった。








………………………













「いでいでいでいでででででででで………!!!!!!!!!!」



あ、やっぱこれちがう、


これ、絞め殺されるやつや!!!!!!←←






案の定というか、なんというかー………





背中に回されている手が、なんか変だよ??
絞められる強さが徐々に強くなってきて、今ではギチギチ音鳴ってるよ??!!



音鳴るっておかしくない?!!







「ちょ…………、ま、じ、死ぬ……………」




「………てめぇ………




何してやがるその様はなんだふざけてんのかてめぇ聞きてぇことは山ほどあるんだとりあえず1回死ね」



これ、マジや。
圧死って、本当にあるのね……



フッと、最期らしく格好良く微笑んだら、フッと拘束が解かれて、ドチャッッとその場に尻餅を付いた。






踏んだり蹴ったりだな!!!!


ゲッホゲホゲホオエッ


ゼーゼーと呼吸をしていたら、ガシッと頭を掴まれて、スポーーーーンと頭が軽くなった。


「あぁ!!!俺の髪の毛ちゃんがぁぁぁぁ!!!」


「鳥の巣だろうが」


そう、スポーーーーンとぶっ飛ばされたのは俺が被っていたカツラで。
それは室内を綺麗に飛びー……そのまま部屋の隅へとポトリと落ちた。
あぁー……



もう、なんなんだよ、もう!!!!
と、怒りながら若干邪魔な(←)分厚い眼鏡も取ってしまう。
そう、変装とはいえこの瓶底眼鏡邪魔だったんだよ!!


ふー、やれやれ、と。


少し離れていただけで懐かしく思ってしまう室内を見回した。
…………なんか、委員長の机にすんげぇ量の紙が積み重なってるんだけどもー………………
見なかったことにしよう!!


蓮も少し落ち着いたのか、目が冷静になっていた。
うん、さっきまで殺人者の目してたもんな!!
良かった!!


2人して向き合うようにソファに座り、さて、とやっと会話に入る。




本当やっとだよ!!!
三途の川渡る所だったよ!!!







「さてー……







まずは、1カ月と1週間振りの再会で危うく殺されかけた俺に対しての謝罪を求む!!!!」


どーーん!と、腕を組んでふんぞり返ってみれば、




「で?
お前はなんでここに居る?
そのふざけた格好はなんだ?
会長のあの行動はなんだ?

聞いてて作戦とやらの話が違うぞ馬鹿野郎。
てめぇが詫びろこのクソチビ自称平凡低脳馬鹿が」








「ごめんなさい」







ノンブレスに浴びせられた言葉に、それはそれは綺麗に90度腰を曲げて頭を下げました!!!


強い者には巻かれろ、の精神です!!


格好悪い?
そんなん知るかっっつ!!!!







さてー………

どうにかどうにか蓮に許して貰った。
ふぃーーー!!!



そして、ここでずっと隠していた事の発表です。



実は、蓮と月ちゃには言ってなかった事がある。
それは必要な事でー……
でも、それはとても2人を困惑させた。
















ここから回想はいるよ!!




それは、俺が入院している時に戻る。
(現在より1カ月と1週間前)







『平凡をなめんなよ!!』

 
キリッと、キリッと、格好良く決めた俺。

………んでも、実際は今後どーしよっかー?って言ったら(せっかくの台詞が台無し)、一旦その場はお開きになった。

その時。蓮と月ちゃんは、学園から無理矢理外出届をもぎ取って来てたらしく、戻ることに。
ついでに哀奈も今日は帰るわ、と。
俺も、まずは怪我を治さなければ行動出来ないから、「近々連絡するわー!」と、軽く3人を見送った。



と、その翌日朝から哀奈がそわそわしながら病室に来た。
その手に、なんかキラキラした表紙が見えたけども、見ちゃいけないー……!



が、必死に視線を逸らしていても悲しいかな、逃げられない定め…
ドサドサドサっと、布団の上にそのキラキラをぶちまけられた。




「………これ、は、?」



「私の愛読書(ハート)」




死んだ目をしている平凡と、満面の可愛らしい笑みを浮かべる美少女。


そんな様子を微笑ましそうに隣のベッドから見ている、イケメン。





………

なんだこの図はっっ……!!!!!!






