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60話②(最終話)

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数日後。





「はぁ"?!」





どうもこんにちは。
哀留です。




冒頭から汚い声だして、ごめんちゃい(混乱中)




あの大混乱の後の話をちょっとするね!


理事長(仮)は、勿論解雇。
その後の処理は、零からにっこりされたので、聞いてません!俺、いい子!


学園に混乱を撒き散らした小猿くんは、元々不正転入だったからね、退学になった。
駄々をこねるかと思ったけども、最後のあれがひいてるらしく、寧ろ此処から早く逃げ出したい様子…だったらしい。
まぁ、学園から逃げても家からは逃げられんだろうよ。
一族から、それなりの対応をされるらしい。

哀奈からの処罰と一族からの処罰、どっちがしんどいかなぁー………
 


そして、元副会長と元会計くん。
彼らは、退学………となるのが妥当なんだけども、生徒会のお金横領とか苛めを促したりしてたからね。
家からの、這いつくばってでも学園を卒業しろ!…と言われたらしく、数週間の停学の後復帰するらしい。

本当は惨めだろうよ…
復帰したとしても、周りの目や対応は厳しいものになるのは必須。
それでも、名門のこの学園を退学するよりは、惨めながらも卒業しろ……との、ある意味罰だろう。


…2人が復帰するとき、警備しなきゃならんかねぇ……



今回の主な騒ぎの人達は、退学やら解雇やら停学やらで、処罰されそれも全校生徒達に張り紙で報告された。


荒れていた、ファンクラブ達も、何かしら(苛めとか、周りへの威嚇とか)があって迷惑をかけた場合、その対象者が責任を負うことが決まった。

そうなれば、軽率にファンクラブも許可出来なくなるし、統率しきれなかったら自分の責任になる。
そしてファンクラブの皆も、自分達の行いで好きな対象者が迷惑を被るー……のは不本意だろう。


このおかげで、少しずつだけどファンクラブの解体、メンバーの減少。
本当に少しずつ、健全な応援される側と応援する側の形になってきている。



え、誰が考えたんだって?
察して!!!!



それでも、まだまだ落ち着かないけども。
そんな中、ついに生徒会の選挙が行われ、新生徒会が誕生した!!




選挙ってか、人気投票なんだけどね(笑)
一応演説とかもしたよ!


んで、人気1位から会長・副会長……と決まっていって。
勿論、1位は蜜埜さんですー!!!はい、拍手!!


まぁ、当然だよね。
蜜埜だもん。
あんなん(哀奈にベタ惚れヘタレ)でも、元々のスペックは高いんだよ。
顔も良いんだよ、ちくしょうっ!!!


そして、順当に月ちゃんも生徒会の一員に返り咲き!
(こっちも当然だよね)
ちゃっかりと、双子も入ってた(笑)



でも、今回の人気投票は色んな意味で大混戦だった。
1位の蜜埜。
そして、2位にはなんとー……




零が入ってた!




あ、もしかして俺が2位だと思った?
色々頑張って風紀委員長としては認められたけども、所詮平凡だよ?
やっぱ顔面偏差値高い人が選ばれるって……………

ちくしょうっ!!!



でも、零は理事長であるので当然それは辞退。
その後も、なんとなんと。
蓮やら円やらせっちゃんやらカナたんやらひぃりんやら………
風紀委員も入っててさ。しかも、上位に。


ここで、もし生徒会に移りたい…って言われたら、それもアリで。
内心ドキドキだったわけよ。
皆、生徒会に行っちゃうんじゃ……とか。


「好きにしろよ!」とか言いながらも、「でも、行っちゃやだなー……」と、それ言ったら、皆から頭撫でられ・デコピンされた。



なんだよーもうー皆大好きだーー!と、飛び付いたら円とひぃりん以外からはどつかれた。
解せん!!!




そして、個人的に……いや、数多くの人達が戦慄する事が起きた。



零と風紀委員のメンバーが皆辞退。
そうなると、他の人達が繰り上げ当選的になるわけでー………




なっちゃったんだよ。






副会長に、皆川先輩がっっっ!!!!!!





本当は、月ちゃんの方が皆川先輩より順位は上だったんだけど、慣れた書記が良いからって副会長は避けたんだよね。


そしたら、伏兵のごとく皆川先輩が順位に入ってて。
決まりだから、打診に言ったら二つ返事で了承したんだって!!!!



この人、俺にさっさと風紀委員長押し付けたんだぜ?
なのに、何故かここで副会長??!!!!
しかも、この人愉快犯だぜ?!この人に迷惑被ってる人、俺やせっちゃんを筆頭に沢山居るんだぜ?!!!


この人に今さら権力持たせちゃいかーーーん!!!!!!!


だが悲しい。
顔と頭は良いんだよーー!!!!!そりゃあ、あんなんでも風紀委員長もしてたんだから、統率力もありますねーー!!!
人気ありますわーーーーーーーい!!!!!!



そして、王道の如く(哀奈談)生徒会長と風紀委員長って仲悪いのよ。
それは、立場的に仲悪いのか………とも思うけども、実際に蜜埜と皆川先輩は仲悪いらしい。




それなのに、わざわざその2人が生徒会員に?!
会長と副会長?!
ツートップ?!!!