哀奈の愛読書と言えばー…、男同士の異様にひっついている異様にキラキラした物。


それをぶちまけられて、俺にどうしろと…???!



「ほら、あんた行ってる学園って王道学園でしょ?
なんか参考になるかなーって思って」


持ってきたのよ。
と、満面の笑み。


これは、本気か?
それとも、わざと(嫌がらせ)か…?


どちらとも取れない表情に、俺はそっとそのキラキラ達の上に布団をかけた(封印!!)。





その後色々と、本当に色々と作戦会議をして。
とりあえずの作戦は決まった。


それを蓮と月ちゃんにも報告をしてー……
俺はひとつ息を吐いた。
そして、俺のベットに座る哀奈に視線を向ける。



「……いーのかねぇ?」


「まぁ、リアルなリアクションの方が怪しまれないしねぇ…少しの犠牲も必要よ」




と、フフっと妖しく笑う妹に「ま、しょーがないか」と諦める俺も、悪い顔をしてるんだろうな。



こんな事を2人で話してる頃ー……
それは最初の話し合いから1週間経っていて、


俺の隣のベッドは無人になっていた。





『王の帰還』





そう呼ばれた瞬間だった。




……………











そして現在。

俺は本当の作戦を蓮に話すことにした。



「まず俺達が考えたのが、小猿くんの足止めだった」


俺の代わりに風紀委員長へとなった小猿くん。

集めた情報に寄ると(哀奈の情報です。どこから出て来たのかは俺も知りません。哀奈さんの人脈怖い)、案の定というかまったく仕事をせずに、生徒会室に入り浸っているー……と。


職権乱用で授業はサボり、どの部屋へも許可無く入り、やりたい放題さに磨きがかかり。
それにより、風紀の負担も大きくなり役員達もやる気を無くしている…と。


小猿くんの上に、理事長が居て。小猿くんがポロッと口を零せば、その理事長という権力により潰される。


まずは、その小猿くんを封じること。
ただ封じる事は不可能なのは分かりきっているからー……

ここは、高度な「餌」が必要だと考えた。




「それがー……」



「そう、蜜埜」



この学園のカリスマ。王。
その容姿もトップクラス。


そもそも、小猿くんは蜜埜に構って貰えなかったからアイツを階段から突き飛ばしたのだ。


その蜜埜をちらつかせればー……
あのイケメン大好き小猿くんは引っかかると思った。


「…まぁー……それにあたっては、哀奈の愛のある説得により蜜埜も承諾したものでー…」










『あらあら、私のお願い聞いてくれないの?』


『でもー……俺はあいつに、』


『あらあらあら、蜜埜がこれを引き受けてくれないと哀留も困るのよ?即ち、私も困るの。


私が困ってもー……蜜埜は良いの?』(上目遣い&涙目)


『……っ!任せろ!!』



『フフッ。流石私の蜜埜だわ!』











「俺はあの時、全力で蜜埜の将来を心配した…」


尻に敷かれすぎだよ、蜜埜さん。

哀奈大好きすぎだよ、蜜埜さん。



と、回想を思い出して遠い目をしていると、そこに蓮から待ったがかかった。



「そこだ」


「どこだ?!」



テンポ良く返事をしたら、無言で叩かれた。
なんでやねん!!!←




「…その会長が小猿を足止めって話は、お前から作戦として聞いていた。
だが、今の現状はなんだ…?!


あれでは、会長も小猿に墜ちたと思うしか無いぞ…?」






足止めとして送られた蜜埜。
それがベタベタと四六時中小猿を可愛がり一緒に居る。
その姿は、端から見れば「惚れている」というもので……





「そう、そこなんだよー……、



蓮と月ちゃんに隠していた事は」







蓮達には、

「小猿くんがこれ以上余計なことをしないように、そのストッパー(足止め)として蜜埜を送り込むから。
2人は素知らぬ反応でね」


と、伝えていた。


蜜埜の帰還は、必ず生徒会にも風紀にも在校生にも影響を与える。

だから、そこを冷静に2人で見極めて欲しかった。



でも、事実は違くて。







『…その小猿?に、蜜埜が惚れちゃうのってどう?』


『………おま、自分の彼氏に鬼だな』


『そうかしら?だって、その子普通のアンチ王道転入生と違くて、イケメンを選んで侍らせてる子なんでしょ?
それに、あんたとの対決で皆川さん?にも裏切られてー……警戒はしてるんじゃない?

だから、ただの行動を制限させる足止めより、「自分に惚れてる」って優越感に浸らせて「自分はハーレム状態だ!」って、持ち上げといた方が良くないかしら?』


『…うーん』


『それに、優越感に浸らせてから谷底まで堕とすのって………



楽しいじゃない?』



『………………』




その時俺には、


(蜜埜に怪我をさせて、あげくに哀留にまで怪我をさせてー……ただで済ますわけ無いでしょう。
普通に懲らしめるより、上げてから一気に堕とした方がトラウマになるのよ。
谷底のもっと底まで叩き堕としてやるわ)


というー…副音声が聞こえた。
聞きたくなかった。
恐いっっっっ!!!!!!




そして、その時に怪しまれないようにリアルな反応が必要よねー、と。
蓮と月ちゃんに真実を伝えることはなかった。






「………………と、言うわけです」



「……………」



「蜜埜さん、今めっっちゃ頑張ってるんです……!!!嫌な仕事を、全力で必死に頑張ってるんですっっつ……!!!!」


あ、やべ。
泣けてきたー……!!!





この1カ月と1週間の蜜埜の功績を考えると、自然と泣けてくる。

絶対アイツ心の中とか、自室に1人で居るときとか、泣いてるよ。
何が悲しくて、心底嫌な相手に惚れてるふりしなきゃなんねーんだっての。
しかも、四六時中べったり。




哀奈への愛を、ただただ感じます……!!!





……という、蜜埜の現状を把握したんだろう。
蓮の方からも、盛大な深いため息が聞こえた。


うんうん、そうだよな。
蜜埜の努力を無駄にはしちゃいけない!!


「………まぁー……俺達に黙っていた事は、その会長の頑張りでチャラにするとして…」


蓮と月ちゃんは、本気で蜜埜が懐柔されたのかと焦ったらしい。

作戦失敗か?!
と。
が、それを確認するべく俺に連絡をしても繋がらず(哀奈からの命令で、電源落としてました。テヘ)、ふつふつと鬱憤を溜め込んでいたらしい。




本当に、3人ともごめーーんね!!(軽)




「まぁ、実際小猿の足止めを出来てるのが現状だ」


案の定、小猿くんは蜜埜にべったり。
そんな小猿くんに、生徒会役員もべったり。



「ここ1カ月以上、役員達と小猿くんは生徒会室に留まっているー…って事だよな」


俺の問いに、こくりと頷く蓮に、にやりと笑む。




さて、ここからは第二段階だ。











「…風紀の現状は?」


役員達の事は聞いてる。
やる気がなくなってきていると。
学園内の話も聞いてる。
生徒会も抑制の風紀もうまく機能していなくて、どうしようも無くなってきているー…と。


じゃあ、「風紀の幹部は?」と。



俺がそう問えば、蓮は重く…吐き出すように口を開いた。


「睦月と柊は、よく他の班の所にヘルプで走るから疲れてはいるが、なんとかやってる。愛染先輩は鬱憤を取り締まりで爆発させてる。逆に取り締まり対象になるギリギリのラインだ。