波乱しかない!!!!!!





なんか見てると、皆川先輩が蜜埜をからかって遊んでる……根は真面目な蜜埜がそれにイラついて毛嫌いしてる……って感じがする。




まぁ、ぶっちゃけ………




今後生徒会に関わりたくないよねっ!!!!!!
(良い笑顔!!)























あっれー?おかしいな……


関わりたくないって言ってたのに、のに!!!






今現在、生徒会室に居るよ?
(冒頭の汚い声に戻る。長かった)






んで、ゲンドウポーズの生徒会長と机と俺の立ち位置。
それを、少し離れたソファーに座りにやにやとこちらの様子を眺めている、副会長。


ムカつくなぁぁあ!!!
………と、
いけね、平常心平常心。
今は、こっちと対峙せねば。







「えっと……今、なんて?」





「………桐生哀留。




君に、生徒会庶務の任を与える」






………………………………………



……………………………



「はぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"???!!!!!!!!!!

おかしいおかしい!!!
俺、風紀委員長!!
いいんちょー!!!それが、生徒会の庶務とかねぇだろ!!??」




「庶務の任を、与える」



………

をい、こいつ。
言い直したぞ。
ゲンドウポーズ崩さないまま、睨みながら言い直したぞ?



バチイィ!!!!




………それしか言わない蜜埜と目が合った、その時、俺は察した!!!




こいつー…
皆川先輩が副会長に決まって、それはもう辞めさせられないから、せめてもと皆川先輩との間接材として、俺を使う気か??!!!



「……………

おれふうきいいんちょー」

 

「……………

おれ、あれ、むり」



あ、蜜埜の本音でた。



「むりちゃう。
おれふうきいいんちょー」




「ハッ…………肩書きだけだろう?」



「てっめぇ!!!!
俺これでも頑張ってんだよ!!!!」



ざっけんな蜜埜!!俺を巻き込むなこのやろうー……と騒げば、




「あーいる!どうせだったら、俺専用の庶務やれよ」



オレンジから、ぎゅむっと後ろから抱きつかれました(白目)。



「むりっすおれふうきいいんちょー」



「下が優秀だから、庶務位出来んだろ。



(面白そうだから)やれよ」




顔が「面白そうだから」って言ってるぅー。
やだぁー。


目の前には、ゲンドウポーズで睨んでいる蜜埜。
後ろには、完全に楽しんで抱きついている皆川先輩。


俺の安息の地はいずこ…?!




次の瞬間、バタァァァン!!!!と、生徒会室の扉が開けられた。 



そこから現れたのは、



「れんさぁぁぁぁぁあーーーーーーーーーんんんんんんん!!!!!!!!!


たぁぁあすぅけてぇぇぇぇーー!!!!!!!!」




俺の救世主、蓮さん登場です!!!



皆川先輩の腕の中でジタバタ暴れて、蓮に手を伸ばす。
と、俺の必死さが伝わったのかすぐさま引っ張り出してくれた。
きゃー!!イケメェェンンン!!!!


そして、蓮の腕の中in!!
そこから、すぐさま蓮を引っ張り廊下へと走る。



「風紀頑張るんで、他をあたれやバカ野郎ーー!!蜜埜のヘタレーーー!!!!!」


と、捨て台詞を残してね!






「ざぁんねーん」



と言う声は聞こえない振りをした。








蓮の腕を引き、風紀室への道を走る。
と、少し行った所で息切れを起こす。げふん。


いやー、でも本当助かった!と、蓮に礼を言えば、どうやら俺が生徒会室に行って中々戻ってこないのを、連れ戻しに来たらしかった。


「で、何で今の生徒会室に1人でノコノコと行った?」


うぇーい、怒ってらっしゃるぅー!
でも、今の生徒会室は愉快犯の皆川先輩居るから、1人で行っちゃダメって言われてたんだよね!
えへ。


「んん?あー……」


さっさと言えと、小突かれ。庶務になるように言われたこと、それがどうせ2人の間接材だろうと、告げ口する。



怪訝な顔をされたけども、
勿論断ったよ!!




だってさ、




「俺、風紀委員長だから!!」




当然だろ!!







「……………」





「…………………ん?なんだよ」





「………………」






「………………え、ちょ、










………んっ









……………………今、何した」











「………………知るか」










ふぃっと、その場を立ち去る蓮の後ろ姿が、目で追えなかった。










え、





ちょっと待て。









お前、今しれっと、








衝撃過ぎて、いきなり過ぎて思考が追い付かない。









思わず、蓮に触れられた唇を触る。



ちょ、をい、をい!!!!



今のってキー…「哀ちゃーーん!!!」




蓮に何されたのか認識した瞬間、ぶわぁぁぁと顔に熱が籠るのが分かった。



うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあん!!!!!!!
哀奈の「フラグがたったわ!!!!!!!」って声が、脳内で聞こえてくるぅぅぅぅぅぅーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!






円の俺の名を呼ぶ声を聞きながら、俺は頭を抱えてその場にごめん寝した。












あれ?
俺の平穏っていつ戻ってくるの?









END










next→③あとがき(後日後の話も少しだけ)


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