岸沼はー……姿を見ていない」





「あー………」



これからの第二段階は、せっちゃんら幹部達と風紀委員達の力が必要になる。


邪魔者を排除している間に、俺達は学園内の支持を集める事にしたのだ。



現状の学園生活がおかしい・迷惑・不快ー……と思っている生徒は大半だと思う。

あの追いかけっこで、学園が纏まりそうになっていたー…のに。
現状は、より悪くなっている。



生徒会役員は、なるのも投票だが。



辞めさせるのも、投票だ。




まずは、生徒達を引き込み、生徒会役員達を一旦白紙にする。


それには、生徒の半数以上の投票が必要で。
それには、奴らのファンクラブも隔たりになるー……が、恐らくファンの連中も今の憧れの人達が小猿に夢中になっている姿を、面白くは思ってないだろう。

そこを突けば、奴らの味方を崩壊できる。

そして、風紀の支持を集める。

今の荒れてる現状を全部取り締まって、不正をぶっ叩く。


それには、本当なら風紀委員長が先頭に立ち、アピール。
委員長にしか出来ない支持やら許可やらがあるが…
その辺りは、これからある人物に確認を取る必要があるけどもー……


まぁ、多分大丈夫だと思う。




これらの事を、迅速に。
そして、足止めはして貰ってるけども、小猿くんと生徒会の連中にはバレたくない。
バレたら、邪魔されるからね!



俺にはこれから確認をしに行くべき事があって。
だから、風紀委員は纏まって蓮の指揮の下に行動をすぐにして欲しいんだけどー……



「………やっぱ拗ねたか、円は」



「拗ねたって、可愛らしいもんじゃないだろ…」



せっちゃんとひぃりんとカナたんと円が、俺(哀留)大好きー!!ってオーラを出してるのは分かってた。

(↑*一部、哀留の勘違いです)


だから、俺が委員長を辞めさせられて小猿くんがそこに着いて。
更に、俺の退学。
こんな状態になってー……皆大丈夫かな?とは、思ったけどもー……




でも、円だけだったか…←



他の3人は寂しがらないのかな?←

俺が居なくて、いじけないのかな?←←



ほら、俺って信頼されてる委員長様だったからさっっ!!!!


(↑*哀留の勘違いです)



…んー、でも。
蓮とこうして話した後に、4人には会ってこれからしようとしている事を話そうとしていた。



のでー……



「懐かしいやり方をとるか…」


にゅっと、ポケットから携帯を取り出して、ポチりポチりとメールを作成。


一斉そうしーーん!



手を掲げて、早く届くようにとボタンを押して、あとは待ちましょう。



ふぅっと、携帯画面から視線を外して蓮を見ればー…
不審がられた。


「……何やってんだ」


「ん、集合メール」


にやにやと、初めて彼らと会った時のやり方を、懐かしいよなー!!と笑めば、眉間に皺を寄せられた。
何だよ。



「…来ると思ってるのか?」



円かは別として、一応仕事をしている3人も、ここには近寄らなくなったらしい…


それに、俺は今「退学処分」になっている。


メールを送っても、もしかしたら半信半疑で、応えないかもしれない。



「ま、そん時はそんときだってね~」



ふんふんと、分厚い眼鏡を手に取り。
早々に部屋の隅にぶっ飛ばされたカツラちゃんを回収に立ち上がる。



どこに吹っ飛ばされた~…?あ、あったあった。


ぱんぱんと、もじゃっとしているカツラを軽く叩き、鏡無かったっけ?と、辺りを見回す。
一応さ、被り具合とかあるから鏡見ながら設置したいんだよねー。



俺のその行動に、蓮は「またその格好すんのかよ…」と呆れた声を上げて、ハッとした。







「………オイ、哀留」


「んー?」



「お前、今一応退学中ー…だよな?」


「そうだね、……あった鏡!」


「何で、ここに居るんだ?」




しかも、堂々と。







その言葉に、俺はカツラを被る手を止めて、思わず蓮を見てしまった。



 












「え……………






今更???!」







こんなに散々会話しといて、今さらそこに気付くのか??!!




ヲイヲイ、マジかよ蓮くんよ。






と、語ろうとした時ー………








バァァァァァァン!!!!!








と、ぶち破らんばかりに、風紀委員室の扉が開けられた。






ふはっ





その人物に、俺はおもわず笑みを向けたー……






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